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トランプ大統領のクレージー発言
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2018年10月12日 小笠原誠治の経済ニュースゼミ
NYダウが2日連続して大きく下げています。 世界同時株安の様相を呈していますね。 ところで、この件についてトランプ大統領が連銀を厳しく批判していることをご存知でしょうか? そうです、連銀はクレージーだと言っているのです。 で… 本日は、その件で私の意見を述べてみたいのですが… その前に、専門用語の使い方について話をしたいと思います。 どういうことかと言えば…このトランプ大統領の批判に関する我が国の報道ぶりを見れば、ほぼ例外なくFRBがクレージーになったという言い方をしています。 しかし、実際、米国ではそのような報じ方はされておりません。FRBではなくFedがクレージーになったという言い方をしています。Fed とはこの場合、Federal Reserve Bank のことで連銀と訳します。 でも、日本では連銀という言い方よりもFRB(連邦準備制度理事会)の言い方の方が普及しているので、FRBがクレージーになっているのです。 FRBが何を意味するかよく分かっている人にとっては問題はないのですが、一般の人はFRBといっても何のことか分からないと思います。そこで、FRBとは何のことかとむしろ聞かれることがあると思うのですが、その際、連邦準備制度理事会のことだ、なんて言ってもなおさら分からないという顔をされると思うのです。 だったら、連銀、つまり米国の中央銀行のことだよと言うのが分かりやすいと思うのです。 本題に戻ります。 連銀のやっている利上げは、トランプのいうようにクレージーな行為と言えるのでしょうか? 私は、そうは考えません。 というのは、連銀の任務は、物価の安定と雇用の最大化の2つであって、決して株価を高めることを目的とするものではないからです。 そして、連銀としてはインフレを未然に防ぐために利上げが適当であり、しかも、その利上げも徐々に行うという慎重な対応をしている訳ですから、クレージーだな言われる必要はないのです。 それに、今回の株安は、連銀の利上げによるものというよりも、米国債の金利が最近になって急上昇したことが原因の一つと言える訳ですが、連銀の利上げはあくまでも短期金利を誘導するものであって、長期金利には直接関係がないからです。 では、何故米国の長期金利が急に上昇しているのか? それは先行きの経済の力強さを示す指標が発表されているからである、と。つまり、景気がさらによくなると見込まれるので、今後金利が上がるという見方が増えているからなのです。 クレージーなのは、連銀ではなくトランプ大統領の方だと言いたいですよね。 でも、仮にそのクレージーな大統領のご機嫌を損なわないようにと連銀が利上げを止めることになったらどのような結果になるでしょうか? そうすると、今よりもインフレが起きる可能性が大になる、と。そして、実際にインフレが起きたら、どうしても急激な引き締めが必要になり、そうなるとむしろ景気が悪くなってしまうのです。 連銀の狙いは、考えようによってはそうした景気の波を少しでも穏やかなものにすることにあるのです。 その一方、株価を維持するために利上げを躊躇ったりしていると、むしろインフレを酷くし、そして、景気に急ブレーキをかけざるを得ない結果になってしまう、と。 あんたにだけはクレージーだなんて言われたくなかったと思っている関係者が多いのではないでしょうか? そんなトランプのご機嫌取りをしているのが総理のアベシンゾウです。 トランプにクレージーと言われた人たちは可哀そうすぎると思う方、クリックをお願い致します。 ↓↓↓ 人気blogランキングへ ※リンク省略 |
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