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(回答先: AIは貴重な「社内人材」、先行投資を惜しむな 偽ニュースも生成できるAI、詳細公表を見送り マスク氏支援の研究 投稿者 うまき 日時 2019 年 2 月 18 日 20:03:06)
AIと超人類の時代 弱者がもつ強み
小林慶一郎 慶大教授
2019/2/18付
日本経済新聞 朝刊
ポイント
○技術進歩による格差の拡大は反転縮小も
○AIが発展しても社会は多様であり得る
○民主主義の適切な補正を求めたハイエク
歴史学者ユヴァル・ノア・ハラリ氏は話題の書「ホモ・デウス」で、テクノロジーの発展によるディストピア(反理想郷)のビジョンを描いて警鐘を鳴らしている。
人類のごく一部の富裕層が人工知能(AI)とバイオテクノロジーの力で超人類(ホモ・デウス)にアップグレードされ、現生人類のまま取り残された大多数の人々を支配し、最終的には超人類が現生人類を淘汰するかもしれないという。ホモ・サピエンスがマンモスなどの大型哺乳類を絶滅させ、ネアンデルタール人を自然淘汰したのと同じように、我々も進化の波から脱落して消え去るのではないかという恐怖を与える。
◇ ◇
自由主義の経済社会についてのディストピアの物語は、強者と弱者の格差が一方的に広がり、強者が弱者を淘汰するという「淘汰の原理」に関連する。H・G・ウェルズのSF小説「タイム・マシン」が描く80万年後の世界では、資本家階級と労働者階級の格差が著しく広がった結果、人類は2種類の異なる生物に進化するという、まさに自然淘汰の力を描いている。この基本構造は「ホモ・デウス」に受け継がれている。
このようなディストピアの言説に対する一つのあり得る批判は、格差の拡大はいずれ反転縮小する(かもしれない)という「方向付けられた技術進歩」の理論である。米マサチューセッツ工科大学(MIT)のダロン・アセモグル教授が主張するように、産業技術の変化は、希少な生産要素を節約し、豊富な生産要素を多用する方向に進む。例えば19世紀、労働力が豊富で土地が希少だった英国では労働集約的な技術進歩が起き、その逆の米国では資本集約的な技術進歩が起きた。
AIの進歩などによって、様々な業種で人間の労働が無用になると予想され、職の消失が心配されている。しかしハラリ氏の言う「無用者階級」すなわち低賃金の未熟練労働者が増えれば、その人たちを生産要素として活用しようとする方向に、新たな技術進歩が起きる。これが方向付けられた技術進歩の理論の予想である。すると人間の労働への需要が高まり、賃金が上昇し、格差が縮小していく。
19世紀に極端な格差拡大が起きたあと、20世紀前半に、大量生産方式などの新しい技術進歩によって中間層が大量に生まれ、格差は縮小して大衆社会が到来した。同様なことがこれから起きないと誰が・・
https://www.nikkei.com/article/DGXKZO41317720V10C19A2KE8000/
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