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増える月曜朝の中高年の縊死と就職氷河期の果て パワハラにならない部下へのうまい伝え方 ひとが辞めないコツはひとつしかない
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/319.html
投稿者 うまき 日時 2018 年 11 月 06 日 17:47:52: ufjzQf6660gRM gqSC3IKr
 

(回答先: あえて言おう 年金制度はいらない 老後資金で最重要なのは公的年金 消費増税、国民への影響はどれほど? 投稿者 うまき 日時 2018 年 11 月 06 日 17:42:42)

増える月曜朝の中高年の縊死と就職氷河期の果て

河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学
アリバイ作りの制度では救えない

2018年11月6日(火)
河合 薫


悩みを抱えながら働く人は少なくない(写真:ロイター/アフロ)
 「月曜日の朝、中高年の自殺が増える」という研究結果が話題になっている。

 調査では1974年から2014年までの41年間に日本国内で自殺した20歳以上の日本人のうち、死亡時刻が記録されている87万3268人を用い、死亡時刻と曜日を、性別、年齢別に分析した。

 その結果、40〜65歳までの中高年男性の場合、月曜日に自殺で死亡する頻度は、土曜日の1.55倍。出勤前の時間帯に自殺する頻度は、午後8時以降に比べ1.57倍で、最も少ない土曜夜(午後8〜午前0時)の2.5倍だったことがわかったのである(早稲田大学の上田路子准教授や大阪大学大学院の松林哲也准教授らのグループによる)。

「月曜の朝って、通勤電車乱れるもんね」
「また1週間が始まると思うと……つい……てことなのかなぁ」
「気持ちはわかる……」
「50過ぎると会社でいじめられるし」
「中高年ってことは中間管理職か」
「僕も……他人事じゃないなぁ……」
「中小企業の経営者もしんどいよね」
 ……etc etc.

 SNSでも、テレビの情報番組でも、そして私の周りでも、「月曜の朝」「中高年」「自殺」というワードが結びついたことへのショックと、切ない共感が広がったのだ。

 「私、駅のホームで電車待ってるときに、フラッと……ホントにフラッと……落ちそうになったことがあるんです。後ろの人に腕を掴まれて。『あ、自分、ナニやってるんだろ』って自分でも驚いてしまって……」

 フィールドワークのインタビューに協力してくれた男性が、こんな話をしてくれたことがある。

 自殺に至る人の多くが、生きていることの苦しみから逃れたいという衝動と、「生きたい」という願望を同時に持ち合わせ、ほんの一瞬の心の動きで不幸な結末にいたってしまうことがあるが、男性はまさにその狭間をさまよった。

 「死にたい」わけではなく、「人生に満足できない」。もしかすると、この男性と似たような感覚に陥った経験をした人も少なくないのではあるいまいか。

 20年近く前になるが、知人が電車のホームで線路に転落する「事故」があった。

 「貧血を起こして転落したらしい」とのことだったが、彼がプレッシャーのかかるポジションで夜遅くまで働いていたのを知っていただけに、誰もが脳裏に浮かぶぼんやりとした暗闇を必死で押し込んだ。自分が何もできなかった、いや、しなかったことへの後ろめたさもあり、「不幸な事故」として受け止めるしかなかったのである。

 ところが、である。実は今回の調査結果でわかったのは「月曜の朝の中高年の自殺=電車の事故」ではなかったってこと。

 中高年男性の自殺者が最も多かった「朝4時から7時59分まで」の時間帯の自殺は、「縊死」。

 家族が寝静まったあと、「強い意志」で命を絶っていたケースが一番多いことが明かされたのだ。
 それだけではない。

 日本で月曜の朝に自殺が顕著になったのは、1990年代後半以降。つまり、1974年の高度成長期からバブル崩壊までには、いわゆる「ブルーマンデー」が認められなかったのである。

 「ブルーマンデー」とは、文字通り月曜日に憂鬱になる現象で、欧米で使われるようになった言葉である。自殺に季節変化が存在することはかなり昔からわかっていたが、日本より早くストレス研究が蓄積されてきた欧米で、1970年前後から月曜の朝に、中高年男性の自殺者が増える傾向が報告されたのだ。

 その傾向は現在も続いていて、例えば英国では93年から02年の間に記録されたすべての自殺死亡のデータを分析し、月曜日のピークを確認。日本国内では、03年に全国で記録されたすべての自殺死亡のデータ分析で、月曜日の自殺率は、週末の1.55倍だったと報告している。

長期間のデータを詳細に分析
 ただ、これまで使われてきたデータは、いずれも今回の調査ほど長期にわたる大規模なデータではなかった。

 つまり、どんな研究にも「ウリ」が必要不可欠だが、今回のそれは「41年間の自殺者88万人のデータ」を用いたってこと。バブルが崩壊で日本経済がどん底になった1995年を境に、前期(74年〜94年)と、後期(95年〜14年)に分け、さらに曜日だけでなく、時間別に分析した点が今回の研究の特徴である。

 さらに、他の年齢、性別では、次の傾向が明かされている。
中高年男性と同様の傾向は若い男性(20歳〜39歳)にもみられる。しかしながら、中高年男性に比べると、月曜早朝に集中する頻度は、3割〜5割ほどに低い。
失業率が上がると、若者と中高年男性のみ自殺が増える
女性や高齢男性は景気に関係なく、昼の12時前後に自殺する割合が高い
 研究チームでは上記の結果を踏まえ、「自殺予防を目的とした電話サービスなどは、夜の時間帯より、むしろ早朝から通勤時間帯にかけて相談体制を充実させる必要がある」と指摘。

 また、高齢者や主婦などは、昼間にひとりにならないよう、家族や地域社会のサポート体制を強化することが大切だと話している。

 中高年男性の自殺。いったい何度このテーマでコラムを書いてきただろう。
 景気が自殺に影響を与えることはわかっていたが、今回の新しい事実は私自身、相当ショックだった。

 自殺者の多くは、うつ病やうつ状態にあると考えられていて、うつ病の人は世界総数推計で3億2200万人に達し、10年間で18%以上増加。地域別ではアジア・太平洋地域で世界全体の約48%を占め、日本はうつ病に悩む人が多い国の一つだ(WHOの2015年時のデータに基づく)。

 男性は弱音を吐くのをいとう傾向が強いため、どんなにストレスの雨にびしょ濡れになっても、耐えることが多い。ホントはSOSを出したいのにムリして耐える。それを口にした途端、自分がとんでもなく弱虫な気がして、自分でストップをかける。「貸してください」というたったひと言が言えないのだ。

 自殺は、社会的に強いられる死だ。
 高齢化が進む多くの先進国で「75歳以上の男性」の自殺が増加しているのに、いったいなぜ日本では40代〜50代男性の自殺者が多いのか。
 なぜ、先進国である日本の中高年が、いまだ経済状態の悪い途上国と同じなのか。
 なぜ、家族が寝静まった時間に「縊死」という、より確実な方法で死を選択してしまうのか。

 月曜の明け方に男性を追い詰める「正体」が不気味で仕方がないのである。

「過労死白書」にみる中高年の苦悩
 奇しくも先の調査結果が報道された数日後、厚労省の「過労死等防止対策白書」(2018年度版)が発表され、そこにも「中高年の苦悩」が報告されていた。

 白書によれば、自殺者数総数に対する、勤務問題を原因・動機の1つとする自殺者の割合は増加傾 向にあり、17年は 9.3%(07年は6.7%)。年齢層別にみると、もっとも多いのが 「40〜49 歳」で全体の28.3 %、次いで「50〜59 歳」(21.7%)、「30〜39 歳」(21.1%)、「20〜29 歳」(20.2%)と、仕事に悩む中高年の姿が浮き彫りになっていたのだ。

 しかも、2008年以降を年次推移で見ると、

「40〜49歳」・・・25.1%→28.3%
「50〜59歳」・・・20.8% →21.7%
「30〜39歳」・・・26.3%→21.1%
と、40歳以上で「勤務問題」が原因・動機とする割合が増加しているのである。

 もちろんここでの「動機」は遺書などが残された場合に限っているので、全体を把握しているわけではない。と同時に、上記のパーセンテージはあくまでも総数から割合を算出した数字で、統計的に有意に「増加している」と言い切れるものでもない。

 が、「肌で感じる感覚と合う」といいますか。40代後半〜50代の男性会社員たちの中で、「漠然とした不安を抱いている人がこの数年で増えた」と、フィールドワークのインタビューで感じていたので、深刻に受け止めるべき数字だと考えている。

 ただし、その「対象と不安」は2つに分けて考えねばならない。

 一つは、90年代後半から00年代前半に就職活動を行った「就職氷河期世代」で、非正規雇用を余儀なくされた人たちの不安だ。
 彼らは賃金も処遇も改善されないまま40代後半に突入し、不安定な雇用形態で結婚もできず、親の介護との両立を強いられるなど、バブル経済崩壊後の経済不安の犠牲となり続けていている気の毒な世代である。

 同じ非正規でも20代、30代の正社員化が進んでいるけど、40歳以上は別。というか、派遣法の改正で今までより厳しい状況に追いやられた人も少なくない。

 実際、数年前に私のインタビューに協力してくれた某大手企業の非正規の方は、17年に「雇い止め」にあった。
 「14年間も働き、自分で資格まで取ってスキルアップしてきたのに……、怒りを通り越して涙が出ました。幸い上司の知り合いの会社で雇ってもらえることになりましたが、この先、死ぬまで職を転々としなければならないと思うと、今優先すべきことが何なのか? 自分でもわからなくなるんです」(本人談)

 氷河期世代の無間地獄。
 17年度から政府は、「就職氷河期世代の人たちを正社員として雇った企業に対する助成制度」をスタートさせたが、支給要件は「過去10年間で5回以上の失業や転職を経験した35歳以上の非正規社員や無職の人」となっている。「10年で5回以上も転職を繰り返した人=問題あり」と判断されるのがオチ。ましてや40代以上が対象になるわけもない。

 こんなアリバイ作りの制度ではなく、早急にこの世代を救済する具体的かつ実効性のある議論を尽くさない限り、路頭に迷い、追い詰められる中高年は増えるばかりだ。

新中間層の抱える不安
 そして、もう一つの「漠然とした不安を抱いている人たち」が、いわゆる新中間階級に属する正社員の人たちである。

 彼らは、
 「今までは50歳以上が対象だった肩たたき研修が、45歳以上がターゲットになった」
 「今までは役職定年は賃金2割減だったのに、4割減になった」
 「今までは55歳で選択していた雇用形態を、53歳で決めなくてはならなくなった」
 と、会社員としての自分の賞味期限が前倒しされている現実を憂い、
 「ホントは誰かに話を聞いてもらいたいのに、相談することもできない」
 「忙しそうにしている妻がうらやましい」
 と不満を漏らす。

 会社という、年齢、役職、職位、職種など、あらゆる「上下関係」を基盤とした組織で長年生きてきた「会社員」にとって、自分が「下」になる現実が耐えられない。
 下の世代からお荷物扱いされ、「他者からの尊敬」という心理的報酬を奪われたことへ喪失感。それは「自分の価値への指標」を失うことでもある。

 人の欲求とは内的より、外的(=他者関係)要因に強く影響をうけるものだが、自分と比較可能な他者(同期や同級生など)の活躍を知れば知るほど、不安だけが募る。

 「今の自分の状況と折り合いをつけなくては」と思いつつも、自分と向き合えない。というか、とりあえず経済的な心配もないし、やるべきことはあるので、向き合わないで済んでしまうのが「会社員」という存在なのだ。

 その反面、彼らは「このまま腐ってなるものか」という気持ちももっているので、何もできない自分に負い目を感じ、
 「でも、会社に残った方が給料いいし」
 「転職しても大して変わらないし」
 と自分を慰める一方で、周りに嫉妬し、周りに壁を作り、自分のふがいなさを不機嫌な中高年を演じることで紛らわし、孤立していくのである。

 私はそんな彼らの話を聞くにつけ、50歳以上=使えない と線引きされ、先輩たちのキャリアパスが全く参考にならない雇用環境に投じられている中高年男性たちを気の毒に思いつつも、20年以上ある残りのキャリア人生を消化試合にしてどうする? とじれったくなる。

 「漠然とした不安に押しつぶされないで。どうにか上手く対処して乗り越えて欲しい」と心から願う一方で、「不安の反対は安心じゃないよ。前に半歩でもいいから進むことだよ。腐るな、踏ん張れ!」と活をいれたくなってしまうのである。

 ……私はこれまで何人かの「勇気ある決断」をした人たちの声を聞いてきた。

ある男性が孤独の日々から抜け出すきっかけ
 彼らは会社で肩たたきされ、自信を失い、精神的にも落ち込んだ経験のある人だった。そんな彼らの言葉は重く、切なく、それでいてとても勉強させられるものだった。

 その中で私がハッとさせられた、ある男性の言葉がある。

 会社を辞めるまで追い詰められたその男性は、辞めたあとは、世間の目が怖くて、外を歩くのも怖く、漫画喫茶で時間を潰したり、美術館にいったり、孤独感に苛まれた。
 そんな男性があることをきっかけに、前に踏み出した。

 河合:「孤独の日々をどうやって脱出したんですか?」
 男性:「すがったんです」
 河合:「すがった? というのは?」
 男性:「会社にいる頃から、何度か誘いを受けていたコーチング研修があった。あ、勘違いしないでくださいね。変な自己啓発とかじゃなく、一般的な研修です。その頃はオレにはオレのやり方があるって自信満々だったから相手にしてなかった。でも、会社を辞めて半年くらいたった頃に、偶然また電話がかかってきて。その時僕は『行きます』と即答したんです。自分でもわからないけど、どん底にいた自分は、誰かにすがりたかったんだと思います」

 男性は、他者にすがってでもなんでも、とにかく行動を起こせたことで、物事の見方が変わり孤独から解放された、と何度も繰り返した。

 「すがる」とは一見あまりよくない行為のように捉えがちだ。中には「カルトにでも走れというのか!」と勘違いする人もいるかもしれない。だが、彼の言葉を文脈で捉えればわかるように、それは「自分た?けて?て?きることには限界か?ある」ことを認め、他者に頼ること。考えて動くのて?はなく、すがってでもなんでも動けは?、物事の見方変えることができる、と。
 依存の先にこそ自立は存在し、他人に弱さを見せることて?、逆に強くなれることた?ってあると思う。

 もし、もしこれを読んでいる方の中で一人きりで悩んでいる方がいらっしゃったら、どうかすがってほしい。弱い自分をさらけ出してほしい。それが同じように苦悩する「中高年の勇気」にもつながると思います。

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このコラムについて
河合薫の新・リーダー術 上司と部下の力学
上司と部下が、職場でいい人間関係を築けるかどうか。それは、日常のコミュニケーションにかかっている。このコラムでは、上司の立場、部下の立場をふまえて、真のリーダーとは何かについて考えてみたい。
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/200475/110500189/

#ただし、現実には、自殺率は下がり続けており、
#バブル崩壊後、自殺率が異常に上昇した中高年男性では、特に顕著
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/jisatsu/16/dl/1-03.pdf


 

【第8回】 2018年11月6日 羽田徹 :話し方コンサルタント・トップ講師プロデューサー 株式会社web-school.tv代表取締役
パワハラにならない部下へのうまい伝え方

人を動かすには「15秒で伝える」ことを心がける!
元人気DJ、さらに不動産会社でのトップ営業やベンチャー企業で取締役営業本部長を経験、そして、現在はトップ講師プロデューサーとして、延べ2万人を指導している話し方のプロが教える新刊、『相手のキャラを見きわめて15秒で伝える!』。
この著書の発売を記念して、研修などで教えているノウハウや、すぐに使えるワザをご紹介します! 営業職はもちろん、部下や上司とのコミュニケーションで悩んでいる人は必見です。

同じ指摘でも〇〇否定が
パワハラになってしまう!
前回、自己紹介や名刺を渡すときの伝え方のポイントをお伝えしました。

今回は、部下への伝え方がテーマです。

昨今、私が管理職向けの研修をしていても問題になるのがパワハラ=「パワーハラスメント」問題です。

今の時代は、上司がパワハラだと言われるのを恐れて、部下に注意ができない、強く言えない…という悩みが多いのです。

では、パワハラになる伝え方と、パワハラにならない伝え方とは何が違うのでしょうか?

まずは、パワハラの定義を確認しておきましょう。

パワーハラスメントとは、社会的な地位の強い者(政治家、会社社長・役員、大学教授など)が、「自らの権力(パワー)や立場を利用した嫌がらせ」のことで、略称は「パワハラ」。(wikipediaより)

簡単に言うと、相手がそれを「嫌がらせ」だと感じたらパワハラと言われてしまう可能性があるわけです。

それを恐れて部下を叱れない人が増えていますが、これでは部下は育ちません。

もちろん、今の時代、大声で相手を怒鳴ることや手を上げることは言語道断。ただ、静かに相手を注意しても、相手にとってはそれがパワハラと感じてしまうことがあります。

その線引きは、なんなのでしょうか?

例えば、部下がレポートの提出期限を守らなかったときにどのように注意したらよいでしょうか?

「人格否定」は、絶対にNG
部下がレポートの提出期限を守らなかったときの注意の仕方です。

×「いつも期限を守らないのは、君が人間としてだらしないからだ。周りの迷惑も考えろ」

〇「期限を守らないと、どれだけ仕事ができても社会人としての信頼を失うぞ。何かトラブルでもあったのか?」

ポイントは、「人格否定」はNGだということです。

×の例は、提出期限を守らないという1つのことを取り上げて、その人の人としての人格を「だらしない」という言葉で全否定してしまっています。

無意識に相手の人格を否定する言葉は、知らず知らずの内に使っている場合もあり、注意が必要です。

これでは、叱られた相手は期限を守らなかったことを怒られたのではなく、自分と言う人間を全否定されたと感じます。
これがストレスになり、積もり積もるとパワハラと感じるのです。

逆に〇の例は、期限を守らなかったらどのようなデメリットがあるのかを、相手の立場で伝えています。人格否定ではなく「期限を守らなかったこと」という事実にに対する指摘になっているのがポイントです。

その上で、期限を守れなかった理由に対して、相手に何かトラブルがあったのかも?とこれも相手の立場に立って気に掛けているのです。

このように言われたら、指摘された部下も、期限を守れなかった自分の非を認めて悪かったと思うのではないでしょうか?

しかも、重要なポイントは、このコメントも15秒以内で伝えられていることです。
いくら相手のことを思いやったとしても、部下にとってはクドクド、じくじくと長い時間説教をされるのは苦痛でしかありません。

端的に15秒で伝えることで、相手へストレスを感じさせることもなく、自省に繋げるのです。

人格の否定ではなく、「起こった出来事への指摘」を「相手の立場に立って」、「15秒で伝える」。

これができれば、あなたも信頼される上司になれるはずです。

羽田 徹(はだ とおる)
話し方コンサルタント・トップ講師プロデューサー 株式会社web-school.tv代表取締役
大学生の頃よりラジオDJを始め、1998年に大阪人気No.1のFM802主催の新人DJオーディションに合格。その後FM愛知や文化放送でラジオオDJとして10年間活動。番組降板により挫折し不動産投資会社の営業に転職。話し方を武器にさらに営業力を磨き、2年目にトップ営業になる。2008年にはその営業力が認められ倒産寸前だったロープライス眼鏡会社の取締役営業本部長に就任し、当時64店舗から110店舗への躍進を支える。またインターネットカフェ最大手にて社外取締役を歴任。2012年、ラジオDJとしての話し方の技術、営業力、組織マネジメント力、経営経験などを生かし、組織人事コンサルタント会社のリンクアンドモチベーションにてナビゲーター(研修講師)、ファシリテーターとして活動。大手企業からベンチャーまで年間100件以上登壇、延べ2万人以上の人たちと接する。研修講師の採用や育成の責任者も兼任。新人やマネジメント研修、エグゼクティブへのスピーチ・プレゼン指導、組織活性ワークショップ、働き方改革の為のロジカルシンキング講座などを得意とする。自身の経験から「学びでこの世界を豊かにする」を理念として活動中。著書に『ビジネスマンのためのスピーチ上手になれる本』(同文舘出版)がある。社会人のための「話し方動画教室オンライン」運営。
https://diamond.jp/articles/-/183557


 


【第31回】 2018年11月6日 唐池 恒二 :九州旅客鉄道株式会社 代表取締役会長
ひとが辞めないコツは ひとつしかない

非常に高額なのに、最高競争率316倍!

いま、この日本で、宝くじのように当選するのが難しいサービスが存在することを、あなたはご存じだろうか?
JR九州。正式名「九州旅客鉄道株式会社」。名前だけ聞くと、旧態依然の鉄道会社のイメージを持つかもしれない。
だが、この会社の「あるサービス」がひそかに感動の輪を呼んでいる。
東京だけで暮らしているとわからない。でも、九州に行くと景色は一変する。
その名は、クルーズトレイン「ななつ星 in 九州」(以下、ななつ星)。いまや「世界一の豪華列車」と称され、高額にもかかわらず、2013年の運行開始以来、予約数が定員をはるかに上回る状態が続いている。なんと、DX(デラックス)スイート(7号車の最高客室)の過去最高競争率が316倍というから驚きだ。昨年11月の『日経MJ』には、「ブランド作りとは世界の王でも断る覚悟」と題して、そのフェアな抽選システムが新聞一面に紹介された。

だが、驚くべきは、「ななつ星」だけではない。

この会社、バリバリの鉄道会社なのに、売上の6割は鉄道以外の収入で、8年連続増収なのだ。
かつてこんな会社があっただろうか?
JR九州を率いるのは唐池恒二氏。8月27日、韓国と九州を結ぶ真っ赤な新型高速船「クイーンビートル」を2020年8月に就航すると発表。子どもから大人まで博多と釜山の優雅な旅を満喫できるという。さらに、7月には、中国・アリババグループとの戦略的資本提携を発表。2020年の東京オリンピックを控え、ますます九州が熱くなりそうだ。
記者は、この20年、数々の経営者を見てきたが、これほどスケールの大きい経営者はほとんど見たことがない。
1987年の国鉄分割民営化の会社スタート時は、JR北海道、JR四国とともに「三島(さんとう)JR」と称され、300億円の赤字。中央から完全に見放されていた。
それが今はどうだろう。高速船、外食、不動産、建設、農業、ホテル、流通、ドラッグストアなど売上の6割を鉄道以外の収入にして8年連続増収。37のグループ会社を率い、2016年に東証一部上場、2017年に黒字500億円を達成。今年3月1日の『カンブリア宮殿』(テレビ東京系)でも、逆境と屈辱から這い上がってきた姿が紹介された。
今回、再現性のあるノウハウ、熱きマインド、破天荒なエピソードを一冊に凝縮した、唐池恒二氏の著書『感動経営』が、発売たちまち3刷。唐池氏に『感動経営』にこめた思いを語っていただこう。(構成:寺田庸二)


なぜ、初期教育が大事か
「アルバイトがすぐ辞めちゃうんですよ」

 しばしば、外食産業の店長のぼやきを聞く。
 近年の深刻な人手不足への対策に追われる飲食店の店長にすれば、苦労の末にようやく採用したアルバイトが1〜2ヵ月で辞めていくのはつらいことだろう。

 しかし、多くの飲食店のアルバイトが短期間で辞めているのかというと、どうもそうではないようだ。

 確かに、外食・小売業における採用難は、年々厳しさの度合を増している。
 一方で店舗によっては、アルバイトの定着が成功しているところも少なくない。

 アルバイトが定着する店舗を調べてみると、共通の取り組みをしているのがわかる。
 それは、初期教育をかなり重視しているということだ。
 アルバイトと同様に、社員の教育も最初が肝心である。

 入社してきてすぐ、最初の時期はとにかく厳しく教えることをすすめたい。
 社員は皆、入社直後はやる気がみなぎっている。
 自分で努力して、選んで入ってきた会社だから、ここで頑張ろう、認められようと燃えている。
 そういうときにこそ厳しく教えるのだ。

 そうすることによって、簡単にくじけたりしない、すぐに辞めるのどうのといい出さない社員に育っていく。

 反対に、何のスキルもない人間を最初にチヤホヤしてしまうことほど始末の悪いものはない。

 しばらく何ヵ月だか甘やかしてしまったあとに、うまく成長しないからと慌てて厳しくしてももう手遅れ。
 というより、むしろ逆効果で、最悪の場合そこで辞めてしまったりする。

 私がかつて大いに力を借りた外食産業のプロの面々も、同様のことを指摘されていた。
 外食も、安全と接客が命だ。鉄道と似ている。
 だから、とりわけ最初に厳しく教える。

☆ps.
 今回、過去最高競争率が316倍となった「ななつ星」のDX(デラックス)スイート(7号車の最高客車)ほか、「ななつ星」の客車風景を公開しました。ななつ星の外観やプレミアムな内装の雰囲気など、ほんの少し覗いてみたい方は、ぜひ第1回連載記事を、10万PVに迫る勢いの大反響動画「祝!九州」に興味のある方は、第7回連載もあわせてご覧いただければと思います。

唐池 恒二(からいけ・こうじ)
九州旅客鉄道株式会社 代表取締役会長
「三島JR」と称され、300億円の赤字というどん底のスタートを切った同社にあって、全社員と共に逆境と屈辱から這い上がり、500億円の黒字(2017年度)に導いた立役者。同社は現在、売上の6割を鉄道以外の収入にして8年連続増収中。
高速船、外食、不動産、建設、農業、ホテル、流通など37のグループ会社を伴い、連結の売上額は4133億円、経常利益670億円(2017年度)を計上。
1953年4月2日生まれ。1977年、京都大学法学部(柔道部)を卒業後、日本国有鉄道(国鉄)入社。1987年、国鉄分割民営化に伴い、新たにスタートした九州旅客鉄道(JR九州)において、人気温泉地・由布院の魅力を凝縮した「ゆふいんの森」や、浦島太郎の竜宮伝説をテーマにした「指宿のたまて箱」など、11種類のD&S(デザイン&ストーリー)列車をつくり、次々大ヒット。列車を「移動手段」から「観光資源」へと昇華させた。
1991年に博多〜韓国・釜山間にデビューした高速船「ビートル」就航に尽力。さらに、大幅な赤字を計上していた外食事業を黒字に転換させ、別会社化したJR九州フードサービスの社長に就任。2002年には、同社でみずからプロデュースした料理店「うまや」の東京(赤坂)進出をはたし、大きな話題に。
2009年6月、同社代表取締役社長。2011年には、九州新幹線全線開業、国内最大級の駅ビル型複合施設「JR博多シティ」をオープン。2011年に制作指揮した「祝!九州」のテレビCMは「カンヌ国際広告祭」アウトドア部門金賞受賞。2013年10月に運行を開始し、総工費30億円をかけ世界一の豪華列車とも称される「ななつ星 in 九州」では、企画立案からデザイン、マーケティングまで陣頭指揮を執り、大人気となる。2014年6月、同社代表取締役会長。2016年には、長年の悲願であった東証一部上場を実現。2018年7月には、中国・アリババグループとの戦略的提携を発表。今後の動向にさらなる注目が集まっている。
【JR九州HP】https://www.jrkyushu.co.jp
https://diamond.jp/articles/-/180424  

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コメント
1. 2018年11月07日 19:00:55 : o4ZxWSpuaU : GJN2zyS682U[58] 報告
なぜ自殺 もしやうつ病? 原因は

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