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時間がない」働く母も、付加価値の高い仕事へ
ビースタイル代表に聞く「時短で高給の可能性」(前編)
2018.9.18(火) 小林 麻理
時短勤務と高い給料は両立できるものだろうか。
子育て中の女性を中心に「パートタイム(短時間)」という働き方へのニーズは高い。一方で「短時間勤務(以下、時短)」というと、給与が低い仕事しかないというイメージも根強くある。“時短であっても高給”という働き方は実現可能なのだろうか。
時給3000円以上といった高時給の時短派遣や短時間正社員の仕事を紹介する「スマートキャリア」など、“時短業務=低給”というイメージを覆す人材紹介サービスを立ち上げてきたビースタイル代表取締役会長・三原邦彦(みはら・くにひこ)氏に「時短で高給の可能性」について聞いた(取材・文/小林 麻理)。
出産後にスキルを生かせる「時短」仕事がない
――創業された2002年から、女性の利用者をメインにしたパートタイム型(短時間労働)の人材派遣サービスを展開されていますね。「時短派遣」に取り組んだのはなぜですか。
ビースタイル代表取締役会長・三原邦彦氏。1970年生まれ。芝浦工業大学卒業。1996年インテリジェンス(現パーソルキャリア)に入社。2002年にビースタイルを設立し社長に就任。パートタイム型人材派遣事業を開始(現しゅふJOBスタッフィング事業)する。2017年から現職。
三原邦彦氏(以下敬称略) 結婚や出産をするとフルタイムで働くのは難しい、できればそのままのキャリアでパートタイム、という時短で働きたい希望を持つ女性が、当時、数多くいました。しかしそのころ、ホワイトカラー業務において、時短で働ける場所はほとんどありませんでした。
結局、バリバリのフルタイムで働くか、パートタイマーとしてごく簡単な業務を担うかがスタンダードで、その真ん中がない。そうした中で、結婚や出産を経た多くの女性が“働きたいけど働けない”という状況だったと思います。
結婚や出産をするとライフスタイルが変わります。その変化に合わせたワークスタイルを、どこの企業も持ち合わせていなかったのです。優秀な女性がその能力を生かして働けないのは、もったいない。そこで私は、「時短」で働きたい結婚・出産後の女性のキャリアを作る事業を志したのです。
――「時短」で働くというスタイルは、一般企業に受け入れてもらえたのでしょうか。
三原 当時は、派遣の方もフルタイム(8時間×週5日)が当たり前でした。そのため、当初はコストソリューションとして提案していました。。フルタイム1人分に満たない業務量なら、業務量に応じた時短の労働力を利用して無駄を省きませんか、という提案です。
それが、「しゅふJOBエグゼクティブ(現スマートキャリア)」を立ち上げた2012年ごろには、「生産性」を強調したパフォーマンスソリューションを提案できるようになってきます。女性の総合職採用が一般的になるとともに、出産後も仕事の継続を希望するハイキャリアの既婚女性が増えてきたという背景があります。
スマートキャリアには、時給3000円以上という、派遣としては高い金額設定の仕事や短時間正社員の仕事もあります。クライアントへは、同じ仕事であれば非常に優秀な方に6時間働いてもらったほうが、そうではない方に1日8時間働いてもらうより生産性は高いですよ、という提案をしています。
分かりやすい例でいえば、エクセルマクロを知らない人が丸一日かかる集計も、知っている人ならば1時間もかからず作業を終えられるということです。後者の方が短時間勤務するほうが、生産性が高いのは当然です。
また、「資料を作る」という仕事にしても、考える時間や直す時間のほうが長くかかるものです。短時間で考えいつも上司から一発OK出るような資料を作る方と、長時間考え抜いたあげくに何度もやり直しを指示される方では、生産性がまるで違います。
我々もクライアントもびっくりするほど優秀な方が多くいるため、こうした「生産性」を強調した提案を受け入れてもらえる企業は増えました。とくに新興企業では「時短」に対する抵抗感は感じません。
それだけ人手不足というのもありますし、本当に簡単なルーチンワークはIT化されたり、アウトソーシングされたりするなかで、労働時間と成果が比例しないクリエイティビティや問題解決のスキルを、企業が求めるようになったということも大きいでしょう。
本来、「成果」で評価すれば、労働時間は関係ありません。成果を評価することが世の中にもっと浸透してほしいと思います。
この世の中で一番忙しいのは、働くお母さんでしょう。子供を迎えにいったらご飯、そのあとお風呂に、絵本で寝かしつけ、自分の時間は30分もない。こんなに「時間がない」中で、労働時間で評価されたら、やっていられないと思うのではないでしょうか。
ただし、「成果」で評価されるというのはシビアです。「労働時間」が評価されるというのは、「労働していればいい」という甘い働き方が許される環境とも言えますから。
ルーチンはRPAで人は1.5倍の仕事ができる
――「時短」だからこそ、高い「生産性」と「成果」が要求されるという面もありますね。
三原 「生産性」を高めるという観点からも、当社ではルーチンワークの自動化を推奨しています。10月1日からはRPA(Robotic Process Automation:業務自動化のテクノロジー)プロジェクトを開始、サービスも提供する予定です。
たとえば、ある社員が、働いているうちの2時間をPCのルーチンワークに当てていたとします。そのルーチンワークの内容をうちのプロセスプログラマーが聞いて、プログラム化して提供するというものです。そうすれば、これまで2時間かかってた仕事がボタン1発で終わってしまう。
その空いた2時間を利用して、社員の方はプラスアルファの仕事をすればいいことになります。そうしたことを進めれば、1人で1.5倍もの仕事だってできるようになります。
――AIなどのテクノロジーによって「仕事が奪われる」という視点もありますが、人間しかできない「付加価値」の高い仕事により注力できるという見方もできるということですね。
三原 そうです。働く人一人ひとりに秘書がいるというイメージで、RPAに限らず、今後さまざまなことが自動化の対象になるでしょう。スケジューラーに登録した訪問先の情報をもとに、路線の運行状況や最適な経路、現地の天気を自動で知らせてくれたりなどです。「時短」につながるのはもちろん、本当にやりたいことにもっと没頭できるようになると思います。
(後編へ続く)
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/54056
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