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なぜ正社員化を進める企業はダメなのか 社員を抱え込むと会社は変われない(PRESIDENT Online)
http://www.asyura2.com/18/hasan126/msg/595.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 4 月 02 日 20:25:50: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

なぜ正社員化を進める企業はダメなのか 社員を抱え込むと会社は変われない
http://president.jp/articles/-/24622
2018.4.2  ビジネス・ブレークスルー大学学長 大前 研一 BBT大学総研 PRESIDENT Online


いま政府の方針に沿って、非正規社員の「正社員化」を進める企業が目立っている。だがビジネス・ブレークスルー大学学長の大前研一氏は「『今会社にいる人間に何をやらせるか』という考え方ではもう絶対に駄目。正社員を抱えると、会社は変われなくなる」と警鐘を鳴らす――。

※本稿は、大前研一『勝ち組企業の「ビジネスモデル」大全』(KADOKAWA)Part1「大前式『21世紀のビジネスモデル』の描き方」を再編集したものです。

時代の変化に追いつけなかった家電メーカー

かつての大量生産、大量消費時代の日本のメーカーは、設計から製造、販売に至るまで、全ての機能と設備をワンセットで自分たちの会社の中に持っていました。ところが、こういうやり方でいこうとすると、だんだん需要が陰ってきたり、世の中が大きく変わってきたりした時に会社がうまく回らなくなってしまいます。

実際にデジタル・ディスラプションの時代=デジタルテクノロジーによる破壊的イノベーションの時代が到来した時、まず製造設備をたくさん持っていた会社からさまざまなトラブルが発生し始めました。

日本の家電メーカーがほぼ全て崩壊した理由というのは、スマートフォン1台の中にビデオもカメラもオーディオも全部入ってしまったという時にまだビデオを作る会社を持っている、オーディオ機器の製造工場を持ち続けるという発想の遅れにあったわけです。

日本のメーカーは、デジタルカメラ隆盛の時代あたりまでは世界をリードしていましたが、それがスマホのアイコン1つで全てがこと足りる時代になった時に、時代の変化に追いつくことができなかったのです。

抱えない勝ち組の代表格「キーエンス」

デジタル・ディスラプションの時代における勝ち組企業のビジネスモデルとは何か? この問いに対する答えを最初に言ってしまうならば、「抱えない」こと=「ソリューションファースト」であることです。

この“抱えない”“ソリューションファースト”という勝ち組のビジネスモデルを実現し躍進している日本企業の代表格が、大阪に本社を置くキーエンスというセンサーのメーカーです。センサーとは、今注目されているIoTにおいて非常に重要な技術でありアイテムです。

キーエンスは昔から収益性が非常に高い会社として知られていますが、その大きな要因の1つが、「社内に製造部門を持っていない」ということです。所有をせずに空いているものを有効活用する「アイドルエコノミー」をいち早く実践してきたのです。

こういうセンサーを作るのであればこの技術者、この会社に頼めばいい、ということを熟知していて、外部の彼らに作ってもらい、納品する。つまりお客さんのニーズと、それを作れる人が分かっていて、お客さんと作り手を的確に結び付けるのです。

抱えないアイドルエコノミーの先駆者「ラクスル」

ネットを活用した印刷サービスを提供しているラクスルもアイドルエコノミーの先駆的な会社であり、“抱えない勝ち組企業”のいい例です。彼らも自社内に製造施設、つまり印刷工場を抱えていません。

そもそも印刷会社は、必要な印刷量の倍を印刷できるような印刷機械を確保しています。なぜかというと、印刷機械は壊れやすいものなので、故障時にも必要な印刷量を担保するためです。ラクスルはこの通常は使っていない印刷性能を活用することで、低コストを実現しています。

印刷サービスを提供する会社が印刷機を持たないというのは、考えてみればすごいことですが、ラクスルは空いている、つまり稼働していない全国の印刷工場の印刷機を有効活用しているのです。

これまでは、企業がDMやチラシ、カタログなどの印刷を発注する時、数社から見積もりをとって彼らの言い値で頼むという方法をとってきました。対してラクスルは、全国にある数万社の印刷会社と連携し、発注者の要望にマッチする印刷会社に印刷を依頼する、という仕組みです。

こうしたビジネスモデルによって、お客さん側は安く早く印刷物を納品してもらうことができ、印刷会社も印刷機械の稼働率が上がってWin−Winというわけです。最近ラクスルと同じような印刷サービスを提供する会社もいくつか出てきていますが、みな共通しているパターンとしては、自分たちで印刷機を抱えていないという点です。

「ソリューションファースト」という発想

今、日本企業、とくに多くのメーカーが陥っている根本的な問題は、自分たちで抱えてしまった製造設備と人間をできるだけ稼働させなければならない、作ってしまったものはどうにかして売らなければならない、ということです。これは、お客さん、市場のニーズよりも企業側の意向を優先したプロダクトアウトの発想です。

自分たちで生産施設を抱えてしまうと操業度重視になり、お客さんのニーズがよく見えない状態になってしまいます。お客さん側は「こういう商品がほしい」と言っているのに、メーカー側はひたすら「私たちが作ったものを買ってください」と言い続け、売りたい人と買いたい人がマッチしなくなり、商品も売れない。これは当然といえば当然です。

勝ち組企業のビジネスモデルとは何か? を考える時、こうした生産設備を抱えてしまうというやり方、プロダクトアウトの発想は、大きく時代からずれてしまっている、言い換えれば負け組のビジネスモデルといってもいいかもしれません。

     

21世紀は、作ったものをひたすら売るという発想ではなく、「お客さんが今、何を欲しているのか」という発想で考えることが重要です。そして、お客さんが求めるものを作ってくれる人は、世界中にいくらでもいます。アップルでさえ設計やデザインはしても、製造はホンハイにほぼ一任しています。しかしアップルのスマホを使っている人は、それをアップルの製造委託先ホンハイの子会社フォックスコン(中国・成都)が作っていることなどほとんど知らないでしょう。

これからの勝ち組企業の必須条件は製造設備や人材を社内に抱え込まないのと同時に、「お客さんのことが分かっていて、お客さんの意見を聞いて、それを実現するためのソリューションが作り出せる」ということです。ソリューションが何かを最初に考えて、それを実現してくれる人、会社を世界中から探し出してくる「ソリューションファースト」の発想を持っていないと勝ち組企業にはなれないのです。

会社を変えたければ正規社員を抱えてはいけない

今は社内に人を抱えなくてもクラウドソーシングで外にいる人間に仕事を依頼できます。政府は「正規社員を増やします」などと言っていますが、そんな話をまともに聞いていては駄目です。正規社員を抱えるというのは、会社が変われなくなる最大の原因なのですから。

製造システムも人材も、クラウドコンピューティングやクラウドソーシングを使っていくらでも外から引っ張ってくればいい。そうした発想でゼロから会社を組み立てるとすれば、「うちの会社にとって、実はこんなものは要らないのだ」というものが機能別、事業別に山のように出てくるはずです。

「今会社にいる人間に何をやらせるか」という考え方ではもう絶対に駄目です。「今、自分の会社がやるべき目的というものを明確にして、それに対して何をやるのか?」。こういう発想で考えないと勝ち組企業にはなれません。


大前研一(おおまえ・けんいち)
ビジネス・ブレークスルー大学学長
1943年、北九州生まれ。早稲田大学理工学部卒。東京工業大学大学院で修士号、マサチューセッツ工科大学大学院で、博士号取得。日立製作所を経て、72年、マッキンゼー&カンパニー入社。同社本社ディレクター、日本支社長、アジア太平洋地区会長を歴任し、94年退社。近著に『ロシア・ショック』『サラリーマン「再起動」マニュアル』『大前流 心理経済学』などがある。



 

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コメント
 
1. 2018年4月02日 22:12:49 : L3Ab8F03cE : pHhdyKeDe58[20]
またまた、人を安くこき使いピンハネすることの宣伝か。

そもそも何のために生産性を上げ効率化を目指すのか。究極の目的は人の国民の生活を充実させるよくするためだろう。こき使われる人は最初からその目的を達成することが出来ない。

金に使われる奴隷になることがそんなに幸せなのか。


2. 投稿のあんちゃん[25] k4qNZYLMgqCC8YK_guGC8Q 2018年4月02日 23:08:51 : ec5C2vDjSU : aSHPXHF@09I[181]

 「契約社員」などという考え方は昔はなかった。(アルバイト・パートというのはあったし、契約社員的な人はどこかにいたのであろうけれども)新卒者と言えば、正社員としての採用が普通であった。そのころは正社員・契約社員の違いなど考える必要もなかった。

 「契約社員」というのは、予算的な問題の解決策あるいは能力しだいで人を見るということで、アメリカナイズされた考え方として入ってきたものである。会社あるいは官庁であろうと、良い方式として考えられて始まったはずである。自分の記憶では小泉政権のときに推進されたのではないかと思うが。(小泉元総理はそのことを何ら反省する態度を見せていないので、記憶違いかもしれないが。)

 おかげで日本も貧富の差が激しくなり、それこそアメリカナイズされた国になってきていると思う。



3. 投稿のあんちゃん[26] k4qNZYLMgqCC8YK_guGC8Q 2018年4月03日 00:54:14 : ec5C2vDjSU : aSHPXHF@09I[182]

 思い出した。

 「終身雇用制」と言って、日本の会社や官庁の雇用制度の特徴であった。それは良くないと言って、長い間そうだったものを破壊し、脱皮しようとして生まれたものが「契約社員」であった。「臨任」「非常勤」なんて言うのもその一つである。

 その裏に財政的な問題があったのは勿論である。また、変な優越意識をつくることも意識していたのではないだろうか。現実に大きな差を設けたりもしている。

 


4. 2018年4月03日 04:57:50 : FNDDb0ojww : DAE5YxwBTt0[3]
国民を国民と認めない思想の典型だろう。正規国民非正規国民中国人や東南アジアのイスラム教系の国民を慶んで向かいいれ、自国の国民の仕事を奪い国外に放出する。
 今の政府がやってることじゃないか。大前のような白雉とか、竹中のような売国者ガ其れを助長する旗を振って金儲けする。なんてことだ民主主義も、人権も何も理解も、考えたことのない児戯にも劣る劣等人。無責任。国民と国家化の関係夫婦の関係親子の関係竹中や、安倍親子、夫婦とか、こいつが、どういう夫婦関係親子関係まともに人前に晒せる関係を築けている問いは到底思えん

5. 2018年4月03日 05:05:56 : sUpHQ8Q75g : lG5Ry8H205A[33]
大前がまだ能書きを垂れてることに驚いた

大前のように
人を見る目がなくても
帳簿上のカネ勘定だけで企業を経営できる
と信じてる輩には
そもそも企業経営は無理

プログラムをまともに組んだことがないのに
机上の設計だけでシステムを組めると錯覚してる
なんちゃってSEと同じ構図

そういう錯覚野郎のビッグマウスに耳を傾ける経営者は
自身の無能さを実は良く理解してる
しかしそれを公言したら即失脚するから
分かってるような振りをするために
肩書で誤魔化しただけの似非コンサルタントの妄言でも
闇雲に取り入れようとする

その結果どうなろうとも
そうしたビッグマウス野郎はこれっぽっちも責任をとらない
所詮はただの詐欺師


6. 2018年4月04日 16:45:05 : p0EJR2oRfM : _ZluhnjrZ4E[94]
「ソリューション・ファースト」ってのは、「頭で考えただけの思いつき事業に一発賭けてみろ」ってことか。
そういうのを昔は「センミツ屋」って呼んだんだ、1,000に3つくらいしか当たらないってことだ。

7. 投稿のあんちゃん[37] k4qNZYLMgqCC8YK_guGC8Q 2018年4月18日 20:59:03 : ec5C2vDjSU : aSHPXHF@09I[193]

 何故、契約社員に関する問題がおこっているか。

 ひとつは企業(公的機関)側の予算的な問題。バブル崩壊後の考え方である。人件費は一番金のかかる部分である。福利厚生に金のかかる正社員の数をできるだけ抑え、契約社員(臨任・非常勤)を増やすか、あるいは仕事を安く請け負う請負企業を使うという方向。

 もう一つは大学卒業者が増え、皆が皆といっていいほど大卒だらけの世の中である。今の企業(公的機関)、学歴で給料の差を付けることができなくなっている。おまけに人は皆が皆優秀とは限らず、仕事に見合わない無駄な給料を支払っている場合もあること。

 本来、日本も格差というものがあって当然という社会であったはずである。それが自然で無理のない社会の体制であった。今も昔も契約社員に類する立場というのは誰かはならなくてはならないものである。そして契約社員の中から選りすぐって優秀なものは正社員化していくというのも、むしろそれが自然ともいえる。

 学歴にもよらず、優秀であるかどうかも問わず、誰もが同じ福利厚生を得て生活できる世の中(それは理想郷に見える)などというのは、要求する方がおかしいと思う。



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