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(回答先: 米中貿易戦争と英国のEU離脱、19年早々に正念場を迎える日銀 支店長会議、貿易摩擦の影響 債券上昇、米利上げ鈍化・円高 投稿者 うまき 日時 2019 年 1 月 11 日 01:20:07)
ドル・円下落、米利上げ慎重姿勢で米金利低下・株安重しーユーロ堅調
池田 祐美
2019年1月10日 11:10 JST 更新日時 2019年1月10日 15:43 JST
• ドルは午後に一時107円82銭と4日以来のドル安・円高水準
• 目先的には4日安値の107円台半ばがポイント−ドイツ証
東京外国為替市場のドル・円相場は下落。米連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言や米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録などで追加利上げに慎重な姿勢が示されたことが背景。米金利が低下し、日本株は反落、ドル売り・円買いが優勢となった。円は主要通貨に対してほぼ全面高。
• 10日午後3時25分現在のドル・円は前日比0.2%安の1ドル=107円93銭。朝方に付けた日中高値108円26銭から午後には一時107円82銭まで下落
• ユーロ・ドル相場は0.1%高の1ユーロ=1.1555ドル。一時1.1570ドルと昨年10月17日以来のユーロ高・ドル安水準
市場関係者の見方
しんきんアセットマネジメントの加藤純チーフマーケットアナリスト
• 少なくとも3月の米利上げ見送り気運は高まっているので、やはりドル売りになるだろう。ハト派のFOMC議事録や実際の米金利動向を見ても、もう上はなさそう
• 円高が進むことで、日本株が崩れるところを見れば、東京時間のドル・円も今後は下がりやすい地合いになるだろう
ドイツ証券外国為替営業部の小川和宏ディレクター
• ドル・円は根っこのドル安に加えて、株安なども押し下げ要因。目先的には4日安値の107円台半ばがポイント
• この影響が強く出そうなのが、ユーロ・ドル。ユーロ上昇で欧州中銀(ECB)がハト派化する可能性はあるが、欧州マイナス金利に対する米国正常化という図式で資金流出が大きかったのが、ユーロ。その分、巻き戻しは大きくなる
背景
• FOMC議事要旨:追加利上げに対する当局者の慎重姿勢示す
• 米シカゴ連銀総裁:当局には辛抱強くなる余地−インフレ高進見られず
• セントルイス連銀総裁:利上げを続ければ、米国はリセッションの恐れ
• 米長期金利は時間外取引で一時3ベーシスポイント(bp)低下の2.68%程度
• 日本株は4営業日ぶりに反落。日経平均株価は前日比263円26銭(1.3%)安の2万163円80銭で引けた。米株先物も下落
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円ポジション、大手運用会社が変更ー「フラッシュクラッシュ」に対応 日本株は反落、為替円高や企業決算を警戒−輸出関連や小売株安い
Charlotte Ryan
2019年1月10日 0:53 JST
• アライアンスバーンスタインとマニュライフが円を売却
• リスク回避の円上昇、予想難しい−ラッセルのルー氏
Japanese 10,000 yen banknotes.
Photographer: Akio Kon/Bloomberg
2019年初めの円の上昇について、合わせて1兆ドル(約109兆円)を運用する資産運用会社2社は、行き過ぎ、早過ぎと感じている。
アライアンスバーンスタイン(運用資産約5500億ドル)は先週のドル「フラッシュクラッシュ」で円が4%上げたことを受け、円を売った。マニュライフ・アセット・マネジメント(同約4000億ドル)もこの円急騰時に、オーストラリア・ドルに対する円の買い持ちを減らした。
円は昨年、ドルに対して上昇したがさらに、今年最初の数日で一時的ながらブルームバーグ調査の2019年末予想中央値を上回ってしまった。投資家は、どこまで円高が進むのかと頭を悩ませている。
だがアライアンスバーンスタインのポートフォリオマネジャー、ジョン・テーラー氏は、「円は短期間に上昇し過ぎた」と指摘。最近の上昇の際に円のポジションをロングからショートに変更したと述べた。「円はフェデラルファンド(FF)金利との相関性が大きかったので、米短期国債の上昇に伴って円が若干下落するとみている」と説明した。
アジア時間9日の取引で円は1ドル=109円前後で、年初来の値上がり幅は約1%。
マニュライフはリスクオフのポジションとしてオーストラリア・ドルに対する円のロングを組んでいたが、先週のボラティリティーが高まった時にエクスポージャーを減らした。3日の動きは「行き過ぎ」だと思われたと、ポートフォリオマネジャーのデービッド・ルール氏が述べた。市場センチメントの円強気も弱まったと指摘した。
一方、ラッセル・インベストメンツの通貨・債券調査責任者、バン・ルー氏は、先週の動きはリスク回避に起因する円上昇に予想が付かないことを示したとし、次のリスク回避ムードに備え円へのエクスポージャーを維持するよう勧めている。
原題:These Investors Changed Course on the Yen During the Flash Move(抜粋)
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日本株は反落、為替円高や企業決算を警戒−輸出関連や小売株安い
長谷川敏郎
2019年1月10日 7:52 JST 更新日時 2019年1月10日 15:25 JST
• FOMC議事要旨などハト派的、トランプ米大統領は会合を退席
• ドル・円は一時1ドル=107円80銭台、良品計画など小売失望相次ぐ
10日の東京株式相場は4日ぶり大幅反落。為替の円高警戒や米国で予算を巡る混迷が長期化していることで業績先行き懸念が強まり、電機など輸出関連、素材株中心に幅広く売りが増加した。良品計画など失望決算が相次いだ小売のほか、化学や設備投資関連株も売られた。
• TOPIXの終値は前日比13.10ポイント(0.9%)安の1522.01
• 日経平均株価は263円26銭(1.3%)安の2万0163円80銭
シカゴ連銀のエバンス総裁の発言や米連邦公開市場委員会(FOMC)会合の議事要旨(昨年12月開催)は、いずれも追加利上げについて慎重な姿勢を示した。トランプ大統領は一部政府機関閉鎖が19日目となった9日、ホワイトハウスで民主、共和両党の議会指導者と会談したが、大統領が途中退席して協議は物別れに終わった。
三井住友アセットマネジメント株式運用グループの平川康彦シニアファンドマネージャーは「為替が1ドル=100円に向かえば来期のガイダンスが心配になってくる。数%の減益で済むのか、激しい減益か予想しづらい」と指摘する。企業業績への不透明感が強まる中、「小売の主要決算はかなり期待を裏切った。為替警戒から投資家は内需にウエートをシフトさせてきたが、内需関連も今後は選別されてくるだろう」とみていた。
きょうのドル・円相場は一時1ドル=107円80銭台と、前日の日本株終値時点108円85銭から円高が進んだ。野村証券投資情報部の若生寿一エクイティ・マーケット・ストラテジストはFOMC議事録やエバンス総裁発言を受けて、「米金融政策はノーマルな状態になった。3月の利上げは見送られる可能性がある。金利上昇ペースが読みにくいと、為替ではドル高に働きやすい」と分析。金融政策の柔軟化は米国株にはプラスになる一方、「日本株にとっては米国株高のプラス面とドル安・円高のマイナス面との綱引きになりやすい」と語る。
業種別で下げが目立ったのは小売や化学。小売決算では通期営業利益予想を下方修正した良品計画、決算が期待を下回ったウエルシアホールディングス、既存店売上高が不振だったドンキホーテホールディングスなどが下落。昨年12月の物価指標が予想を下回るなど中国経済への懸念が根強い中、SMBC日興証券がトイレタリー・化粧品セクターの業種格付けを「強気」から「中立」に引き下げたことも嫌気された化学株、FA(工場自動化)など設備投資関連株も下げた。
引け後の「安川」に身構えるFA関連株記事はこちらをご覧ください
• 東証33業種では石油・石炭製品、化学、精密機器、小売、電機、医薬品、非鉄金属などが下落
• 陸運や電気・ガス、倉庫・運輸、空運は上昇
外為フォーラムコラム2019年1月9日 / 13:01 / 1日前
トルコリラ/円の反発は本物か
植野大作 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 チーフ為替ストラテジスト
4 分で読む
[東京 9日] - 日本の個人投資家に人気の通貨ペア、トルコリラ/円の一方的な下落に歯止めがかかりつつある。昨年8月の暴落局面では一時15円台前半まで売り込まれたが、その後は断続的に下値を切り上げ、11月末には一時22円00銭台と約3カ月半で4割以上も反発する場面があった。
その後はさすがに反落に転じ、1月3日の早朝に起きたドル/円、クロス円の瞬間的な暴落に巻き込まれると一時18円台前半まで急落する一幕もあった。しかし、すぐに買い戻されて心理的節目の20円前後に回復した。
昨年の夏場まで続いたリラの一方的かつ大幅な下落に苛まれていた日本のリラ/円ファンにとっては、ひとまず安堵感が漂う新春相場のスタートだ。ただ、これで本当にリラ安が止まったのか、疑心暗鬼は拭えない。リラは急落するたびに、高金利好きで逆張り志向の強い個人投資家の資金を引き寄せながら、何年間も下がり続けた経緯がある。
右肩下がりの長期トレンドを底入れに誘うには、短期的な自律反発では不十分だ。この先、リラ/円が節目の20円前後を維持し続けたとしても、前年割れの差し込み傷が癒えて代表的な長期トレンドラインである52週移動平均線が上向きに転じるまで、少なくともあと8カ月は下げ止まる実績を積む必要がある。
2015年から18年まで、リラ/円は4年連続で陰線を記録して下がり続けた。今年は5年ぶりの陽線引けで大晦日を迎えることができるのだろうか。以下、リラの安定回復に必要な短期、および中長期の課題を挙げておく。
<米軍シリア撤退の影響>
短期的には、昨年ごろから改善し始めた対米関係を持続させることが必要だ。過去のリラ安局面では、米国との関係悪化が下落の一因とみられていただけに、今後もその維持、改善を図ることが通貨安定の必要条件となる。
昨年10月、トルコ司法当局は2016年に起きたクーデター未遂に関与した疑いで軟禁していた米国人牧師を解放。11月には両国政府が互いに課していた政府高官への制裁を解除し合うなど、冷え切っていた関係に雪解けの兆しがみられる。
昨年末の20カ国・地域首脳会合(G20サミット)では、エルドアン大統領とトランプ大統領が50分間にわたり会談した。両国間に横たわる懸案事項である貿易関税やイラン産原油の輸入に関する協議のほか、サウジアラビア人記者殺害事件について情報交換などを行ったとみられている。
現在、米国はトルコに対し、シリアからの米軍撤退に際してクルド人勢力を攻撃しないことを求めている。この問題で再び両国関係が悪化しないことを願っているリラ/円ファンは多いだろう。
<カギを握るインフレ沈静化>
ただ、外交面の必要条件を満たしただけでは、リラ安定の十分条件は整わない。米国とトルコの関係は通貨価値を損なわない程度まで改善したとみられるため、今後中長期的には「中央銀行の信認確保」と「高インフレ体質の克服」が必須になるだろう。
トルコ中銀は昨年9月、政策金利を一気に6.25%ポイント、24%まで引き上げた。その後も同水準を維持することで、政府から独立した「通貨の番人」としての誇りを国内外にアピールしている。以来、それまで弱気一辺倒に傾いていたリラに対する市場心理は徐々に好転、現在に至る失地回復のもう一つの背景となっている。
リラの一方的な下落に歯止めがかかったことによる好影響は国内物価に波及、昨年12月の消費者物価上昇率は前年比プラス20.3%と、10月に記録したプラス25.2%を頂点にようやくピークアウトし始めた。
当面は、この状態をしばらく維持することが肝要だ。モノの値段の上昇率は通貨価値の下落率にほかならない。リーマン危機前に一時99円台で取引されていたリラが、派手に上下しつつも値下がりし続けた根本的な要因は、通常で年7%前後、悪化すると20%を超えることもある同国のインフレ体質にある。
トルコのインフレ率がある程度まで鎮静化しない限り、リラ/円相場の購買力平価は右肩下がりのきつい傾斜が緩んでこない。経済が発展途上で、先進国並みの所得水準を追う新興国の賃金や物価の伸びが高いのは自然ではあるが、近年のトルコは通貨安とインフレが相互に増幅し合う悪循環に陥り、国内外の市場関係者が許容できないほどの熱病に感染していた。通貨の番人であるトルコ中銀が、十分な解熱作業を進めて市場の信認を確保する必要がある。
トルコのインフレ率は最近ようやく低下し始めたとはいえ、前年比20%を超えており、先進国の投資家の目から見るとまだ高い。「トルコの平熱」として市場が許容する水準は不明だが、最低でも前年比10%未満に下げる必要があるだろう。現在、トルコの政策金利は24%と十分に高いため、今後は追加利上げをせずともインフレ率が1ケタに下がるだけで実質金利は上昇、極端なリラ安を防ぐ力は増してくる。
通貨安ショックに見舞われた新興国の先行事例を見ると、まずは通貨防衛に必要な大幅利上げに踏み切り、インフレ懸念が収束。その後、十分な実質金利を海外の投資家に提供しながら、利下げに転じることができるようになると、名目為替レートの減価率が購買力平価の傾きよりも穏やかになり、実質通貨高になるケースが多い。
<経済の外部環境は好転>
あくまで現時点での判断だが、トルコの実体経済が、8月に起きた通貨安パニックを正当化できるほど悪化していると思えない。昨年秋からの原油価格の大幅安は、原油の輸入国であるトルコにとって「対外収支の改善」、「実質所得の増加」、「インフレの抑制」という三重のメリットをもたらしており、トルコ経済を取り巻く環境は好転している。
約8000万人のトルコの人口構成は、日本と真逆の若々しいピラミッド型だ。地政学的にも数千年前から西洋と東洋を結ぶ交通の要衝に位置し、歴史や文化の魅力に満ちた観光業など競争力の高い産業もある。適時適切に経済政策を運営できれば、中長期的に高い成長力を秘めているのではないだろうか。
潜在的な成長力に海外投資家の目を再び向けさせるためにも、トルコはまず昨年夏の暴落ショックで激しく傷んだ通貨価値の信認回復に努めなければならない。今後、トルコのインフレ率が十分に下がり、実質金利に十分な引き下げ余地が生まれるまで、時期尚早な利下げを我慢することが必要だ。トルコ中銀には、政治的なノイズに左右されない毅然とした金融政策の運営が期待されている。
*本稿は、ロイター外国為替フォーラムに掲載されたものです。筆者の個人的見解に基づいています。
(編集:久保信博)
植野大作氏 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 チーフ為替ストラテジスト(写真は筆者提供)
*植野大作氏は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券のチーフ為替ストラテジスト。1988年、野村総合研究所入社。2000年に国際金融研究室長を経て、04年に野村証券に転籍、国際金融調査課長として為替調査を統括、09年に投資調査部長。同年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画、12月より主席研究員兼代表取締役社長。12年4月に三菱UFJモルガン・スタンレー証券入社、13年4月より現職。05年以降、日本経済新聞社主催のアナリスト・ランキングで5年連続為替部門1位を獲得。
https://jp.reuters.com/article/column-turkishlira-forexforum-daisaku-ue-idJPKCN1P3094
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