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(回答先: 吉村昭を読むー日本の北と南で起きた(戦争の)真実の記録/佐藤優 投稿者 仁王像 日時 2020 年 11 月 03 日 09:06:48)
米本国に収容されていた捕虜たちは日本の敗戦を知らされることもなく、日本に配送された。富士山を目にし、一兵士が舟べりから身を投げて自決した。
順不動で読んだ吉村昭の最後は「昭和の戦争W 彼らだけの戦場が」だった。
様々な経過で捕虜になった陸海空の各階層の兵士たちは、米本土へ回送され各地の収容所を転々とした。彼らには日本の敗戦は、最後まで知らされなかった。それを知れば、「生きて虜囚の辱めを…」ということで自決することを米は熟知していた。その中の「信号長」をしていてハワイで捕虜になった一兵士も米国へ回送中、監視兵を振り切って海に飛び込んだ。が、巡洋艦に救助された。
この信号長を含む数千人の兵士が行く先も告げられず日本に回送されたのは昭和21年4月であった。富士山が見え、またジュラルミンの飛行機が上空を旋回、その機体に星のマークが見えた。
船上が騒がしくなったとき、「皆さんを無事日本にお届けしました。幸運を…」という案内があっただけで、日本が降伏したことは伝えなかったほど。それでも、日本敗北と思った一人の兵士が海に飛び込んで自決してしまった。
骨の髄まで叩き込まれた「生きて虜囚の辱めを…」との教義は、あな恐ろしや。
【出展】
「昭和の戦争W彼らだけの戦場が 逃亡、帰艦セズ、背中の勲章」吉村昭/新潮社’15年
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