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ウクライナは何を狙ってロシアを挑発しているのだろう?
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2018年12月 2日 マスコミに載らない海外記事
2018年11月26日
Tony Cartalucci
New Eastern Outlook
ロシアは新たに完成したクリミア大橋近くで、ロシア領海を侵犯した3隻のウクライナ軍艦船をだ捕した。事件はキエフの西洋スポンサー、特にワシントンとロンドンの連中によって画策され、キエフに実行された、明確な挑発だ。
彼らがあらかじめロシア当局に通知していれば、ウクライナ軍艦船は、実際黒海からアゾフ海へ通過することは許される。2003年にキエフとモスクワに署名された協定によれば、アゾフ海はウクライナとロシア両方の内水と見なされていた。
クリミア大橋が完成し、ロシアのクリミアを、ケルチ海峡対岸の他のロシア地域と結びつけるという状態で、警備対策は当然強化された。
ロシア国営メディアによれば、ウクライナ軍艦船は、ケルチ海峡を横断する際、以前は、合意されたプロトコルを厳密に守っていた。今回は、挑発するため、彼らはそうしないことに決めたのだ。
「ロシア国境を侵犯したウクライナ海軍艦船3隻全てが黒海でだ捕された」という題名の記事で、タスはこう説明している。
連邦保安院[ロシア連邦保安院]は、ウクライナがロシアの領海ケルチ- イェニカレ海峡を通過する軍艦の航行手順を知っていたことを強調した。「彼らは以前、無害通航のため、その手順に従っていた」と記事にある。 |
この事件はアゾフ海で増大する緊張の中の最新のものに過ぎない。
アゾフ海の緊張は新しいものではない
NATOに後援されるウクライナ政権が、2014年に権力を掌握して以来、緊張が高まっていた。ケルチ海峡近くでの最近の紛争に先立って、欧米マスコミ記事やNATOが後援する会議は、アゾフ海の利用に関しキエフとモスクワ双方に署名された過去の条約の破棄と、この海域でのウクライナ軍国化、特にロシアのクリミアに対する支配を回復する幻想に執着していた。
今年8月、アメリカ国務省のラジオ・フリー・ヨーロッパとラジオ・リバティー(RFE / RL)が「問題の海: ロシア-ウクライナ対立で「火薬庫」として出現したアゾフ海」という題名の記事で、ウクライナが軍事プレゼンスを強化していたことを認め、アゾフ海の共同利用に関する2003年の合意を「論議の的」と見なしただけでなく、ウクライナの中で「それを破棄する」要求があったことを認めていた。
今年10月、「それが要求する前部が「EUとNATOのオピニオンリーダーと幹部たちの間で、ウクライナのヨーロッパ、そしてヨーロッパ・大西洋に対する可能性への支持を強化する」と主張する、アメリカ政府が資金供給するフロント組織(32と33ページ、pdf)、ニュー・ヨーロッパ・センターが、「アゾフ海でのロシアとの条約: ウクライナはいかに行動すべきか?」というイベントを開催した。
ニュー・ヨーロッパ・センターは主張をこう要約している
キエフは2003年からアゾフ海とケルチ海峡の使用協力で、包括的にロシア連邦とウクライナ間合意を公然に非難することを狙うべきだが、概してこの合意はウクライナの利益に合っていない。 |
アメリカに資金供給された「専門家」間の合意は、キエフは合意を非難すべきだが、合意を非難した後に、ロシアに圧力をかけて、アゾフ海から追い出したり、何らかの有意義な形で現状を変えたりして、願望を実現する手段がないということだった。
アゾフ海の共同利用とその全ての経済、戦略上の利益が、2014年クーデターまで、完全にウクライナに享受されていたことは銘記すべきだ。自分で作った一連の傷をによって、キエフ新政権は意図的にロシア関連企業を追い出し、ロシアから他のヨーロッパ諸国へのエネルギー通過点としての自身に障害を与え、今アゾフ海への自身のアクセスを困難にした。全てもっぱら、ワシントンのために、ウクライナや、キエフを支配している連中にさえ、何の利益をもたらすことなくロシアを困らせるために。
アゾフ海のウクライナやロシアの港町に通過可能な貨物船の数や大きさを大幅に制限しているクリミア大橋自身そのものが、ワシントン、ロンドンとブリュッセルの代理役を演じることをキエフが選んでいなければ、建設されていなかったはずなのだ。
ウクライナは、なぜ今さら、戒厳令を宣言しているのだろう?
ウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領は戒厳令を提案するために事件を利用した。 「ロシアがによる艦船だ捕の後、ウクライナ大統領は戒厳令を提案」という題名の記事、「ガーディアン」はこう主張している。
ウクライナ議員は日曜夜、緊急戦時閣議の後、月曜日にペトロ・ポロシェンコ大統領の提案について投票をするはずだった。ポロシェンコは、この動きは防衛目的のもので、宣戦布告を暗示しないと述べた。 |
だが、特にポロシェンコや、キエフの他の連中や、欧米の後援者が終始、何年も、ウクライナは、東部州で、すでにロシア侵略と想定されるものを受けていると主張していることを考えれば、ポロシェンコがなぜ今、海で起きた事件のために、ウクライナが戒厳令を提案しているのかは理解しがたい。
2018年の国連総会演説時、ポロシェンコは、国連の平和維持任務で、明示的に「ロシアの侵略」と呼んだものから、ウクライナの領土保全を復活させるよう要求したと、RFE / RLは報じた。
だから、ポロシェンコはロシア侵略について嘘をついているか(そうでなければ、ウクライナは、なぜ既に長い間戒厳令下になかったのだろう)あるいは、ポロシェンコ政権は、特に彼と欧米スポンサーの自分勝手な政治的理由で、戒厳令を宣言するため、ケルチ海峡で、この挑発を演出したかのいずれかだ。
何が狙いなのだろう?
ポロシェンコにとって、戒厳令は、計画通り実施されれば、彼が負けるはずの選挙の延期を意味する。
キエフの欧米スポンサーにとっては、このようなエスカレーションは、特にロシア介入のため、シリアにおけるアメリカの利害関係が、恒久的な妨害をこうむっている今、理論的に、モスクワに対する圧力となる。同じくロシアに対する制裁を浴びせる、更なる口実や、ウクライナ領土内での、アメリカ-イギリス-ヨーロッパのより大きな軍事プレゼンスを可能にするかも知れない。
企業や金融企業が資金供給しているNATOのシンクタンク、大西洋協議会の「ロシア-ウクライナ不和がアゾフ海をいっそう激化させる: ジョージアとロシアの戦争のこだま?」と題する記事が、それが本質的にウクライナの挑発だったものに対する反応として、望ましい対応のリストを書いている。
そのような対応として、レイシオンやロッキード・マーティンを含め大西洋協議会の多くの防衛産業スポンサーがわくわくする、ウクライナへの武器売却や、ウクライナ、ロシア両国により「公海」でなく「内部水域」として認知されているアゾフ海へのアメリカ軍艦配備や、ウクライナがアゾフ海の軍国化推進を許されるまで、「少なくとも主要ロシア銀行に対する完全な資産凍結」を提案している。
だが、このような挑発は、ウクライナと、NATOを含めたウクライナの欧米スポンサー両方の大変な弱さの兆候だ。
キエフを支配している現政権は、選挙を通してでなく、ワシントンやウォール街やロンドンやブリュッセルにより組織され、支持された暴力的クーデターによって権力の座についたという事実もある。
2014年のキエフの政権交代自身が、既に両方を抹殺しているのに、2014年クーデターに対するロシアの反応が、ウクライナ主権を侵害しているとか、クリミアのロシア本国帰還が、ウクライナの領土保全違反だと主張しようとする試みは、欧米が、ウクライナで、その狙いの最後の柱を完成するのに必要な信頼性を使い果たしてしまった。
もはや「最強ではない」とワシントンが認識するにつれ、「力は正義なり」を前提とするワシントンの国際秩序は裏目に出ている。しかしながら、無謀で衰えつつある覇権国は最も危険な変種だ。ウクライナとその欧米スポンサーには、ロシアを従わせるために、外交的、経済的、軍事的圧力をかけるための慎重で漸進的な方法が欠如しており、無謀な攻勢と本当に悲惨な対立となり得る挑発しか選択肢がないのだ。
ロシアには時間が味方してくれている。自国の権益を確保し、ロシア連邦の人々とロシア・クリミアの住民を含めアゾフ海を使う人々を守り、ワシントンの乱暴な攻撃をかわし、攻撃的で益々死に物狂いの地政学的競合が大惨事の戦争と変わるのを阻止するための四六時中の対応にモスクワは直面している。
Tony Cartalucciは、バンコクに本拠を置く地政学専門家、著者で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”独占記事。
記事原文url:https://journal-neo.org/2018/11/26/ukraine-provokes-russia-to-what-end/
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