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西側がシリアへの直接的な軍事侵攻を実行するために使ってきた白ヘルとダーイッシュの緊密な関係
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201705070000/
2017.05.07 05:24:48 櫻井ジャーナル
アフガニスタンのハミド・カルザイ元大統領はダーイッシュ(IS、ISIS、ISILとも表記)について、アメリカによって作られた道具だ語っている。ダーイッシュの母体であるアル・カイダについてCIAから訓練を受けた戦闘員のコンピュータ・ファイルだと説明したのは、1997年から2001年までイギリスの外相を務めたロビン・クック。アラビア語で「アル・カイダ」とは「ベース」を意味し、「データベース」の訳として使われる。そうした事実を、かつてアメリカの傀儡と言われたカルザイも口にするようになった。
こうしたことは2011年春にリビアやシリアに対する軍事侵略が始まった段階で知られていた。その年の10月にリビアでムアンマル・アル・カダフィ体制が倒され、カダフィは惨殺されているが、その直後にベンガジでは裁判所の建物にアル・カイダの旗が掲げられていた。その映像はYouTubeにアップロードされ、イギリスのデイリー・メール紙も伝えている。
ただ、NATOと連携してリビア政府軍と戦っていたLIFGがアル・カイダ系だということは早い段階から明確になっていた。LIFGの幹部がインタビューで認めているのだ。そうしたことをベンガジで掲げられたアル・カイダの旗は確認するものだったと言える。
こうしたことからアル・カイダとアメリカ/NATOの関係が知られるようになると、新たなタグをつけた戦闘集団が登場してくる。それがダーイッシュで、一時期はアメリカ、イギリス、フランス、トルコ、サウジアラビア、カタール、イスラエルといった国々の支援で勢力を拡大していたが、2015年9月30日にロシア軍がシリア政府の要請で軍事介入すると戦況は一変、ダーイッシュやアル・カイダ系武装集団は敗走している。
2012年からアメリカはシリアの体制をリビアと同じように倒すため、制空権を握って一気に方をつけようとするが、シリア軍は抵抗、バシャール・アル・アサド大統領も逃亡しなかった。2012年には「政府軍による住民虐殺」という偽情報を広めていたが、途中で偽情報の発信源だったシリア系イギリス人のダニー・デイエムの嘘が発覚していまう。西側の有力メディアが使っていた場面の前、デイエムが演出の打ち合わせをしている部分の映像が3月にインターネットで公開されてしまったのだ。
そこで持ち出されたのが化学兵器。まず、2012年8月にバラク・オバマ大統領はシリアに対する直接的な軍事介入のレッド・ラインは生物化学兵器の使用だと宣言、その年の12月にヒラリー・クリントンは「自暴自棄になったシリアのアサド大統領は化学兵器を使う可能性がある」と主張する。
ところが、2013年1月にイギリスのデイリー・メール紙はアメリカの偽旗作戦に関する記事を掲載している。シリアで化学兵器を使い、その責任をアサド政権になすりつけて非難、国際的な軍事行動につなげようという作戦をオバマ政権が許可したというのだ。
そして2013年3月と8月に化学兵器が使われたと西側の政府や有力メディアは叫び、軍事介入へ突き進もうとするのだが、この時に化学兵器を使ったのは反政府軍だった可能性がきわめて高いことは多くの調査や研究で明らかになる。その辺の事情は本ブログでも繰り返し書いてきたことなので、今回は割愛する。
アメリカの支配層は新たな口実を考えつかなかったようで、今でも化学兵器を宣伝の材料に使っているが、ストーリーに新しい団体を加えた。白ヘルだが、侵略軍が敗走する中、ダーイッシュと白ヘルとの緊密な関係が明らかにされている。(例えば、ココ)
それでも西側の政府や有力メディアは白ヘルやSOHR(シリア人権監視所)をプロパガンダの軸に据えている。支配者の流す話をひたすら信じる人びとをコントロールすることに集中、自ら調べ、考えるような人びとを操ることは諦めたのかもしれないが、カルザイの発言からすると、西側メディアが発信する偽情報も限界に近づいているように思える。
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