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年金「繰り下げ受給奨励」、真の狙いは「払い損の人」を増やすこと
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181031-00000005-moneypost-bus_all
マネーポストWEB 10/31(水) 16:00配信 週刊ポスト2018年11月2日号
「繰り下げキャンペーン」の本当の狙いは?(Rodrigo Reyes Marin/AFLO)
年金の支給開始年齢を現在の「65歳」から「70歳」に引き下げるという、年金制度の大改悪が着々と進んでいる。そんな時代の到来で、受給者はどんな状況に置かれるのか。「年金欲しけりゃ、長生きすればいい」――理不尽な制度改悪を押しつける年金行政に対抗する方法はないのか。
検討すべき手段として、「年金博士」として知られる社会保険労務士の北村庄吾氏は「年金の繰り上げ、繰り下げ受給」を挙げる。現在の年金制度では、最も早くて60歳から受給する繰り上げと、遅くて70歳からもらう繰り下げと、10年の幅で受給開始年齢を受給者が決められる。
「受給を1か月早めるごとに年金額は0.5%減額され、逆に1か月遅くするごとに0.7%増額される制度です。最大5年繰り上げれば1か月の受け取り額は30%減り、5年繰り下げれば42%増えます」(同前)
平均的な厚生年金加入者(サラリーマン)をモデルとし、加入期間は21〜60歳の40年間とし、現行の「65歳支給開始」のケース(年間受給額187万円)の場合は、5年繰り上げで年額131万円、5年繰り下げで266万円となる。この際に有効な手段は「繰り上げ」だと北村氏は指摘する。
「現在の年金改悪の前提にあるのは、“いかに受給期間を短くさせるか”です。乱暴に言うなら、“保険料を満額納めたうえで受給額がゼロ”という加入者を増やせば、政府は丸儲けになるということ。
それであれば加入者側は繰り上げて受給開始を早め、“受給寿命を延ばす”ことが原則的な対策になる。年額(月額)は減りますが、男性の健康寿命は72〜75歳と言われますから、健康なうちに保険料分を少しでも回収することを考えたいところです」
「繰り下げキャンペーン」の罠
その指摘を逆説的に裏付けるかのように、政府は現在、受給を遅らせる「繰り下げ推進キャンペーン」に血道を上げている。象徴的なのが安倍晋三首相のこの発言だ。
「生涯現役であれば、70歳を超えても受給開始年齢を選択可能にしていく。そういう仕組み作りを3年で断行したい」(9月14日、自民党総裁選の討論会)
つまり、「例えば75歳からでも受け取れるようにする。遅くすれば年間の受け取り額はもっと増えますよ」という誘い文句だが、本当の狙いは「保険料払い損」の加入者を増やすことにあるといっていい。
仮に現行制度に当てはめると、75歳まで(10年間)繰り下げれば、年間の受け取り額は84%増の344万円。一見、65歳から受給するより年金額が2倍近く増えるように見える。この場合、約10年半(86歳)で損益分岐点をクリアするが、政府にとっては「繰り下げを選択したけれども1円も受給せず亡くなる人」が増えていくから“助かる”ことになる。北村氏はこう付け加える。
「安倍首相が口にした“70歳以降への繰り下げ選択”の前提には、年金支給開始年齢の引き上げがある。すでに厚労省や財務省からは68歳、あるいは70歳支給開始案が具体的に示されている以上、そう考えるのが自然です」
70歳支給開始が「標準」となれば、75歳に繰り下げても年額は約266万円にしかならない(42%増)。この場合の損益分岐点は89歳超。先述した「プラス5歳相当」を加味すると、やはり90歳を大きく超える“大往生”をしないと元が取れないことになる。
政府が勧める“繰り下げの甘い汁”にはそんな罠が潜んでいる。年金支給年齢引き上げに対しては、「繰り上げが得」が正しい選択と言えそうだ。
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