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29歳の娘に月20万円も仕送り、老後資金を食い潰す夫婦の危機
https://diamond.jp/articles/-/180353
2018.9.24 横山光昭:家計再生コンサルタント ダイヤモンド・オンライン
親離れできない
子どもたちが増えている
子どもには十分な教育費をかけて育て、一人立ちしても困らないようにしてあげたい──。そう思う親は多いはずです。
ただ、最近は、子どもをめぐる環境が大きく変化してきています。例えば、晩婚化に伴って、子どもを授かる年齢が徐々に上がっています。また、いわゆるニートや非正規労働者の増加などで“親離れ”ができず、いつまでも親と同居し続ける子どもも増えています。
こうした変化は、お金の問題に直結します。年齢が高くなってからできた子どもに教育費をかけすぎると、自分たちの老後資金を作ることが難しくなってきますし、いつまでも子どもが自立できずにいると、これまた老後資金を蝕んでいくことになります。
以前、家計相談に来たHさん(55歳)は、正社員といて働いている主婦です。会社員の夫は、58歳で間もなく定年退職。再就職などはせず、完全リタイアを希望する夫を見て、収入が減ってしまうことに危機を感じて相談にみえました。
Hさんの収入は手取りで30万円ほど、夫は37万円ほどで、夫婦の手取り額の合計は67万円。長女(31歳)と次女(29歳)は、いずれも実家を出て暮らしており、一見、裕福な暮らしぶりで、老後の生活も問題なさそうに見えます。ですが、次女に対して行っている、ある支出に問題がありました。
芸人になりたい娘に
毎月20万円の仕送り
長女は幸せな家庭を築き、完全に実家を離れています。ところが次女は、「芸人」を目指して修行中。そのため、1人暮らしはしているものの生活ができず、毎月20万円ほどの仕送りをしていたのです。
アルバイトで5万円前後の収入はあるようなのですが、多くの時間を「ネタ作り」に費やしているため、それ以上の収入は見込めないとのこと。時折、「いつまで続けるつもりなのか」「そろそろ現実を見て、夢をあきらめて定職に就け」などと注意していますが、次女は聞く耳を持たず、かれこれ5年以上、援助を続けてきたといいます。
そのせいか、ご夫婦の貯蓄は800万円のみ。退職金は夫婦それぞれにもらえますが、夫が定年退職後に働かない中で、このまま次女への仕送りを続けていたら、老後の生活費が不足してしまうかもしれない──。そう考えたHさんは、急に不安になってしまったというのです。
Hさん夫婦の場合、夫が退職してから年金が支給される65歳になるまでの間、Hさんの収入だけで暮らすことになります。つまり、生活費は30万円のみ。今でも、夫婦2人の収入から、次女への仕送り20万円を差し引いた47万円を使い果たしているのが現状で、生活を切り詰めなければ30万円では生活できず、貯蓄を食いつぶすことになります。
そもそも、次女への仕送りだけでも年間240万円に上ります。これも貯蓄から捻出せざるを得ず、たとえ夫の退職金が2000万円出たとしても、数年でなくなってしまう計算になります。
Hさんは、次女を甘やかして育てたことを、老後資金について考え始めた今になって後悔しています。仕送りを当てにして自ら稼ごうとせず、Hさん夫婦の老後資金を食いつぶそうしているからです。
Hさんは、収入を増やすため、夫に再就職を勧めることも考えましたが、それでは根本的な解決にならないと思いました。親は子どもより先に亡くなるもの。子どもが自立できなければ、将来、路頭に迷ってしまうことになりかねません。
そこで、次女と夫婦の3人で今後について話し合いました。その結果、次女はようやく現状を受け止め、アルバイトを増やしつつ、仕事探しも始めたそうです。まだ、夢はあきらめきれないため、仕送りは続けるそうですが、「2年間だけ」と期限を切り、月10万円に減額したとのこと。それも、次第に減らしていく方向で進めていくことにしたといいます。
保険料や孫にかかる費用を
子どもの代わりに払ってあげる人も
Hさんのように、独立する年齢に達した子どもに対して、仕送りし続けている人はかなりいます。仕送りでなくても、生命保険の掛け金を払ってあげたり、孫にかかる費用の多くを払ってあげたりと、さまざまな形で自分たちの資産を削る行為をしてしいる人も少なくありません。
収入があるうちはそれでもかまいませんが、退職が目前に迫ってきたころに焦っても、取り返しがつかないことがあります。
確かに、子どもは何歳になっても子どもですし、かわいいものです。ですが、あまり過保護すぎると、“親子共倒れ”になりかねません。最近、そんなリスクを抱える親子が増えている気がします。そうした方々を見ていると、「たとえ辛くても、子どものためを思って早めに自立を促すことが親の務めだ」と思わされます。
(家計再生コンサルタント 横山光昭)
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