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アゾフ海の出来事が注目される中、アメリカがシリアや周囲で膨大な軍事力集結
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2018年12月 4日 マスコミに載らない海外記事
Arkady SAVITSKY
2018年11月29日
Strategic Culture Foundation
世界の注意がアゾフ海の状況とロシアとウクライナの関係に引きつけられている間に、アメリカ軍はシリアで、大規模軍事行動に対する用意を調えている。
アメリカのドナルド・トランプ大統領は、3月に軍人が「まもなく」シリアを去ると発表した。彼はその時から心変わりをしたように見える。5隻の強力なハリー・S・トルーマン空母打撃群が最近地中海に入った。アメリカ、イギリス、フランスとイスラエルの航空機が演習だという口実の下で、シリア領空を、24時間態勢で飛行している。アメリカ率いる反ISIS連合の航空機が常時パトロールしているのだ。フランス情報収集艦デュプイドゥ・ローム号も、アメリカ艦船と活動を調整しながら、そこにいる。
アメリカ軍は、さらに500人の海兵隊員を、シリア、ヨルダンとイラク境界にまたがるアルタンフ基地に急ぎ配備した。アメリカ指揮下で活動しているシリア民主軍(SDF)隊員1,700人が、同じく駐屯地補強のため移動した。トルコ国境近辺のマンビジにある少なくとも4本の滑走路や、親米クルド人が支配するSDFがいる北シリアのハブ、アル・ハサカを含め、北東シリアにはアメリカ軍拠点が1ダース以上ある。
今月早々、アメリカ軍兵士が、シリア-トルコ国境パトロールを始めた。この動きは、もし銃撃が始まれば、彼らの支援が重要だろうから、おそらくトルコに対し、クルド部隊に、一種の保護を提供するものと見られている。シリアが外国部隊から領土解放作戦を始める場合に備え、ロシアは9月に2度、あり得る結果についてアメリカに警告したが、警告は無視された。
「ワシントン・ポスト」によれば、いわれのない攻撃の目標にされているという口実の下、アメリカは、シリア国内のイランを攻撃する準備をしている。
作戦の可能性があるという他の兆しがある。「シリア内のイラン標的に対するイスラエルの攻撃に関し、イスラエルとの協議で、ロシアは寛容だった。我々はこの寛容な形が続くだろうことを希望している」とジェームズ・ジェフリー・シリア特別代表が11月初旬に述べた。イランにシリア退去を強いることが、イスラム共和国に対するトランプ経済制裁キャンペーンの目的だったと大使は指摘した。イスラム共和国が、取るに足らない存在におとしめられ、支配する地域がなくなれば、軍事行動の法的根拠を見いだすのは到底無理のはずだが、政権は動じないように見える。対立に巻き込まれるのを正当化する国家安全保障上や、戦略上の利益がないのに、イランは駐留に固執している。
「アラブNATO」加盟国候補であるアラブ諸国は、「アラブの楯1」と呼ばれる大規模共同軍事演習を行っていた。演習は11月16日に終わった。演習は共同軍事行動のための準備と見られている。議会の国防安全保障委員会メンバーで、元エジプト軍情報部士官のタメール・アル・シャハウィはこう述べた。「テヘランに対して、湾岸諸国とエジプトとイスラエルの間に緊密な協力がある。アラブ諸国はイランの影響力に反対して、どんな可能な支持からでも利益を得ようとしている。」
制裁の効果を増すため、イランは地中海から分離されるべきだ。イラク、シリアとイランに友好的なレバノン内のルートは使用できなくされるべきだ。もしイスラエルがそれがイランの標的と呼ぶものと衝突すると決めるなら、アメリカの支持を大いに必要とするだろう。シリアに駐留するもう一つの理由が、調停と修復プロセスが勢いを得始める場合に備え、国が分裂するのを確認することだ。SDFによって管轄される領域を、国の他の部分から分離するのは、それを実現する唯一の方法だ。反乱軍を再建することと、広大なかなりの土地を支配することは、彼がそれほど絶望的に得ようと努力しているシリアのアサド大統領に国際的正当性を与えるのを拒否する方法だ。タンフで、そしてほかのところで、進行中のアメリカ軍駐留は、トランプ大統領が約束したようには、ワシントンが中東を去る意志を持っていないことを実証している。また、地域の治安情勢がその目的を達成するまで、シリアから去るまい。
地域でのアメリカ軍の集結は厄介な兆しだ。この巨大な戦力は単なる演習より、ずっと重大な何かのために集まったのだ。ヨーロッパでの出来事が衆目を引き、シリアで密かに起きていることは、気づかれずにいる。そうあってはならない。 何かが確実に仕組まれているのだ。
記事原文のurl:https://www.strategic-culture.org/news/2018/11/29/with-azov-sea-events-stealing-spotlight-us-gathers-huge-military-force-in-around-syria.html
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