北朝鮮「完全な非核化」に向けた努力を約束−米朝首脳会談の合意文書 Ben Livesey 2018年6月12日 15:47 JST 米国と北朝鮮は安定した平和体制構築に向けて共同で努力 米朝は「米国と北朝鮮との新たな関係を築く」ことで一致トランプ大統領 Photographer: SAUL LOEB/AFP トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長が、12日にシンガポールで開いた米朝首脳会談後に署名した「包括的な合意文書」には、「朝鮮半島に永続的で安定した平和体制を構築する努力を共同して進める」との文言が盛り込まれていることが分かった。 北朝鮮は「朝鮮半島の完全な非核化に向けた取り組みにコミット」 米朝は「米国と北朝鮮との新たな関係を築く」ことで一致 ポンペオ米国務長官と北朝鮮側の担当者が主導するフォローアップ交渉の実施で米朝は合意 トランプ大統領と金委員長は「新たな米朝関係の発展および朝鮮半島と世界の平和と繁栄、安全保障の推進に向けた協力にコミット」 原題:North Korea Pledges to Work Toward ‘Complete Denuclearization’ 翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先: 東京 内田良治 ruchida2@bloomberg.net 翻訳記事に関するエディターへの問い合わせ先 角田正美 mkakuta@bloomberg.net 最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE 関連ニュース 米朝首脳、合意文書に署名−北朝鮮は「完全非核化」に取り組む ドル上昇、対円で約3週間ぶり高値−米朝首脳の合意内容を見極め 日本株は続伸、米朝対話の進展と円安好感−陸運など内需セクター高い バフェット氏はUSGから撤退へ、独クナウフが70億ドルで取得に合意 米インフレ統計、上向きも過熱感はまだ見えず−12日にCPI発表 米朝首脳、合意文書に署名−北朝鮮は「完全非核化」に取り組む Alex Wayne 2018年6月12日 16:13 JST 北朝鮮は朝鮮半島の「恒久的かつ安定した平和」に取り組む トランプ大統領は金委員長に「安全保障」を提供することを約束 トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は12日、北朝鮮政府が「朝鮮半島の完全な非核化」と「恒久的かつ安定した平和」に取り組むとした合意文書に署名した。 その代わりトランプ大統領は金委員長に「安全保障」を提供することを約束した。具体的な内容は盛り込まれていない。 米朝首脳が署名した合意文書写真:Saul Loeb / AFP via Getty Images 「平和と繁栄を求める米朝両国国民の望みに沿った」新たな関係を築くことで両首脳は合意した。戦争捕虜(POW)と行方不明米兵(MIA)の遺骨回収にも取り組むとしている。
目標を達成するための具体的な措置には触れず、「完全非核化」の定義も示していない。シンガポールでの首脳会談は「両国間の数十年にわたる緊張と敵意の過去を乗り越えるため重要な意味を持つ画期的出来事だった」と宣言した 合意文書に署名する米朝首脳 出所:ブルームバーグ 原題:Trump and Kim Signed Something in Singapore. Here’s What It Says(抜粋) 最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE 関連ニュース 米朝首脳、合意文書に署名−北朝鮮は「完全非核化」に取り組む ドル上昇、対円で約3週間ぶり高値−米朝首脳の合意内容を見極め 日本株は続伸、米朝対話の進展と円安好感−陸運など内需セクター高い バフェット氏はUSGから撤退へ、独クナウフが70億ドルで取得に合意 HSBCは米国が「最もチャレンジング」な一部門、新投資戦略で 日本株は続伸、米朝対話の進展と円安好感−陸運など内需セクター高い 長谷川敏郎 2018年6月12日 8:00 JST 更新日時 2018年6月12日 15:41 JST 米朝首脳は包括的合意文書に署名、ドル・円は1ドル=110円40銭台 日経平均一時2万3000円に戻す、売買エネルギーは盛り上がらず 12日の東京株式相場は続伸。米国と北朝鮮の首脳会談が波乱なく行われたほか、為替の円安推移から企業業績の先行き不透明感が後退した。陸運やサービス、食料品、小売株といった内需セクター中心に高い。
TOPIXの終値は前日比5.98ポイント(0.3%)高の1792.82、日経平均株価は74円31銭(0.3%)高の2万2878円35銭。TOPIXは一時5月23日以来の1800ポイント、日経平均は同22日以来の2万3000円台とおよそ3週ぶりの高値を付ける場面があった。 富国生命投資顧問の奥本郷司社長は、「今回の米朝会談では北朝鮮の全面的な核放棄合意などの話が出るとは思っておらず、話し合うこと自体が株式市場の最大の期待値だった」と指摘。効果がいつまで続くかどうかは不透明だが、「トランプ米大統領の支持基盤が強化されるとともに、日本株運用のマクロ的なリスク管理の視点から地政学リスクが収れんする方向に進んでおり、良い結果をもたらした」と評価した。 米朝国旗off: that Kim Jong Un’s desire to end his country’s economic strangulation and pariah status シンガポール時間12日午前9時15分(日本時間10時15分)から始まった米朝首脳会談は、トランプ米大統領が会談は素晴らしいものになるとした上で、多くの進展が見られ、人々が予想したよりもうまくいったと語った。トランプ米大統領と金正恩朝鮮労働党委員長は、「包括的な合意文書」に署名。きょうのドル・円は一時1ドル=110円40銭台と5月23日以来のドル高・円安水準に振れた。
水戸証券投資顧問部の酒井一チーフファンドマネジャーはきょうの日本株について、「中長期資金は米朝会談だけでなく、米欧の金融政策の結果をみるまで動けないため、短期筋中心の動き」としつつ、米朝会談の「重要イベントを無難に通過し、安心感が出た」と言う。その上で、為替の「1ドル=110円近辺は今期業績計画での会社側前提から大きく乖離(かいり)していないため、一時期に比べ減益懸念は後退している」との認識を示した。 もっとも、12ー13日の米連邦公開市場委員会(FOMC)、14日の欧州中央銀行(ECB)の金融政策会合を前に現物株の売買は盛り上がりを欠き、朝方に主要指数が1800、2万3000円の節目を回復した後は失速、一時はマイナス圏に沈むなど先物主導で不安定な動きだった。水戸証の酒井氏は、「TOPIX1800、日経平均2万3000円は日本株にとって割高でも割安でもない心理的な節目。ここから上値を追うには新たな材料や売買エネルギーが膨らむ必要がある」とみる。 東証1部33業種は陸運、石油・石炭製品、食料品、サービス、小売、医薬品、ゴム製品、建設など21業種が上昇。下落は海運、保険、輸送用機器、機械、鉄鋼、化学など12業種。売買代金上位では、ジェフリーズが新規に「買い」としたJXTGホールディングス、アプリを使った決済サービス「LINEペイ」によって出遅れた株価パフォーマンスは改善すると野村証券が分析したLINEが高い。5月の売上高が嫌気されたローム、来期以降投入のゲームで新材料なしとみずほ証券が指摘したスクウェア・エニックス・ホールディングスは安い。 東証1部の売買高は12億3809万株、売買代金は2兆3090億円 値上がり銘柄数は1126、値下がりは858 米インフレ統計、上向きも過熱感はまだ見えず−12日にCPI発表 Katia Dmitrieva 2018年6月12日 12:06 JST • スターバックスの値上げでもインフレ圧力は依然抑制された状態か • 米連邦準備制度の漸進的な利上げアプローチに沿う物価上昇の兆し 今週発表予定の米政府統計では、5月の消費者物価指数(CPI)と生産者物価指数(PPI)の上昇ペースが加速し、米連邦準備制度の漸進的な利上げアプローチに沿った着実なインフレ回復の兆候が示される見通しだ。 スターバックスやジャック・イン・ザ・ボックスによる最近の値上げは多少注目を集めているが、インフレ圧力はモノよりも飲食店の食事を含むサービスに集中している。直近の例外は燃料コストで、ガソリン価格は5月に3年余りぶりの高値に達した。それでも食品・エネルギーを除いたコアCPI指数は抑制された状態が何年も続いている。 Serving Up Inflation Services main driver as core goods prices have consistently fallen since 2013 Source: Bureau of Labor Statistics 米労働省が12日に公表する5月のCPIはガソリン価格の上昇に支えられ、前年同月比で2.7%上昇と、2017年2月以来最大の伸びとなる見込み。コアCPIは同2.2%上昇と、1年余りで最大の伸びになると予想されている。13日発表予定のPPIは同2.8%上昇となる見通し。 ウェルズ・ファーゴ・セキュリティーズのシニアエコノミスト、サラ・ハウス氏は「多少の回復が見られると思う。全体としてインフレが消えていないというシグナルを市場に送るだろう」と指摘。「ただ、それが形勢を一変させる可能性は低く」、物価の「トレンドは全体的に緩やかに上向いている」との見方を示した。 これは13日に終了する連邦公開市場委員会(FOMC)会合で0.25ポイントの利上げを決めると広く予想されている米連邦準備制度当局者の見方と一致する。今週の物価統計は、金融当局が注目する個人消費支出(PCE)価格指数が目標の2%付近にとどまることを示唆する公算が大きい。 原題:U.S. Inflation Data to Show Warming Up Without Too Much Heat Yet(抜粋)
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