http://www.asyura2.com/18/hasan128/msg/774.html
Tweet |
2018年10月12日 週刊ダイヤモンド編集部
宗教施設が一等地に突然建つ裏事情、反社会的勢力の元構成員が暴露
『週刊ダイヤモンド』10月13日号の第1特集は「新宗教の寿命」です。3大新宗教である創価学会、立正佼成会、真如苑を中心に、信者数や政治力、将来予測、課題、そして金の流れや周辺ビジネスまで、大解剖しています。教団を問わず、宗教法人は突然、巨大な宗教施設を一等地に建設します。なぜそんな事が可能なのでしょうか。その裏側を特集班が取材しました。本誌掲載記事をダイヤモンド・オンラインで特別公開します。
税制優遇だけではない
反社会的勢力の元構成員が暴露
オウム真理教の後継団体「アレフ」の退去を求める住民ののぼり旗(写真と本文は関係ありません) 写真:毎日新聞社
なぜ宗教法人はある日突然、都心のみならずあなたの住む街にも巨大でゴージャスな教団施設を建てることができるのだろうか。
よくある説明では、宗教法人はその原資となるお布施や寄付といった収入などが税金面で優遇されているため、宗教施設の取得・維持が企業などよりも容易だからだとされる。
だが、「それは事実だが片手落ちだ」と苦笑するのは、かつて反社会的勢力の一員だった男性だ。
男性は組織にいたころ、「複数の新宗教教団の不動産売買を幾つも手掛けた」と具体事例を挙げながら明かした。特に10年ほど前まで、新宗教団体による自前施設の取得が全国で盛んに行われたという。
「より重要なのは、新宗教の施設が『迷惑施設』だということ。非信者の目には奇異に映る新宗教団体にも売ってくれる(または貸し出す)物件をどう探し出すか。そして、住民の反対をいかに抑えるか。これは反社会的勢力のテリトリーだ」(男性)
また、ある新宗教教団が新たな場所に拠点を構えようとすると、先に進出していた別の新宗教教団の妨害が起こることもある。そういう場合も組織が後ろ盾となるという。
「組織側が地元の不動産業者と組み、候補となる物件を教団側に幾つか提示する。その多くはいわく付きの物件。カネは腐るほど持っているので糸目は付けない。相場よりも法外に高い値段で売れる。お互いにウィンウィンの関係だ。その意味で彼らは、非課税でたんまりもうけていても、“ウラの税金”を支払っている」
崇高な理念を掲げる新宗教教団の施設建設には、神も仏もない現実が隠されていることもあるのだ。
https://diamond.jp/articles/-/181610
2018年10月12日 週刊ダイヤモンド編集部
真如苑、ジリ貧宗教界でも信者が増える「事業モデル」の秘密
『週刊ダイヤモンド』10月13日号の第1特集は「新宗教の寿命」です。多くの新宗教団体が信者数の減少などで沈みゆく一方、成長を続ける教団もあります。その代表が真如苑です。なぜ多くの信者たちを魅了するのでしょうか。そこには時代の変化に対応した驚きの“事業モデル”がありました。本誌で詳報した記事を、ダイヤモンド・オンラインで特別公開します。
注目を浴びたのは2000年以降
誰もが驚く資金力
激しい雨が降り続く中、屋外に座る約5000人の信者たちは微動だにせず、祈りをささげていた(写真)。
真如苑が毎夏、河口湖畔の教団施設で行う護摩滝の法要。全国から1万人以上が訪れる Photo by Hiroki Matsumoto
今年9月中旬、山梨県の河口湖畔で行われた真如苑の毎夏の行事「斉燈護摩法要(さいとうごまほうよう)」。2日間で全国から1万人を超える信者が集結した。会場ではオーケストラ、合唱団、和太鼓の奏者たちが音楽を奏で、その法要の様子は全国104カ所の施設へ向けて衛星中継された。
東京・立川を本拠地とする真如苑は、新宗教を取り巻く環境が厳しさを増す中にあって、信者数が増え続ける勝ち組教団だ。1995年に約73万人だった国内の公称信者数は、この20年で約93万人と約3割も増加した。海外を含めると信者数はすでに100万人を超える。
創設年こそ創価学会や立正佼成会と同じく30年代と古いものの、一般的な知名度はほとんどなかった教団が、なぜここまで教勢を広げているのか。
その名が広く知れ渡ったのは2000年代以降だ。02年に東京都の武蔵村山市と立川市にまたがる日産自動車工場の跡地(約105万平方メートル)を約739億円で購入。その後も東京都千代田区の旧ダイヤモンドホテル、運慶作といわれる大日如来像などを次々に購入し、その資金力に注目が集まった。
拡大画像表示
実際、教団の年間収入は推定455億円(14年3月期)に上る。そして、本誌の試算では、所有不動産の資産額は国内の宗教施設で実に約2544億円。本拠地のある立川市内だけでも約1212億円に達する(右図参照)。
悩み相談と霊能者育成が
信者たちを魅了
しかし、他の大手教団と異なり、宗教事業以外にはあまり手を広げていない。下図の通り、宗教事業に関連した仏具の販売、旅行、出版などの収益事業は一如社に集約。一方、社会活動には熱心で国内外に多くの財団法人を持つ。つまり、ほぼ宗教事業だけでこれだけの財を成しているわけだ。
信者を引き付ける理由の一つが「接心(せっしん)」という、「霊能者による悩み相談」にある。
接心には、下表の通り、内容に応じてさまざまなメニューがある。
拡大画像表示
日常生活での心の持ちようなどのシンプルなアドバイスを行う「向上接心」や「向上相談接心」は1人の霊能者が数十人の信者と行う。一方、他人に聞かれたくない個人的な悩みなどの「相談接心」「特別相談接心」「鑑定接心」は個室において“一対一”で行う。これらは宗教行為というよりスピリチュアルの要素を加えた「カウンセリング」に近い。
平均的な信者が1年間に費やす金額は、接心に祈願、年会費などを合わせても合計4万〜5万円程度とみられ、その「サラリーマンのお小遣いでやりくりできる」(西川勢二教務長補佐)という気軽さも人気の理由だ。
とはいえ、接心のような相談だけならば、他にもスピリチュアルなヒーリングサロンなどが多く存在している。真如苑のもう一つの人気の理由は、信者自らも「霊能者」になれるという独自の仕組みにある。真如苑では「霊能者とは誰でもなれるもの」(苑主の伊藤真聰(しんそう)氏)としており、すでに国内に約4000人の「霊能者」がいる。
拡大画像表示
その仕組みは下図の通り。霊能者に至るまでには「大乗」「歓喜(かんぎ)」「大歓喜」という3段階がある。それぞれの修行を経て、霊能者になるには平均で十数年かかる。その仕組みはまるで、茶道や華道などの家元制度だ。
拡大画像表示
真如苑の霊能修行は、昨今のスピリチュアルや自己啓発ブームに乗った“自分磨き”と相似する。
下図の通り、書籍の市場規模は90年代後半の1兆円から現在は約7000億円へと大きく減少する中、自己啓発本の人気が高まっている。出版科学研究所による平成30年間のベストセラーの調査によれば、ランキングトップ30で自己啓発本の割合が急増している。単身世帯の増加に伴う社会の個人化の流れの中、自分を高めたいというニーズが、ブームを後押ししているのだろう。
霊能者になるための修行は、まさに段階を踏んで自分磨きを達成できる仕組みとなっている。
霊能者修行の基本は、1〜2カ月に1度、教団施設で1〜2時間の祈りを行う「会座」と呼ばれる修行に参加すること。会座で指導役の霊能者に認められれば、次のステップに上がることになる。
もう一つの修行は、日常生活における「3つの歩み」という教えの実践だ。具体的には自主的にお布施する「お歓喜」、信者を増やす「お救(たす)け」、教団の行うボランティア活動などへの「ご奉仕」の三つを指す。
特に「お救け」は会座に参加するための必須条件。霊能者になるための会座に参加するには、合計8人もの新たな信者を獲得しなければならない。
信者は、「3つの歩み」を実践することで、霊能修行の達成感を得ると同時に、人々を救っているという心の満足を得る。
拡大画像表示
一方、教団からすれば、霊能者の信者が「ご奉仕」として接心を無償で行うことでコスト削減となる。また、「お救け」による信者の増加、「お歓喜」による収入の増加は、教団の規模拡大につながる。
さらに、社会にとっても「ご奉仕」による全国の公共エリアでの早朝清掃や被災地支援ボランティア、グループの公益法人などを通じた社会貢献という恩恵があるという、信者・教団・社会の「三方良し」のモデルを築いている。
入信した者を辞めさせない
ピラミッド型組織
真如苑苑主・伊藤真聰(しんそう)氏
真如苑の強さの秘密は、それだけにとどまらない。獲得した信者を離脱させない組織形態こそが、成長を支えた最大の理由といえる。
そもそも真如苑の信者になるためには、「導き親」と呼ぶ、紹介者が必要となる。導き親と新規加入者(「導き子」)は、“親子関係”を結ぶ。もともとの知人であることも多く、強固な親子関係を築きやすい。そして導き子が新たな信者を誘って導き親になるということを次々に繰り返してピラミッド組織が一定の規模に達すると、上位の信者は教団に申請して傘下の信者たちを束ねる「経親(すじおや)」となる。
経親は国内に7000人おり、それぞれの経で月1回のホームミーティングを開き、教団からの事務事項の情報伝達や信仰上の相談、指導などを行う。
かつては創価学会、立正佼成会なども真如苑と同様、信徒同士の「縦型組織」だった。しかし、選挙などの組織活動を行う上ではエリアごとにまとまる「横型組織」のメリットが大きいこともあり、今では巨大教団で縦型組織を維持するところはほとんどない。宗教活動に特化した真如苑だからこそ縦型組織を維持してきたといえる。
しかし、縦型組織には弱点もある。かつて霊友会の信者たちが立正佼成会をつくったように、有力者が傘下の信者たちを引き連れて分裂するリスクを抱えているのだ。
ところが、真如苑は過去において分派した事例はない。なぜか。それは教団が万全の対策を施し、リスク対策をしているからである。
対策の要は、前出の経を巨大化させないことだ。有力な経親の下には多くの子や孫ができ、規模は拡大していく。現在でも1000人近い規模に達した経もあるが、その辺りが上限。なぜなら教団は経が大きくなることを推奨せず、経が大きくなると新たな経親を立て、一定規模に抑えるからだ。
もう一つの対策は特定の人気霊能者をつくらないこと。そこで、20年以上前、信者が接心の際に霊能者を選べない制度に変更した。
さらに加えれば、接心ができる場所を「結界されて霊的に治安が良い」(西川教務長補佐)との理由で、真如苑の教団施設内のみに限定している。それ故、霊能者が脱会しても接心はできず、新たな霊能者を生み出せないので、大きな教団にはなれないというわけだ。
真如苑は長い年月をかけて、このように緻密に計算された“事業モデル”をつくり上げてきた。
現在の苑主は76歳。5年前に血縁のない教団職員を後継者に指名したが、創価学会や立正佼成会と異なり、「トップのカリスマ性で引っ張ってきた教団ではないので、次期苑主になっても揺るがないだろう」(宗教学者の島田裕巳氏)との声が多い。ジリ貧をたどる宗教界にあって、真如苑は新たな市場を開拓した稀有な教団といえる。
https://diamond.jp/articles/-/181609
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民128掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民128掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。