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中国共産党の全国代表大会開催に合わせて米韓が合同軍事演習で中国を威嚇しているが効果は疑問
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2017.10.17 櫻井ジャーナル
アメリカ軍と韓国軍は10月16日から20日にかけて朝鮮半島沖の日本海や黄海でMCSOFEX(海上対特殊作戦演習)を実施するという。アメリカ第7艦隊から空母ロナルド・レーガンや駆逐艦などが参加し、朝鮮の近くにはJSTARS(監視および目標攻撃レーダーシステム)機を飛ばすようだ。ソウルにはB-1B戦略爆撃機やF-22戦闘機をアメリカは派遣している。
この演習は朝鮮を念頭に置いて実施されるとされているが、本ブログでは何度も書いているように、アメリカが朝鮮を相手にしている可能性はきわめて小さい。これまで朝鮮はアメリカにとって好都合なタイミングで爆破やミサイル発射の実験を行ってきた。偶然なのだろうか?
米韓の演習は中国やロシアを威嚇することが目的だと考えるべきだろう。今回、中国では共産党の第十九次全国代表大会が10月18日から1週間の予定で開催される。このタイミングで日本は衆議院議員選挙が実施される。
アメリカはシリアでサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団を主力とする戦闘集団、つまりアル・カイダ系武装グループやダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)を使ってバシャール・アル・アサド体制の打倒を目指してきたが失敗、手先をクルドへ切り替えている。
こうした流れに危機感を強めているのがイスラエル。最近、住民投票を実施したイラクのクルドは1960年代からイスラエルの指揮下にあり、イラン、イラク、シリア、トルコをまたぐクルド国家を建設しようとしている。いわばイスラエルの「満州国」だ。
アメリカやイスラエルはクルドを利用して新たな戦争を始めようとしている可能性が高いが、この両国にはかつてのような圧倒的な軍事力はない。シリアでの戦闘でロシア軍の優位が明確になり、イスラエルが誇る戦車メルカバが対戦車兵器で破壊されていると報告されている。ヒズボラに戦争を仕掛けても勝てるとは限らないということだ。
つまり、中東での戦争はアメリカやイスラエルの思惑通りには進んでいない。そうした中、アメリカは東アジアでの軍事的な緊張を強めている。最大のターゲットは勿論、中国。この中国はロシアと手を組み、ドル離れを進めてきたが、それだけでなく新たな通貨システムの構築を目指している。
リチャード・ニクソン政権の時代には経済が破綻していたアメリカはその後、資金のコロガシで生き延びてきた。その中心的な仕組みがペトロダラーだと言うことは本ブログでも繰り返し書いてきた通り。金融規制の大幅な緩和もドル発行を可能にし、見かけ上の資産を膨らませて見せる仕掛けを作ることが目的だった。「富豪の力」は幻影にすぎないのだが、その幻影にひれ伏している人が少なくない。投機市場が膨張をやめたとき、相場は下方へ向かい、見かけ上の資産は急速に縮小して実態をさらけ出す。巨大な仕手戦の崩壊とも言える。
そうした事態になったなら、アメリカは世界の覇者として振る舞うことはできなくなるだろう。彼らにしてみると、ロシアと中国を何としても屈服させなければならない。今回の朝鮮半島周辺での合同軍事演習もそうした対中露戦争の一環だと見るべきだろう。
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