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米中摩擦の影響、地方企業の現場に波及 回復の兆し見えず ECB日本化、欧銀に多大な犠牲 景気減速と格闘するFRB利下げか
http://www.asyura2.com/19/hasan131/msg/690.html
投稿者 うまき 日時 2019 年 3 月 26 日 21:24:43: ufjzQf6660gRM gqSC3IKr
 

2019年3月26日 ロイター
米中摩擦の影響、地方企業の現場に波及 回復の兆し見えず

3月26日、貿易協議を巡る米中対立が日本企業の経営マインドを冷やしている。2月撮影(2019年 ロイター/Tetsushi Kajimoto)
[東京 26日 ロイター] - 貿易協議を巡る米中対立が日本企業の経営マインドを冷やしている。外需の低迷は地方企業に減産対応を迫り、依然として回復の兆しは見通せない。

 中国が「くしゃみ」をすれば風邪を引く――。長引く米中交渉は結論を得るまでの曲折も予想され、戦後最長の景気回復とする政府の主張とは裏腹に、現場からは悲鳴の声が上がっている。

 高精度を誇るプレス金型メーカー、南雲製作所は日本海沿いの新潟県上越市に広大な製造拠点を持つ。4000平方メートル(4万3000平方フィート)、「こだわりの金型で、明日を変える」をスローガンに、約100人の従業員が組み立て作業を続けている。

 顧客は、デンソーやアイシン精機など系列を超えた大手。ただ、昨年末に受注額が急減し、なお厳しい現実に直面していると同社の米桝(こめます)弘社長は言う。

「昨年11月から受注が減少している。取引先の多くは自動車部品メーカーだが、受注に急ブレーキが掛かった」――。

 米桝氏は「中国がくしゃみをすると日本は風邪をひくと言われるが、『米中貿易戦争』が私たちのような小さな会社にも影響を及ぼしていると、強く感じている」と述べ、減産後の回復も見通せず、今春闘での賃上げが難しいと胸の内を明かす。

 世界第2位の経済大国としての地位を築いた中国。日本企業にとっては有力な輸出先の1つだけに、その影響は小さくない。

 自動車用半導体メーカーのルネサス・エレクトロニクスは一部工場での生産を最長2ヵ月間停止すると発表した。安川電機やファナック、三菱電機、三井物産、トイレ大手のTOTOなどは業績予想の下方修正に追い込まれている。

 米中の貿易協議を巡っては「完全には解決しないだろう。世界経済が一段と減速する中で、日本の輸出産業や製造業に下押しの圧力がかかり続ける」(第一生命経済研究所・主席エコノミスト、西濱徹氏)との見方が多い。

 伊藤忠経済研究所・チーフエコノミストの武田淳氏の見方は、さらに厳しい。中国の減速が日本企業に与える影響は今後数ヵ月続くとし「日本の輸出・製造業にとって、4─6月期が最悪の時期になる可能性がある」と指摘する。

3月期決算なら赤字
 政府は、20日の月例経済報告に関する関係閣僚会議で、景気の総括判断を2016年3月以来、3年ぶりに引き下げた。中国経済の減速で輸出の伸びが鈍化し、企業の生産活動に弱さがみられる現状を反映させた。

 一方、国内総生産(GDP)の7割を占める個人消費や設備投資は堅調とし「緩やかに回復している」としてきた基調判断は、今回も維持した。

 戦後最長の景気回復が続いている可能性について、内閣府幹部は「(今回の月例判断で)途切れたとは考えていない」としている。

 ただ、日本を代表するトヨタ自動車<7203.T>やパナソニック<6752.T>などが今春闘で賃上げ幅を縮小し、内需の柱となる消費が今後も好調を維持できるかは見通せない。

 南雲製作所の米桝社長は、具体的な取引先は明らかにしなかったものの、ある取引先からは注文が半減したという。

「営業努力で新規顧客を獲得し、何とか収支尻りを合わせることができた」と、同社の渡部賢一総務部長は言う。

 財務省の貿易統計によると、昨年の日本の輸出の約38%は電子部品や半導体製造装置、その他製品の製造に使用される重機などが占め、次いで、自動車等輸送用機械が約23%。

 米桝社長は言う。「(12月期決算の)18年は黒字を維持したが、3月期決算だったら赤字に転落していたかもしれない」──。

(梶本哲史、スタンレー・ホワイト 翻訳編集:山口貴也)
https://diamond.jp/articles/-/197972


 

 

ECBの「日本化」、欧州の銀行に多大な犠牲
為替フォーラム2019年3月26日 / 10:57 / 7時間前更新

Swaha Pattanaik
2 分で読む

[ロンドン 25日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 欧州中央銀行(ECB)は苦況に向かいつつある。ドラギ総裁の後継者が経済活動の弱含みを受け、超低水準の政策金利を20年間維持して一段と急進的な措置を採用した日銀と同じ道をたどる可能性が高まりつつある。

金融政策の「日本化」は、欧州金融機関に多大な犠牲を強いて、中銀を一段と厳しい立場に追い込むだけだろう。

22日公表の購買担当者景気指数(PMI)では、製造業が約6年ぶりのペースで縮小し、ユーロ圏の景気鈍化が新たに裏付けられ、2%をやや下回るECBのインフレ目標実現もさらに遠のいた。債券を追加的に買い入れたり政策金利を低水準に維持したりしても、日銀の経験が示すように問題を解決できない可能性がある。一部のECB当局者が、日銀のイールドカーブ・コントロール(YCC)政策や株式買い入れさえも真似る必要があるかを非公式に検討するのも不思議でない。

日本の事例は今後何が起きるのかを示している。市場のゆがみは問題としては小さく、低金利や利回り曲線の平坦化が金融機関にどう打撃を与えるかがより大きな問題だ。ドイツ銀行がファクトセットのデータを使って算出したところ、日本の金融機関の平均利ざやは2000年の1.5%から0.9%に低下、株主資本利益率(ROE)は5%と05年から約半分の水準となった。ECBが日銀の黒田東彦総裁を真似るなら、この先ある種の痛みを感じる局面も出てくる。

ドイツ銀によると、STOXX欧州600種銀行株指数を構成する各金融機関の平均利ざやは1.65%程度。バリュエーションの面でも日本化が進む十分な余地が存在する。同指数構成金融機関の株価純資産倍率(PBR)は0.71倍、データストリームの日本金融機関指数は0.46倍だ。

ECBは、金融機関の健全性は主な懸念事項でないと説明することもできるだろう。それはその通りだ。しかし、ドイツ銀によれば、ユーロ圏では日本同様、企業の銀行依存度は資金調達ニーズの75%、家計の依存度は9割に達する。銀行にとって悪いことは、景気の悪材料にもなる可能性があるわけだ。黒田氏は、政策が金融機関に及ぼす影響について一段と敏感になっている。ECBは後発者として、黒田氏の経験から学ぶことができるはずだ。

●背景となるニュース

・IHSマークイットが22日発表した3月のユーロ圏総合PMI速報値は51.3と前月の51.9から低下、ロイターがまとめた予想中央値52.0も下回った。需要の大幅減を背景に製造業は約6年ぶりのペースで縮小した。

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
https://jp.reuters.com/article/bv-column-ecb-idJPKCN1R705T

 


景気減速の兆しと格闘するFRB、第3四半期に利下げか
コラム2019年3月25日 / 18:31 / 8時間前更新

John Kemp
2 分で読む

[ロンドン 22日 ロイター] - 経験則上、米連邦準備理事会(FRB)は景気減速が確認されれば今年第・3四半期に利下げする公算が大きい。金融市場の環境が悪化した場合には、利下げが早まる可能性もある。

景気減速の兆しが生じた場合、連邦公開市場委員会(FOMC)は通常数回の会合で経済データを見極めた上で金融緩和に踏み切る。

四半期と月次のデータはぶれが大きい上、相矛盾することも多いので、政策当局者は「シグナル」と「ノイズ」を判別し、基調の変化を見定めるのに数カ月を要する。

従来の想定を変更し、新たな政策工程へと踏み出すための合意を形成するには、FOMCを数回経る必要があるかもしれない。この時間差は「決定ラグ」と呼ばれる。

このためFRBはほぼ常に、リセッション(景気後退)の兆しに遅れて行動を起こす。

1990年、98年、2001年、07年の利下げでは、景気減速の兆しを最初に指摘してから3回から6回のFOMCを経て利下げを開始している。

例えば90年には、7月初めに「経済活動は拡大を続けているが、比較的ゆっくりとしたペースである」と指摘していたが、預金準備の環境を緩める決定を下したのは11月半ばになってからだった。

2000年11月半ばのFOMCでは「企業と家計の需要が弱含んでいる」と指摘したが、利下げの決定は翌年1月初めになった。

FOMC開催の頻度を踏まえると、会合3─6回分の時間差は2─6カ月間の遅れを意味する。

しかし金融環境が突然悪化した結果景気が弱まった場合には、FOMCは臨時の電話会議を開いてきた。

1998年には、6月に初めて景気の弱さを指摘し、8月の定例会合を経て9月に臨時会合を開き、1週間後に利下げに踏み切った。

2007年は8月初めに「下振れリスクが幾分高まった」とし、月内に2度臨時の電話会合を開いて9月の定例会合で利下げを実施した。

<逆イールド>

今年は1月末のFOMCで景気の問題点を遠まわしに指摘し、3月20日に終わった会合ではもっと明確な認識を示した。

今後のFOMCは4月末、6月半ば、7月末、9月半ばに予定されている。

FRBが年内に利下げする保証はないし、現在見えている景気の弱さが一時的なソフトパッチ(足踏み状態)に終わる可能性もある。

しかし米国債のイールドカーブ(利回り曲線)は逆イールド(長短金利の逆転状態)となっており、国債市場は既に第4・四半期の利下げと来年の追加利下げを織り込み始めている。

ニューヨーク連銀が開発したモデルによると、過去60年にわたり、逆イールドはリセッションの最も正確な前兆となってきた。

しかも期間10年の米物価連動国債(TIPS)の利回りは、ここ4カ月で半分に低下した。

仮に景気減速が確認され、FRBが利下げで対応するとすれば、その時期は経験則上、6月半ばか9月半ばになる可能性が最も高い。

しかし景気の悪化が予想以上に加速したり、金融市場が荒れる兆しが生じたりすれば、FOMCは臨時の電話会合を開き、それより早く利下げする可能性もある。

*筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
https://jp.reuters.com/article/frb-rate-idJPKCN1R60UW  

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コメント
1. 2019年3月27日 19:22:12 : sgofNYaLbE : Mi5CSHhFczJIcU0=[26] 報告
中国の くしゃみが怖い 世界中

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