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中露韓の関係強化を見せつける平昌冬季五輪と安倍外交の孤立
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2017-12-13 天木直人のブログ
モスクワ発共同が伝えた。
ロシアのオリンピック委員会は12日、モスクワで総会を開き、来年2月の平昌冬季五輪にロシア選手が個人資格で参加することを支持すると全会一致で決めたと。
この決定をプーチン大統領も支持すると、ぺスコフ大統領報道官は表明したと。
見事なプーチン大統領の動きだ。
国旗や国歌を使用できない個人資格を国際オリンピック委員合が決めたのは12月5日だった。
本来ならロシアが反発してもおかしくない。
しかし、すばやく個人参加の決定をプーチン大統領は下した。
文在寅大統領がいま一番重視しているのが平昌冬季五輪の成功だ。
文在寅大統領はプーチン大統領に感謝、感激だろう。
おりから文在寅韓国大統領がきょう13日から国賓として訪中する。
間違いなく習近平主席は冬季五輪への参加を表明するだろう。
つまり平昌冬季五輪の成功に向けて、中露韓の結束がいちはやく世界に宣言されるということだ。
ひるがえってトランプの米国はどうか。
出来もしない北朝鮮への先制攻撃をいまでもほのめかしている。
テロのおそれや北朝鮮危機で、冬季五輪への参加は未決定であるとヘイリー国連大使が言ったかと思えば、ホワイトハウスがすぐにそれを否定するという迷走ぶりだ。
その直後に、トランプ大統領はイスラエルの首都をエルサレムに移転するというオウンゴール宣言をしてしまった。
もはやアジアどころではない。
中東情勢で手いっぱいだ。
しかもその中東情勢で、プーチン大統領は先手を打っている。
シリアのアサド政権をすっかり影響下に置き、イスラエルのパレスチナ政策批判では世界で彼の右に出る者はいないトルコのエルドアン大統領と関係を強化し、米国離れを見せているサウジアラビアとの関係強化を急いでいる。
そしてきょう12日の共同通信が報じている。
ロシア国防相は11日、ロシア軍と中国軍がコンピューターを使ったミサイル迎撃合同演習を開始したと。
これは米国の迎撃ミサイルを配備する韓国や日本に対するけん制だ。
これを要するに、平昌冬季五輪を舞台に、猛烈な中露の外交攻勢が始まっているということだ。
それは、取りも直さず日米韓同盟の切り崩しであり、中露韓関係の強化である。
トランプ大統領を100%支持すると繰り返す安倍首相の孤立化は避けられない(了)
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