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東日本銀行、不正のオンパレード…客から根拠ない手数料徴収、過剰融資先に定期預金強制(Business Journal)
http://www.asyura2.com/18/hasan128/msg/180.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 8 月 14 日 16:31:35: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

東日本銀行、不正のオンパレード…客から根拠ない手数料徴収、過剰融資先に定期預金強制
https://biz-journal.jp/2018/08/post_24408.html
2018.08.13 文=編集部 Business Journal


 東日本銀行本店(「Wikipedia」より/Kakidai)


 金融庁は7月13日、融資をめぐり多数の不正行為があったとして、コンコルディア・フィナンシャルグループ傘下の東日本銀行(本店:東京都中央区日本橋)に銀行法に基づく業務改善命令を出した。経営責任の明確化や内部管理体制の抜本的な強化を求めている。

 これを受け東日本銀行の酒井隆常務が記者会見した。「新規の取引の獲得に人員を強化したことで、内部管理体制の整備が十分でなかった。経営陣に責任がある」と、営業偏重の姿勢に不正の原因があったことを認め、謝罪した。

 東日本銀行の説明によると、全83店舗のうち69店舗で、根拠が不明な手数料を受け取っていた。顧客への説明がなかったり、種別が不明な手数料の徴収が計997件、4億6000万円に達した。地方自治体が手数料の徴収を禁じている公的な融資でも、中小企業から手数料を取っていた。本部の監査は書類や手続きの外形的な点検にとどまり、支店の営業を監督する本店の融資・営業統括部門も機能しなかった。

 金融庁によると、複数の支店長や副支店長が、営業成績を上げるため、担当エリアに融資先企業の営業所を設立・登記させ、不動産購入資金などの融資を繰り返し実行した。営業所の実体はなかったが、営業所を通じて企業に融資したことにし、営業成績を上積みしていた。
企業実体のない営業所をつくって融資したのは約2年間で総額37億円。7億4500万円の損失(焦げ付き)を生じた。

 金融庁は命令で、東日本銀行を「法令遵守や顧客本位の意識が乏しい企業文化」と批判。「経営陣が収益確保を優先し、内部管理体制を十分に整備してこなかった」とした。

 取引先に必要以上の額を融資したうえで、一部を同行に定期預金させる「歩積み両建て」と呼ばれる不適切な融資も50店であり、358件の計39億円が不必要な融資だった。50店というのは全支店の6割超だ。

 2016年4月、横浜銀行と経営統合した東日本銀行は、横浜銀行に企業規模で絶対的に劣る。そこで、「フェース・ツー・フェースの営業」を掲げ、攻勢をかけた。支店長、副支店長らによる不正融資は、統合前後の15年から17年にかけて発生しており、新規顧客開拓の高い目標達成へのプレッシャーが不正横行の原因と指摘されている。

■他行が避ける企業へ融資

 17年以降は融資先の経営破綻が相次いだ。事件になったケースを挙げてみよう。

 格安旅行会社の「てるみくらぶ」(東京・渋谷区)は17年3月27日、東京地裁に破産を申し立てた。負債額は151億円。そのうち約100億円は、一般旅行者約3万6000人が前払いした旅行代金だった。春休みの旅行シーズンに現地でホテルがキャンセルとなったり、帰国できなくなる可能性があったりと、社会問題となった。

 債権者集会の資料によると、てるみくらぶは東日本銀行渋谷支店に定期預金・普通預金が1億7000万円あった。これは貸付金と相殺された。社長の山田千賀子容疑者は、偽造した取引先への請求書などを使い銀行から融資金を詐取したとして逮捕されたが、東日本銀行は1億5000万円詐取されていた。

 他行が避ける企業への融資案件も目立つ。マルチ商法の草分けであるジャパンライフ(東京・千代田区)は2回不渡りを出し、17年12月26日銀行取引停止処分となり、18年3月1日、破産手続き開始決定を受けた。負債額は2405億円。ジャパンライフは、目的を告げずに顧客を連鎖販売取引(マルチ商法)に勧誘していた点が特定商取引法違反に当たるとして、消費者庁から17年12月15日に1年間の業務停止命令を受けていた。ジャパンライフは安倍政権や官界との結びつきが強いことが国会でも取り上げられた、いわくつきの会社。商工中金の協調融資に相乗りするかたちで東日本銀行は多額の与信をしていた。

 超低金利の長期化で、預金を貸出に回して得られる利ざやは減り続けている。東日本銀行は本業の儲けを示す業務純益は12年3月期には153億円あったが、18年3月期には88億円と4割以上も減った。

 その一方で与信関係費用は急増した。与信関係費用とは、債権回収が不可能になった際の償却額や、貸し倒れに備えて積み増す貸倒引当金繰入額のこと。東日本銀行は18年3月期に26億円を計上。地銀、第二地銀でワースト級といわれた。与信関係費用比率(与信関係費用の貸出金平残に占める割合)は0.15%。横浜銀行のそれは0.03%だから、横浜銀行の5倍。東日本銀行で不良債権が急増していたことがわかる。

 東日本銀行が足を引っ張り、持ち株会社コンコルディアFGの業績は悪化。18年3月期の最終利益は664億円と、その前の期に比べて47.5%の減益となった。

 東日本銀行の業務改善命令を受け、7月13日の東京株式市場でコンコルディアFG株が急落し、一時、500円。今年の安値を更新した。終値は前日比47円(8.5%安)の504円。下落率は日経平均株価採用銘柄で最大だった。

■生え抜き組による旧大蔵省出身者追い落しのクーデター

 コンコルディアFGは6月19日、横浜市西区みなとみらいの横浜ロイヤルパークホテル3階「鳳翔の間」で株主総会を開いた。FG社長が旧大蔵省出身の寺澤辰麿氏から横浜銀行生え抜きの川村健一氏に交代する人事が承認された。横浜銀行ではほぼ70年ぶりとなる「脱大蔵省」のトップ人事となった。

 この人事の舞台裏では、すさまじい暗闘が繰り広げられた。当初、FGの新社長に横浜銀行頭取の川村氏が就き、社長の寺澤氏はFG会長兼取締役会議長に昇格、東日本銀行頭取でFG副社長の石井道遠氏は続投という内容だった。

 寺澤氏は旧大蔵省出身のキャリアで、国税庁長官から横浜銀行に転じた。東日本銀行入りした石井氏も旧大蔵省、国税庁長官を歴任。2人は国税庁長官の先輩後輩の間柄である。銀行のトップは生え抜きにするが、大蔵省コンビが生え抜きをサンドイッチして支配する旧態依然とした人事の構造に、横浜銀行の生え抜き組は猛反発した。

 この人事案に待ったをかけたのが金融庁。森信親長官(当時)は「天下りした大蔵省OBがトップの座をたらい回しにすべきではない」と考えていた。もし、FGの人事案を認めたら「金融庁は大蔵OBと癒着している」との厳しい批判を受けることになる。金融庁の後ろ盾を得て横浜銀行の生え抜きは勢いづく。3月31日付日本経済新聞は、こう報じた。

「3月中旬、事態は急変する。(中略)横浜銀の生え抜き組が反旗を翻し、寺澤氏の会長兼取締役会議長の就任、石井氏の副社長続投に反対したのだ。石井氏が東日本銀会長に就く案まで反対した」

 生え抜き組によるクーデターは成功した。FG社長には横浜銀行の川村頭取、後任の横浜銀行頭取には大矢恭好取締役、東日本銀行の石井頭取の後任には大神田智男代表取締役専務が昇格した。石井氏は最後まで東日本銀行会長就任にこだわった。そこで妥協が図られ、東日本銀行は定款を変更し、会長職を再定義。石井氏の役職に「取締役会長(非業務執行)」と明記し、名目上の会長に棚上げした。旧大蔵省出身の寺澤氏と石井氏は共にFG役職から退いた。FG、傘下の2銀行のトップは全員、生え抜き行員が務めることになった。

 横浜銀行は1949年から、東日本銀行は93年から旧大蔵省出身者が頭取を務め、“大蔵省の天領”と呼ばれてきたが、ようやく芳しくないこの看板を下ろした。業務改善命令を受けた東日本銀行は、6月に頭取から代表権のない非執行の会長に退いた石井氏の経営責任が厳しく問われることになる。「辞任は不可避」(関係者)との見方が大勢で、東日本銀行は石井氏の8月末の退任を10日に正式に発表した。

■スルガ銀行の受け皿となるというウルトラC

 東日本銀行の単独での生き残りが困難と判断されれば、横浜銀行による東日本銀行の強制合併もあり得る。金融庁長官は7月17日付けで森氏から遠藤俊英氏に交代した。森氏の最後の仕事が東日本銀行の業務改善命令だったことになる。

 遠藤新長官の初仕事は、シェアハウス向けの巨額な不正融資が発覚したスルガ銀行(本店静岡県沼津市)に対する行政処分だ。第三者の報告書を踏まえてスルガ銀行に行政処分を下す。

「シェアハウスは氷山の一角。投資用不動産ローンはシェアハウス融資の数倍ある」(スルガ銀行の元幹部)

 遠藤長官は金融再編に本気で踏み込むだろうか。

「コンコルディアFGがスルガ銀を吸収する」

 スルガ銀の不祥事が明らかになって以降、横浜銀の内部から、こうした声が聞えてくる。というのも、もともとコンコルディアFGは横浜銀・東日本銀の2行ではなく、同じ旧大蔵省出身者が頭取を務める第二地銀、東和銀行(本店:群馬県前橋市)も含めた3行合併の予定だった。だが東日本銀が嫌がり、2行になったという経緯がある。

「横浜銀としては、今のままスルガ銀を吸収するのではなく、金融庁主導で身ぎれいにしてもらってきてほしい。スルガ銀は静岡県沼津市に本店があるが、静岡県の顧客は1割ほど。大部分は、首都圏、神奈川県。横浜にとって申し分のない花嫁だ」(地域銀行担当のアナリスト)

 今後、スルガ銀は貸倒引当金不足がハッキリしてくる。金融庁の検査により、大幅な引当を求められる。一部業務停止処分が出る可能性があるし、業績の下方修正は避けられない。赤字転落も視野に入ってくる。

 コンコルディアFGがスルガ銀行の受け皿になるというシナリオが現実味を帯びてきた。

(文=編集部)


 

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コメント
1. 2018年8月14日 19:25:14 : wTqrxDwRMY : vEeN2335v8Q[765] 報告
 
 腐った銀行を 吸収合併すれば 吸収した 親銀行まで 腐ってしまう

 ===

 三菱UFJだって ATMを減らそうとしている位で 

 吸収して 大きくなろうという 時代ではないと思うな〜〜〜

 
 

2. 2018年8月14日 19:33:11 : wTqrxDwRMY : vEeN2335v8Q[766] 報告

 金融庁も 腐った銀行が 半数に達したので どのように 銀行を潰すか??

 方法が見つからず タダ単に 困ってるだけのようだね〜〜

 愛が 10年前に 銀行は 不況業種になるって 予想していたのに 

 官僚は 何もしなかった!!

 ===

 おそらく 官僚は何もしないで 合併も進まないだろうから いわゆる 「倒産銀行」が出そうだ

 ===

 倒産銀行が出ると ペイオフで 1000万だけ 補償したのでは

 1億円預金していた 会社は 潰れてしまうことになるから 

 日銀が 銀行の補償をして 預金だけを 他行に移すだけになるだろうね〜〜

 ===

 ま〜〜 倒産銀行の 行員は いきなり 「失業する」 わけだ〜〜〜
 

3. 2018年8月14日 22:47:50 : jXbiWWJBCA : zikAgAsyVVk[1306] 報告

#不正は増えるだろう

 

北関東地銀4〜6月期、めぶきは最終増益 収益厳しく
金融機関 北関東・信越
2018/8/8 22:30
 北関東の5地銀・グループの2018年4〜6月期連結決算が8日出そろった。最終増益を確保したのはめぶきフィナンシャルグループ(FG)のみで、他の4行は軒並み最終減益となった。貸出金利回りは緩やかに低下を続け、収益環境はなお厳しい。加えて、余資運用では米長期金利の上昇に伴い、各行で米国債の損切りを進める動きが目立った。

 連結純利益はめぶきFGが前年同期比12%増の134億円と2桁増益を確保したが、群馬銀や東和銀など4行は大幅な最終減益となった。めぶきFGも本業のもうけを示す実質業務純益は20%減の145億円にとどまった。傘下の常陽銀行が上場投資信託(ETF)の売却益を計上し、最終増益となった。

 米長期金利の上昇を受け、各行は有価証券のポートフォリオの見直しを進めている。めぶきFGは米国債を売却して含み損を解消する一方、欧州債や事業債を購入した。4〜6月期に売却損を計上した群馬銀は「第2四半期以降の金利動向を見て、買い戻しも検討する」という。

 筑波銀も米国債を中心に外債の損切りを進めたが「評価損の拡大を補いきれなかった」。米国債や投資信託などその他有価証券の含み益(6月末時点)は6億円と前年比で74%減った。低金利が続くなか、有価証券運用も難しさを増している。


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地銀「不良債券処理」へ 金融庁の新規制 契機に 純利益増益も、債券売買赤字8倍 4―6月期決算
金融最前線 金融機関
2018/8/14 21:43日本経済新聞 電子版

 地方銀行が保有する外国債の処理に重い腰を上げた。米国などで金利が上昇し価値が目減りした上に、外貨の調達コストが上がり、持っていても損失を生む“逆ざや”が出始めたからだ。上場地銀80行・グループは損失覚悟で売却した結果、2018年4〜6月期の債券売買の赤字額が前年同期比8倍に急増した。金融庁も今期決算から新規制を導入し、「不良債券処理」を促し始めた。

 常陽銀行と足利銀行を傘下に置くめぶきフィナンシャルグループ(FG)は65億円、山陰合同銀行は37億円――。4〜6月期決算で「国債等関係損益」の項目に計上した損失額が大きい地銀の上位には、体力に余裕のある有力行が並ぶ。

 めぶきは米金利の上昇(債券価格は下落)やドル調達コストの上昇で投資効率が悪化した米国債を損失覚悟で売却。資金の一部を欧州の国債などに振り向けた。

 地銀の「不良債券処理」に注目が集まったのは、16年4〜12月期に米国債などで250億円の売却損を計上した静岡銀行だ。その後、池田泉州ホールディングスも17年4〜6月期に131億円の損失を計上。今期に入り、小出しながら他行も処理を始めた構図だ。

 14日までに出そろった上場地銀の18年4〜6月期の連結純利益の合計は3664億円で前年同期比20%増えた。一見すると好決算に映るが、中身を分解すると全く好調ではない。

 経営統合した三重県地盤の三十三FGや近畿地方の関西みらいFGが計上した負ののれん代。こうした特殊要因を除くと、一転して前年同期比13%の減益だった。本業融資から稼ぐ資金収益の減少が主因だが、ここにきて、重くのしかかるのは「国債等債券損益」だ。

 4〜6月期の同損益は250億円の赤字で、前年同期比8倍に急増した。通期決算でも18年3月期まで2期連続赤字。しかも赤字額は1213億円と、米リーマン危機の09年3月期(6768億円)以来の規模にのぼった。

 このタイミングで債券売買損失を出したのは、早い段階で損切りをしたため。金融庁が問題視するのは、目先の利益を求めて過度にリスクを抱えたり、明確な相場見通しを持たずに将来の損失拡大につながる含み損の拡大を放置したりしているような事例だ。

 日本国債の金利が上昇した場合のリスク量。金融庁の調査で判明したのは、地銀がメガバンクなど主要行の3倍以上に上る深刻な実態だった。国内外ともに18年3月末時点から金利が0.5%上昇すると4分の1超、1%の上昇で半分以上の地銀で年間の本業利益(コア業務純益)を上回る含み損が発生すると試算した。

 日銀によると、地銀(64行)の有価証券の保有残高は18年5月時点で66兆円超。このうち日本国債は31%の約20兆5千億円、米国債など外国証券も13%強の9兆円弱に上る。マイナス金利政策が始まった16年2月と比べ、日本国債は3割、外国証券は2割減らしている。

 地銀が赤字覚悟でも債券の売却を急いでいる理由の一つは、金利の先行き不透明感だ。マイナス金利の付いた日本国債から逃避した米国債は長期金利が16年半ばの1.5%から足元3%近くまで約2倍に上昇し、多額の含み損が発生した。将来、さらに金利が上昇(価格が下落)すれば、損失は広がりかねない。

 債券は満期まで保有すれば元本が償還される。ただし外債は投資に伴って外貨を調達する必要があり、「この調達コストを加味すると逆ざやになっているケースも少なくない」(金融庁幹部)。体力があるうちにこまめに損切りして、少しでも投資効率の高い投資に振り向けたいという心理が働いている。

 もう一つは金融庁が導入した新規制だ。金利変動時のリスクを厳しく測定するもので、2019年3月期から対象を全銀行に広げた。金利変動時に想定される損失が自己資本の20%を超えた地銀に対して金融庁がテストを実施し、事実上の売却を促す内容だからだ。この規制の導入を見越して売却に動いている地銀もあるとみられる。

 「9月中間期は要注目だ」。ある銀行関係者は警戒する。日銀が7月末に決めた長期金利の上昇を一定程度容認する政策修正。日本国債の保有額は外国債券の2倍以上の20兆円を超えており、「インパクトは外債の比ではない」(地銀関係者)。

 外債と日本国債のダブルで不良化リスクが高まるなか、JPモルガン証券は20年度に地銀の1割にあたる約10行が経常赤字に陥ると試算。金利上昇で運用の損失リスクが高まれば「赤字予備軍は40行程度まで増える」(西原里江シニアアナリスト)という。

 すでに地銀収益は国債など有価証券の運用で4割を稼ぐ体質だ。本業を補うはずの債券運用で忍び寄る「不良債券」問題は内憂外患の構図に陥りつつある。(亀井勝司)



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 日銀の異次元緩和から5年が経過し、比較的高い利回りの国債が大量償還期を迎える。2019年3月期に償還を迎えるマネーは約4兆円。どこに再投資すべきか答えは見つかっていない。

 「投資先を探すのに一苦労ですよ……」。中部地方を拠点とする有力地銀の運用担当者は打ち明ける。今年、償還を迎える日本国債は約500億円。持っていた高利回りの“お宝債券”が消え、次の投資先を探すが、期待利回りを維持できるだけの運用商品は見当たらない。

 野村証券が地銀105行を対象に分析したところ、19年3月期に償還する国債は約4兆3千億円。日銀の異次元緩和が始まる前の13年3月期より3割ほど増える見通し。仮に償還マネーを再投資に回さない場合、利息収入は10年以内に2千億円ほど減る計算だ。「利息の減り方が急な地銀ほど利益の悪化が進みやすい」(小清水直和シニア金利ストラテジスト)

 高い運用益を確保しようと流動性の低い外債やクレジット商品で過度にリスクを取れば「不良債券」を抱える結果になる。金利上昇に釣られて、株安も誘発すると保有株の含み益まで消失する恐れがある。地銀の運用助言を手がける和キャピタルの小栗直登社長は「機動的に売買する運用体制を構築すべきだ」と指摘する。

 大手を中心に含み益に頼った経営が地銀の特徴の一つだった。しかし、JPモルガン証券によると2年間で国内外の債券含み益は3分の1に減り、18年3月期は8500億円まで減った。有価証券の運用難が地銀経営を揺さぶる時代に入ってきた。   (南毅郎)

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