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ジョッキーの過酷な「体重管理」事情に迫る!!
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/1055.html
投稿者 中川隆 日時 2021 年 5 月 06 日 16:35:52: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: アーモンドアイを破り有馬記念を制した豪州人騎手ダミアン・レーン 投稿者 中川隆 日時 2019 年 12 月 23 日 11:13:45)


ジョッキーの過酷な「体重管理」事情に迫る!!
https://biz-journal.jp/gj/2021/05/post_224321.html


2021.05.05
武豊は手首を握るだけで……新人騎手だけじゃない!? 過去には引退も……ジョッキーの過酷な「体重管理」事情に迫る!!
文=鈴木TKO

 古川奈穂騎手らの女性ジョッキーの活躍もあり、なにかと注目を集める今年の新人騎手たち。しかし先週の競馬では、“ルーキーズ”のひとり西谷凛騎手が、ネガティブな注目を集めてしまった。

 5月1日の新潟1レースに騎乗予定も、体重調整ができずに脱水症を発症。当日はもちろん、翌2日の計10レースで騎手変更となり、体重管理を怠った罰として来週15・16日の2日間の騎乗停止処分が下されたのだ。

 “高い授業料”を払った西谷凛騎手のように、デビュー1年目の新人騎手が体重管理を怠るケースは意外と多い。

 例えば2018年にデビューした西村淳也騎手。デビュー年の10月28日の新潟11レースでは、48キロで騎乗すべきところを48.5キロで騎乗。斤量オーバーで過怠金10万円の処分を受けている。

 その差わずか500グラムと言うなかれ。公正確保を最重要業務に掲げているJRAにとっては見逃せるはずもなく、騎乗依頼した調教師や馬主からの信用を失うことは確実。その後の騎乗依頼が減るケースも十分考えられるのだ。

 すでに引退した原田敬伍(けいご)元騎手も、デビュー年に斤量オーバーで騎乗停止処分を受けたひとり。

 デビューした2013年6月8日、阪神10レース三田特別でウォーターセレネに騎乗予定も、体重調整に失敗して乗替わり。同レースはハンデ戦で、しかも同馬は50キロの軽ハンデ。陣営側の期待を裏切った格好となってしまった。

 原田元騎手は、さらに翌年2月にも、体重調整できずに騎手変更。30日間の騎乗停止処分を受けただけでなく、同年4月には「一身上の都合」で騎手免許を返上して現役引退している。

 新人だけでなく、ある程度の経験を積んだ騎手も頭を悩ませるウエイトコントロール問題。

 通算63勝をあげて2019年に引退した義英真元騎手は、同年10月5日に開催された新潟6レースで、公表55キロをオーバーした55.5キロで騎乗。12日から翌11月10日までの30日間の騎乗停止処分を受けた。

 自身はその直後のタイミングで引退を発表。「僕のモチベーションの低下が引退の原因なので後悔はないです。中途半端にやっても迷惑をかけるだけだと思い、決断しました」とのコメントから、体重管理が原因で引退したとは決めつけられないものの、前出の原田元騎手のケースと重なる引退劇となった。

 そもそも騎手たちの日常を振り返ると、一般人よりも数々の誘惑に勝たなければならない特別な一日を過ごしていることがわかる。

朝イチの調教開始時刻は、春や秋なら6時から、夏場なら5時からスタート。攻め馬の頭数が少ない騎手は午前7時には「お役御免」となり、残りの1日のスケジュールは真っ白……ということもある。

 毎日のように結構な空き時間があれば、それだけ誘惑が多くなるはず。使えるお金も一般人よりも多いわけで、「アレも食べたい、コレも食べたい」となれば、誘惑に負けない強いメンタルは必須条件。意思の強さが試される“自己管理能力”が問われることになる。

 どんなに軽い馬具でも、最低1.5キロほどあることから、騎手たちは自身の体重を50キロ前後にキープしなければならない。

 空き時間にはサウナでの「汗取り」を日課とする騎手もいる。弟・池添学調教師と兄・池添謙一騎手の兄弟の父親は、元騎手の池添兼雄調教師。かつて騎手を目指した弟は幼少時、毎日のようにサウナに通い詰める父の姿をみて、騎手の減量の過酷さを知ると同時に、家庭内はピリピリした空気が漂っていたという。

 トップジョッキーと評される面々のなかでは、身長170センチもある武豊騎手など、自身の手首を握るだけで、わずか100グラム単位で体重が分かるという。こうした超人的な感覚は、日常の厳しい自己管理の賜物といえるだろう。

 プロである以上、騎乗依頼を受けたからには、レース当日までに必ず体重を落とすことは騎乗技術以前の問題。レースが近づいてから慌てて調整するのではなく、日頃から努力を怠らない騎手だけが、トップジョッキーの座に就けるチャンスを得るのだ。

 今回は“高い授業料”を払った西谷凛騎手。まだ1年目で、信頼回復するチャンスはいくらでもあるはず。過去にウエイトコントロールで苦しんだ元騎手と同じ道を辿るか。それとも信頼を取り戻して、父・西谷誠騎手と肩を並べる名手となるか。試練をバネに変える活躍に期待しながら、今後に注目したい。

(文=鈴木TKO)

<著者プロフィール>
野球と競馬を主戦場とする“二刀流”ライター。野球選手は言葉を話すが、馬は話せない点に興味を持ち、競馬界に殴り込み。野球にも競馬にも当てはまる「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」を座右の銘に、人間は「競馬」で何をどこまで表現できるか追求する。

 

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