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ソフトバンク、数年以内に画期的なロボット発売か…飛躍的にテクノロジー発展の可能性
http://biz-journal.jp/2018/06/post_23766.html
2018.06.20 文=森井隆二郎/A4studio Business Journal
ソフトバンク・孫正義会長兼社長(「アフロ」より)
この春、多くの人々が新生活を迎えるなか、女性向けブランドのサマンサタバサでは「Samantha U」と名付けられた“アンドロイド社員”が入社し、話題を集めた。
最新ファッションに身を包んだ“彼女”は、かつてマツコ・デラックスの等身大アンドロイドを製作したこともあるA-Lab社によって誕生。3月下旬から4月上旬には店舗にて入社前研修を受け、実際に接客を担当したという。自身のTwitterアカウントも運用しているが、プロフィール欄に「特技:疲れない」と記している点は、まさにアンドロイドならではの強みをアピールしているといえるだろう。
アンドロイドといえば、2015年7月に長崎・ハウステンボスに開業し、「初めてロボットがスタッフとして働いたホテル」としてギネス認定された「変なホテル」は、千葉・舞浜や東京・銀座など、国内で次々と新規出店が進んでいる。
このように、ロボットの社会進出は日に日に目立ってきているわけだが、たとえば10年後をひとつの目安とした場合、世の中はどのように変化するのだろうか。人間の代わりにロボットが活躍するシーンは、どれくらい増えるのだろうか。ロボットに関する調査やコンサルティングを専門とする、ロボットメディア代表取締役の小林賢一氏に話を聞いた。
■AIとロボット本体の開発スピードには大きなギャップが存在
まず小林氏は、「ロボットの社会進出を考えるうえでは、現状を見る視点と、未来を長い目で見る視点とに分けることが重要」だと強調する。
「AI(人工知能)とロボットは、今世紀のコアテクノロジーだということは間違いありませんが、それは30年や50年といった長いスパンでとらえたほうがよいと思います。
AIはコンピューター上で開発されるため、技術の進展は早いのですが、それに比べてロボットは機械、モノ作りの部分なので、人々が思っている以上に思惑通りにはいきません。
ロボットは“絵”になるので、『ついにこんな時代が来ました』とすぐニュースで取り上げられることも多いですが、ロボットの“頭”になるAIがたとえ一気に進化したとしても、それに見合った“身体”を用意するのは難しいのが現状です。特に、『ルンバ』に代表されるサービスロボットは人と直に接する環境のため、安全性を十分確保しながら、慎重に開発していく必要があります。
もちろん、少子高齢化などの問題を抱えている日本にとって、作業の一部をロボットに任せようとする方向性はよいと思います。ただ、残念ながら今はまだ技術が追いついていない場合が多いので、そこを取り違えて過度な期待を寄せると、かえって失望することにつながりかねません」(小林氏)
日本では経済産業省がロボット開発を推進しており、労働における人手不足の解消や生産性の向上を謳っているが、ロボットが完全に人手不足をまかなえる未来はまだ先のようだ。そうは言っても、今後どのように技術が発展していくかは、おおよそ予測がつくと小林氏はいう。
「この先の10年ということであれば、2020年までとそれ以降とで区切ることができます。日本は20年に東京オリンピックを控えていますので、今はそこに向かっていろいろなロボットの開発や普及、導入を進めている段階です。
たとえば20年までには、ロボットの自立移動や、センサーによって外界を認識する能力は今よりも高度化するでしょう。また、これまでは定形の硬いものしか掴めなかったロボットハンドが、たとえば詰め替え用シャンプーのパッケージのような不定形の柔らかいものも掴めるようになる、といったことも想定されます。
そして20年以降は、アマゾンやグーグルが提供しているようなAIアシスタントが、人間とより上手に話せるようになるかもしれません。現在のAIアシスタントは、こちらがひとつ質問すればひとつの答えが返ってくる限定的な“対話”ですが、もっと自然な“会話”のやりとりが可能になるということです。
また、AIの思考・類推能力の向上や、ロボット同士の協調動作がスムーズになるといったことが30年頃までの流れとなり、ロボット開発の過程で実現し始めた技術が、だんだん家電製品などにも浸透していくだろうと思います」(同)
■ロボット技術に風穴を開けるのは犬型ロボット?
冒頭で紹介したサマンサタバサのアンドロイド社員は、自身のTwitterで「私は、アンドロイドと人間で共に作る社会が来ると信じています」とのメッセージを発している。
ロボットの社会進出が加速していけば、次第に人間の仕事を奪っていくのではとマイナスの印象を持つ方もいるだろうが、果たしてロボットと人間はいかにして共存するべきなのか。
「短いスパンで考えれば、技術がそこまですぐに追いつかないため、ロボットのせいで人間が職を失う心配はないでしょう。ただし、少し長いスパンで考えれば、すでに多くの企業で導入が進むRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)に代表される、コンピューターによる作業の自動化によって、特に金融系や事務職といったホワイトカラーの仕事で、影響を受ける人が出てくるでしょう。
そのとき人間に何ができるかというと、“ロボットをどう使いこなすか”というオペレーション(操作運用)が重要となります。これからは、膨大で反復を伴うような単純作業はロボットが行い、人工知能が提示した最適解を人間が最終決定するというのが理想になってくるはずです。
もっとも、人間はミスを起こしてしまうことも多いので、ロボットのほうが仕事の正確性で上回ることは当然あり得ます。一例として、航空機の事故の多くはヒューマンエラーが原因だと指摘されていますから、それなら完全自動飛行にしてしまおうという発想が生まれても不思議ではありません。ですが乗客からすれば、すべて機械任せというのも不安でしょう。どの程度であればすべて機械に任せてもいいのか、様々な試行錯誤を繰り返しながら、社会全体でコンセンサスを得ていくことが重要です」(同)
最後に、小林氏が関心を持っているロボットについて教えてもらった。
「一つは、ボストン・ダイナミクスというアメリカ企業が手がけている、四足歩行の犬型ロボット『SpotMini(スポットミニ)』です。日本ですと二足歩行のヒューマノイドが注目されがちですが、現実的には四足歩行のほうが安定性、機動性ともに優れています。階段の上り下りもできますし、雪道や山道といった険しい路面状況にも対応できますからね。
このSpotMiniは、口に該当する部位を使ってドアを開けるなど、さまざまな動作をこなせるようになってきており、“ちゃんと使えて、役立つ”ロボットの登場を予感させます。今後、一緒に散歩に出かけたり、物を運んだり、人を警護したりなど、人のパートナーのような存在になる可能性があります。
ボストン・ダイナミクスはソフトバンクに買収されましたので、ソフトバンクが『Pepper』を発表したときのようにSpotMiniが正式リリースされれば、人々が期待する“ちゃんと使えて、役立つ”ロボットとして、一気に普及するかもしれません。5月にアメリカで開催されたロボット関係のイベントでは、SpotMiniは来年発売される予定だと、ボストン・ダイナミクス創業者の口から明かされました。
もう一つは、『aibo』や『パロ』(アザラシ型ロボット)に代表される“ノンバーバル(非言語)コミュニケーションロボット”です。人とのコミュニケーションというと、どうしても“会話”ということに引っ張られがちですが、“いるだけで癒される”といった人の感性にダイレクトに働きかけられる“存在”であることも、ロボットの重要な要素だと思います」(同)
今は政府が打ち出す第4次産業革命により、ロボットブームの真っただ中。だが、「そろそろ起爆剤となるような製品が現れないと、東京オリンピックの終了後に失速しかねない」と小林氏は懸念する。その救世主となるのは犬型ロボットなのか、はたまた別の何かなのか。今後も注目していきたい。
(文=森井隆二郎/A4studio)
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