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フランク・ダラボン ミスト(The Mist, MGM 2007年)
動画
https://www.youtube.com/watch?v=Cey5i6C9apM
監督 フランク・ダラボン
脚本 フランク・ダラボン
原作 スティーヴン・キング『霧』
音楽 マーク・アイシャム
撮影 ロン・シュミット
配給 MGM/ワインスタイン・カンパニー
公開 2007年11月21日
激しい嵐が町を襲った翌朝、湖のほとりに住むデヴィッド・ドレイトンとその妻のステファニーは自宅の窓やボート小屋が壊れているのを見つける。デヴィッドは買い出しのため、8歳の息子のビリーと隣人のブレント・ノートンと共に車で地元のスーパーマーケットへ向かった。店は客たちで賑わっていたが冷蔵庫以外は停電していた。デヴィッドたちが買い物をしていると、店外ではパトカーや救急車が走り回りサイレンが鳴り始めた。その直後、鼻血を流したダン・ミラーが店内へ逃げ込み「霧の中に何かがいる」と叫ぶ。店内の一同が戸惑うなか店外の辺り一面は白い霧に包まれていく。不安に駆られた客たちは店内へ閉じこもった。
狂信者のミセス・カーモディは「これはハルマゲドンの始まりだ」と考える。自宅に2人の子供を残してきた女性は誰か一緒に付いて来てくれるように懇願したが、皆に拒否されたために「全員地獄に落ちればいい」と言い残して1人で霧の中へと出ていった。そんな中、デヴィッドとビリーは教師のアマンダ・ダンフリーと仲良くなる。デヴィッドはメカニックのマイロン、ジム、ノーム、そして副店長のオリー・ウィークスと共に倉庫を調べ店外の排気口の様子を見るためにシャッターを開けるが、そこから謎の触手が侵入してきてノームが連れ去られてしまう。デヴィッドたちは店外に謎の生物がいることを皆に伝えたが、ノートンをはじめとする懐疑的な者たちは救助を要請するために脱出することを主張する。そこでデヴィッドは彼らがどこまで行けるのかを調べるため、外出する1人の男にロープを結びつけ外出してもらった。ノートンたちが霧の中に消えロープは少しずつ引き寄せられるが突然ロープがとても強い力で引っ張られる。ロープを引張ていた力がなくなりたぐり寄せると、男の下半身だけが帰還した。
夜になると、店内の光に寄せられて巨大な羽虫や翼竜のような怪物が窓を破り店内に侵入し、デヴィッドたちは辛くもこれを撃退するが店内で犠牲者が出てしまう。その混乱を受けミセス・カーモディの狂信的発言を信じる者が現れ始めるなか、デヴィッドたちは負傷者を助けるため隣の薬局へ医療物資を取りに行った。薬局内は蜘蛛の糸に覆われており、デヴィッドたちは柱にくくりつけられたMPを発見する。謝り続けるMPの体から無数に出てくる蜘蛛のような生物の襲撃を受けたデヴィッドたちは犠牲者を出しつつも店へと逃げ戻る。
店に戻ると、3人の兵士のうち2人が自殺していた。残り1人のジェサップ二等兵は「軍が異次元を観察する『アローヘッド計画』を実行している」という噂について問い詰められたうえ、そのことをミセス・カーモディの信者となったジムに聞かれてしまう。ミセス・カーモディは「ジェサップに責任がある」と演説し、彼は店内の人々にナイフで何度も刺されたうえ生贄として店外に放り出され何者かに霧の中へと連れ攫われる。
ミセス・カーモディとその信者たちを恐れたデヴィッドと一部の生存者たちは物資をかき集めて店外への脱出を計画する。夜が明けてデヴィッドたちは動き出すが彼らの前に立ちはだかったミセス・カーモディは「ビリーを生贄に差し出せ」と要求する。信者の男たちとの戦いのなかオリーがミセス・カーモディを射殺し店内の脱出に成功する。店から車へ向かう最中、オリー、マイロン、コーネルが怪物の餌食となりバド・ブラウンは間に合わず慌てて店内に引き返した。結局、デヴィッドの車に乗り込めたのは彼とアマンダ、ビリー、ダン、アイリーンの計5名であった。信者たちが静観する中デヴィッドの車は走り去っていく。
霧の中、デヴィッドは自宅へ辿り着くが妻は屋外で糸に巻かれて死んでいた。悲しみをこらえ南に向かったデヴィッドたちは生存者に遭うことも無く、崩壊した街の風景や何百フィートもある巨大な怪物を目撃する。そして、ついにデヴィッドの車はガス欠となり、彼ら4人の大人は眠ってしまったビリーの横で生還を断念する。オリーが怪物に喰われる際に落とした銃をデヴィッドは持っていたが、それには弾丸が4発しか残っていなかったため、彼は「自分は何とかする」と述べてビリーら4人を射殺した。
半狂乱となったデヴィッドは車を飛び出し「自分を殺せ」と叫ぶ。だがその直後、霧の中からは現れたのは自走砲や火炎放射器で怪物たちを焼き殺す兵隊たち、そして霧が発生してすぐに店を出ていった女性と彼女の2人の子供を含む生存者らを載せたトラックだった。判断を間違え、無駄に命を散らしてしまったデヴィッドは霧が晴れていくなか後悔の念にかられて絶叫し続けた。
キャスト
記載は「役名、俳優(日本語吹替)」。
デヴィッド・ドレイトン
演 - トーマス・ジェーン(堀内賢雄)主人公の画家。
息子ビリーとスーパーマーケットに閉じ込められてしまう。
アマンダ・ダンフリー
演 - ローリー・ホールデン(日野由利加)最近町に越してきた新任の女教師。
ドレイトン家とも顔馴染みでビリーの面倒を見てくれている。婚約者から自衛用に拳銃を渡されている。
ビリー・ドレイトン
演 - ネイサン・ギャンブル(佐藤利奈)デヴィッドの息子。8歳。
オリー・ウィークス
演 - トビー・ジョーンズ(茶風林)スーパーマーケットの副店長。
特技は射撃。デヴィッドの話をよく理解してくれる。
ミセス・カーモディ
演 - マーシャ・ゲイ・ハーデン(宮寺智子)狂信的なキリスト教信者の中年女性。
極端な言動ゆえ、当初は客たちから避けられていたが、徐々に信者を増やしていく。
ジム・グロンディン
演 - ウィリアム・サドラー(辻親八)機械工の作業員。
ミセス・カーモディの信者になっていく。
ブレント・ノートン
演 - アンドレ・ブラウアー(古澤徹)ドレイトン家の隣に住む著名な弁護士。
妻帯者。過去にデヴィッドと境界線についてのトラブルを起こした。
デヴィッドたちが外にいる謎の生物の話をするも一向に信じようとしない。何人か仲間を連れて外へ助けを呼びに出て行ってしまう。
ダン・ミラー
演 - ジェフリー・デマン(佐々木敏)
序盤に霧の中にいる何かに襲われ、鼻血を出しながらスーパーに逃げてきた年配の男性。多くの人間がミセス・カーモディに洗脳される中、デヴィッド側に同調した考えを持つ。
アイリーン・レプラー
演 - フランシス・スターンハーゲン(羽鳥靖子)
ビリーが通う小学校で教師をしている白髪の老女。同じくデヴィッドらに同調。
バド・ブラウン
演 - ロバート・トレヴァイラー(小室正幸)スーパーマーケットの店長。
デヴィッドから怪物の話を聞いた時は嘲笑っていたが、切り落とした触手の先を見て事態を把握。
サリー
演 - アレクサ・ダヴァロス(うえだ星子)スーパーの若い女店員。
ジェサップとは恋仲。
ウェイン・ジェサップ
演 - サム・ウィットワー休暇中の軍人。階級は二等兵。サリーとは恋仲
アンブローズ・コーネル
演 - バック・テイラー髭が特徴的な老男。
マイロン
演 - デヴィッド・ジェンセン(ふくまつ進紗)機械工の作業員でジムの同僚。
デヴィッドたちとシャッターを確認しに行った一人。
ノーム
演 - クリス・オーウェン(中野光貴)スーパーの若い店員。
デヴィッドの言葉を聞かずに、外の機械を調べにシャッターを開けてしまい、生物の触手に捕まり霧の中に引きずり込まれる。
MP
演 - アミン・ジョセフ(魚建)軍の憲兵。
バイカー
演 - ブライアン・リビーバンダナを巻いた初老男性。
ノートンが外へ出るタイミングでアンブローズの車に置いてある銃を取りに出て行く。
家に子供を残してきた女性
演 - メリッサ・マクブライド店が霧に覆われた直後、二人の子供が待つ自宅まで車で送ってくれる人を探すが誰も呼応せず、皆が止めるなか一人で店を出て行く。
ハティ
演 - スーザン・ワトキンス(新田万紀子)レプラーの友人でビリーの世話をしてくれる短髪の初老女性。
ステファニー・ドレイトン
演 - ケリー・コリンズ・リンツ(加納千秋)デヴィッドの妻でビリーの母。家で留守番をしている。
怪物
霧に覆われた後、突如現れた怪物達。霧が立ち込める場所に入り込み人々を襲う。そのため霧が入らない密室であれば比較的安全は保障される。 斧で切れたり、火炎スプレーで対処は出来る程度の耐久力だが、大きさや数の多さが厄介。ムカデやハチ、蜘蛛や蟹のような多足類から翼竜のような種など様々。
アラクニ・ロブスター(Arachni-Lobster)
体長50フィートにもなる、クモとカニとカマキリをミックスさせたような肉食生物。
上から見た姿はクモにそっくりである。 リンチを受けて外にいけにえとして摘み出されたジェザップ二等兵を襲って食い殺した。また、終盤にも再登場し、副店長を食い殺している。
テンタクルズ・フロム・プラネットX(Tentacles from Planet X)
イカの触手に似た肉食の生物で、腹側に吸着カップ状の口がある。
店員のノームを包み込んで肉をはぎ取って致命傷を負わせ、最終的には霧の中に引きずり込んで食い殺した。なお、本体からちぎられた肉片は霧となって消滅する。
グレイ・ウィドワーズ(Gray Widowers)
犬ほどの大きさのクモによく似た肉食生物。
尻から出る強酸を伴った糸も厄介だが、それ以上に怖ろしいのは人間を苗床にして繁殖するというその生態である。人間の体に数百個以上卵を産み付け、一日後に孵化した幼体は人間の体を食べながら成長する。しかも苗床にされてしまった人間は意識があるようで、主人公の妻はこれの被害にあったらしく窓際に繭にされた状態で発見された。
スコーピオン・フライズ(Scorpion-Flies)
サソリとスズメバチを合わせたような紫がかった甲殻を持つ飛行生物。夜になってからスーパーの照明に引き寄せられてきた。
尻尾には人間を一撃で殺すほどの強力な神経毒を持っており、それでレジ係だったサリーを殺した。なお後述するプテロ・バザードが天敵の模様。
プテロ・バザード(Ptero-buzzard)
スコーピオン・フライズを狙って現れた翼竜とタカを合わせたような容姿の四枚羽の飛行生物。
肉食で、人間も普通に襲う。ただ、拳銃弾数発で殺せるほどなので、落ち着いて対処すれば問題ないだろう。
ベヒーモス(Behemoth)
甲殻類のような六本足を持つ巨大生物。大きさは240フィート(約73メートル)で、
原作小説では「シロナガスクジラが鱒ほどの大きさに見えるほど」と形容されるほどの威容である。スコーピオン・フライズを引き連れた状態で終盤に突如出現した。主人公たちに目もくれず霧の中に去っていったが、その後どうなったかは不明。
キラー・カイト(Killer Kite )
原作小説に登場する「生きた凧」。クライマックスに森を車で通るシーンに登場した。
容姿はつるつるした被膜と黒目が複数ある、イカによく似た巨大生物。映画には登場しなかったが、上記の特徴を含んだコンセプトアートは執筆された。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%82%B9%E3%83%88_(%E6%98%A0%E7%94%BB)
- スタンリー・キューブリック シャイニング (The Shining ,ワーナー・ブラザース 1980年) 中川隆 2019/9/11 02:34:58
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