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Brexitの混迷とFOMC
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2019年03月21日 在野のアナリスト
Brexitはまさに混迷の極みとなってきました。20日までにメイ首相のBrexit案を議会が『承認したら』、離脱延期をEUと協議としていたものが、下院議長が「二度も否決された法案を再度採決はできない」とすると、承認をとばしてEU側に離脱延期を要請。しかしEU側は延期には合意案の承認が条件とし、まさに混沌です。 どうもメイ氏はEU側と結んでおり、その代弁者として英議会と対している。だから合意案に拘り、それを変更できないと考えている。EU側もメイ氏が合意案を採決してくれることを望み、それ以外の選択肢を示さない。小手先の合意案では英議会が納得しないので、EUとメイ氏が英議会の強硬な反発に折れて『合意なき延期』に陥れば、各国にいる反EU勢力を勢いづかせるだけなので、それもできない。『合意なき離脱』か、『合意なき延期』か、それを食い止めるには再度Brexit案をつくり直すか、英国民投票を行って残留派が勝利するしかありませんが、どちらも時間切れです。果たして来週、どういう決着をするのか? 予断をゆるしません。 米FOMCは利上げ停止を正式に表明、9月末に資産売却も停止としました。市場が期待する利下げには踏み込まなかったものの、「海外の成長鈍化が逆風、米経済も減速」としたので、米経済の減速度合いによっては利下げも…という市場の期待に応えた形です。ただ20年の利上げ確率を1回とする理事が多く、その意味で過度な市場の期待を打ち消すことも忘れませんでした。保有資産の構成も入れ替え、住宅ローン担保証券(MBS)は10月以降も償還を迎えたものから売却し、減少させるものの、国債への再投資に回すことで資産の量を維持します。恐らく9月末の段階でFRBの保有資産は3.5兆$程度になるとみられ、その水準を保つということです。 FRBは今回、上手くやったようにみられますが、今後に大きな遺恨を残した形です。まずトランプ大統領の圧力に屈した形になった。独立性に疑問符がつき、今後も政治的圧力にさらされる懸念が生じました。また引き締めを早期に閉じることで、大量の資産を抱えたままとなり、ふたたび緩和に転じたときの余裕が少ない。そもそも今回は減速であって、金融不安が起きていないのなら、量的引き締めは継続してもよかったはずです。それも止めたことで緩和効果がでるのは間違いなくとも、今のような債務不安がある中では、いつ金融不安が再燃するかも分からない。そのときFRBの打つ手が限られるので、対応が後手になりかねません。 世界的には、ふたたびキャリートレードが復活している、という見方が大勢です。先進国などの通貨を売って、それで高金利の債券などに投資する。日系の金融機関からすれば、安い円を売って米国債さえ買っておけば、利ザヤが稼げる。ただしそれは、ヘッジをかけるとほぼ利益が帳消しされるので、今はリスクヘッジをとっていないとされます。これは非常に危険な状況であり、いざ突発的な事象にさらされると非常に脆い状況にある、といえるのでしょう。最近、新興国への投資が復活しているのも、米FRBが引き締めを停止する、とする観測がキャリートレードを促したとされており、こちらもヘッジがない状態だと推測されます。 もしBrexitが「合意なき離脱」に陥った場合、リスクオン環境は一気に巻き戻されるかもしれない。仮に「合意なき延期」になった場合、先送りはできるでしょうが、将来的にはもっと大きなEU崩壊すら見えてくるかもしれない。今の経済が過度な楽観によってもたらされているだけに、わずかなリスクでも許容しにくいのです。果たして来週、どういう決着を迎えるのか? それ次第では日本の改元によるお祝いムードなど吹っ飛ぶかもしれず、平成の最後は『平静」ではいられなくなるのでしょうね。 |
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