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日銀短観、28年ぶりの需給タイト感 ロボット投資にも点火
http://diamond.jp/articles/-/165734
2018.4.2 ロイター
4月2日、日銀が発表した3月短観では、働き手や設備の不足感が一層深刻化していることが浮き彫りとなった。生産やサービス供給能力と需要のバランスはバブル期以来となる28年ぶりの引き締まり感を示し、設備投資がようやく動き出した可能性がある。写真は日銀本店外観。2016年3月撮影(2018年 ロイター/Yuya Shino)
[東京 2日 ロイター] - 日銀が2日発表した3月短観では、働き手や設備の不足感が一層深刻化していることが浮き彫りとなった。生産やサービス供給能力と需要のバランスはバブル期以来となる28年ぶりの引き締まり感を示し、設備投資がようやく動き出した可能性がある。
その結果、2018年度設備投資の期初計画は過去数年をしのぐ強さとなり、効率化投資にとどまらず、人手を代替するロボットや工作機械投資とそれに不可欠なソフトウエア投資も活発化していることが明らかになった。
需給ギャップ改善で人手・設備不足が深刻化
今回、大企業製造業の国内の「製商品・サービス需給判断DI」がゼロとなった。マイナスから脱却したのは、1990年8月調査以来。
国内需要の回復に加え、世界経済の拡大傾向を反映し、海外からの需要も強く、3月短観では前回より需要超過の度合いを強めている。
日本経済が潜在的な成長力からどの程度乖離(かいり)しているかを示す需給ギャップは、日銀試算によると、2017年7─9月期まで4四半期連続で需要超過。プラス幅も1.35%に拡大中だ。推計方法に違いはあるが、内閣府も17年10─12月期の需給ギャップをプラス0.7%の需要超過と試算している。
これは、足元で需要回復に対し、供給力の増強が追い付いていないことを示し、人手不足と設備更新の遅れが一段と鮮明となっている。
今回の短観では、雇用判断DIがリーマン・ショック前の不足感のピークをはるかに超えて、バブル期の不足感に迫る勢い。設備判断DIも17年に入って不足超過に転じた後は、不足感が徐々に強まっている。
強めの設備投資計画、政府の法人減税も寄与か
今回の短観では供給力不足が深刻化し、企業もようやく重い腰を上げ始めたことが読み取れる。18年度設備投資計画は、大企業だけでなく中小企業も2000年以降の平均を上回る期初計画となった。
中でもソフトウエア投資は、大企業と中堅企業の18年度計画が昨年同時期の17年度計画を大きく上回っている。
経済産業省によると、最近の生産の好調を支えるのは、設備投資向け資本財が中心。その中身も、産業用ロボットや人手を代替する業務用機械などにシフトしつつある。
機械受注では、17年中の受注の中で最産業ロボットが最も目立つ。毎四半期3─4割程、前年を上回っている。また、IoT(モノのインターネット)などに欠かせないセンサーなど電機計測機器も2─3割の伸びが続く。
背景には、政府による国内投資の加速を後押しする法人減税措置の効果もありそうだ。企業の内部留保が400兆円に増加する中、設備投資に積極に取り組む企業には法人税負担を経済協力開発機構(OECD)平均の25%まで引き下げ、さらに生産性向上に資するIoT投資に取り組む企業の税負担を20%まで引き下げることを打ち出している。
物価上昇のモメンタムは維持
日銀は、今回の短観で確認されたような労働市場と設備投資の需給引き締まりが、企業の賃金・価格設定行動に影響を与え、物価の上昇圧力を次第に強めていくとみている。原材料価格の上昇もあり、3月短観における大企業・製造業の販売価格判断DI(上昇─下落)はプラス4と2008年9月調査以来の高水準となった。
需給ギャップの改善継続を背景に、目標とする物価2%に向けた「モメンタム」(勢い)は維持されていると判断しているとみられ、当面は現行の緩和策を推進し、緩和効果の強まりを促していく構えだ。
農林中金の主席研究員・南武志氏は「円高進行、米中貿易摩擦の激化など、輸出製造業にとっては悪い話も多く、景況感が小幅ながらも悪化したが、これが転換点であるわけではないだろう」との見方を示す。
貿易問題などへの警戒感は強いが、基本的に世界経済全体としては緩やかながらも拡大方向にあるため、日本経済への影響はそれほど大きくないとみている。
(中川泉 伊藤純夫 編集:田巻一彦)
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