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(回答先: 世にも奇妙な物語 _ もう一人の花嫁 投稿者 中川隆 日時 2019 年 2 月 14 日 19:44:11)
1994年 ホラー 七夕の特別編
世にも奇妙な物語 恐竜はどこへ行ったのか
叫び。奇妙な出来事に遭遇したとき人はその恐ろしさに叫びます。人がうっかり入り込んでしまうまで奇妙な世界は決して教えてくれないからです。
それがどんなに恐ろしい世界かを。
恐竜はどこへ行ったのか?は1994年の七夕の特別編に放送された世にも奇妙な物語の一エピソードである。
グロさと佐野史郎氏の怪演が光る一作である。
なお主演は「あーさーくーらー」や「おとりになります」でおなじみ松下由樹。
【あらすじ】
真っ白な空間で叫ぶ松下由樹。冒頭のナレーション。
そして始まる本編。
水谷裕美(松下由樹)は「自虐症患者の精神メカニズム」という論文を書きあげようと、その患者で地下室に隔離されている田口教授(佐野史郎)と面会する。
彼はかつて研究室で発狂し、自分の体を傷つけて、ここに運び込まれたのだった。
「シッ!奴らが眠ってる!起こすんじゃない!」
田口は急に叫びだす。面食らう水谷。
そして田口はこう続ける。
「爬虫類は好きか?爬虫類は純粋だ他人を気にすることはない自分自身のままでいるわたしもだんだん爬虫類の気持ちがわかるようになってきた!レロレロレロレロ!!はははは!」
完全にくるってる…。しかし水谷はなぜ自分自信を傷つけるのか?と田口に聞く。
すると…
「あっ…やつらがくる…逃げなくては…」
急に何かに怯えだす田口。拘束衣のまま体を揺らしながら逃げようとする。
「うぉぉぉぉ!?くるぅ!くるぅぅぅぅぅぅぅっ!」
すると急に田口の拘束衣がざっくりと切り裂かれたのだ。
なにもないのに…。なにもいないのに…。
しかし病院側はこれを拘束衣を破くほど暴れたから過去の古傷が開いただけと判断。
腑に落ちない水谷は田口に再度面会をする。
「教授は…ご存じなんでしょ?」
「深淵を除きこむときこちらもまた深淵から覗かれてる…ニーチェ!」
相変わらず話が通じない。そして田口はこう言う。
「お前の頭の中には爬虫類の脳がある!」
「なんですって?」
「137ページ6行目!」
田口は水谷が持ってきた論文を読み上げた。
簡単に訳すと
人類の脳には進化の痕跡がある。一番奥深くにあるR領域。もっとも原始的な本能をつかさどる部位であり、「爬虫類の脳」と呼ばれる。
沈没する船からネズミがいなくなるのはなぜか?
火山島の噴火の前にトカゲや鳥がいなくなるのはなぜか?
答えはR領域の天変地異を予知して危機を回避する能力にある。しかし人類は進化の過程でそれを忘れてしまった。
爬虫類の脳の真の力はその先にある。
「今日の講義は終わり!グガーッ…」
そういうと田口は眠りこけてしまう…。
場面は代わって水谷はとある生物学者に会いに行く。
彼はかつて田口と論争した男であった。
水谷は大脳生理学が本領の田口が自分の専門を荒らしたこと。田口の論は学界から黙殺されたことを知る。
そして田口が発表した問題の論文、そのタイトルは
恐竜はどこへ行ったのか?
恐竜がどうして絶滅したのか?それは古生物学最大の謎である。
それに田口はとある説を唱えた。
恐竜は絶滅していない。隕石衝突を予知した恐竜は別の場所に逃げたのだ。それは隕石が降り注ぐ地球上ではない。
別の次元だ。
あまりにも突飛なこの説は当然黙殺された。
普通はこのことが原因で発狂したと取れる。
しかし、田口はなぜ体をさかれたのだろうか…?
疑問は増えるばかりだ。
気になって仕方がない水谷は閉鎖された田口の研究室に向かう。
そこにいたかつての助手から田口は「ディノペプチン」という薬を作るのに没頭していたことを知る。
そして自傷事件が起きたと知る。
そのころ田口のCTスキャンの結果が出た。
彼の脳はR領域が肥大化していたのだ…。
そのこととディノペプチンについて田口に問いただすと田口は発狂しだす。
「帰ってくれ!」
散々問題行為を起こしたため、水谷は隔離病棟から追い出されてしまう。
もう気になって仕方がない…。水谷は封鎖された田口の研究室に不法侵入する。
そこには田口が自説の証明のために撮ったビデオがあった。
その中でギアナ高地で採集した原子植物から生成されたディノペプチンをマウスに投薬する田口。
マウスを水中に沈める田口。するとマウスは消えてしまったではないか。
このマウス同様恐竜たちは異空間に旅立った。そして隕石を回避したのだと田口は力説する。
しかしこれでは恐竜はどこにいったのかは見ることができない。なので自分で投薬して確かめようとする田口。
すると画面が急に乱れだす。砂嵐となった画面の向こうでは田口が何か素晴らしい光景をみて高揚している声だけが聞こえる。
「なに!?なにがみえるの!?知りたい…」
水谷の興味はドンドン膨らんでいっていた。そして彼女はとうとうディノペプチンを摂取しようとする。
「やめるんだぁ!ディノペプチンは危険だ!好奇心が身を滅ぼすぞ!それは人間が触れてはならない世界なんだ!」
そう。田口は何かを見たのを隠すために錯乱したふりをしていたのだ。
「真実を見てみたい…」
制止を振り切り水谷はディノペプチンを摂取してしまう…。
「くるなぁぁぁぁっ!うわぁぁぁっ!」
また何者かに怯えだす田口。そして次の瞬間。
グチャリ…。
なんと田口の頭が無くなってるではないか。
そして水谷の周りを白い靄のようなものが漂い始めた…。
【結末】
靄はどんどん濃くなり真っ白な空間になっていく。
そう。冒頭で水谷が叫んでいた空間である。
なにかの吠える声が聞こえる。
振り向くと巨大な肉食恐竜が水谷の後ろにいた。
そう。恐竜はこの世界に逃げ込んでいたのだ。
水谷は冒頭のように叫ぶ。
足元には巨大な足跡があった…。
叫び。彼女は叫んでいる。奇妙な世界を目の当たりにして…。それは明日あなたが目撃する世界なのかもしれません。
【余談】
•おそらくモデルとなった話はラヴクラフトの「彼方より」だろう。
追記・修正はディノペプチンを摂取してからお願いします。
https://www49.atwiki.jp/aniwotawiki/pages/22685.html
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