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「南スーダンPKO派遣の自衛隊員が自殺 防衛省「職務との関連性はない」
6/19(月) 11:50配信
国連平和維持活動(PKO)のために南スーダンに派遣されていた陸上自衛隊の男性陸曹が2017年5月6日、自殺をしていたことがわかった。南スーダンPKOに派遣された隊員の自殺が明らかになったのは初めて。【BuzzFeed Japan / 籏智広太】
BuzzFeed Newsの取材に応じた陸上幕僚監部広報室の担当者は「原因と動機は職務とは関連がないもの」としている。
陸幕広報室によると、男性陸曹は岩手駐屯地に所属。2016年11月に派遣施設隊(第11次要員)として南スーダンに派遣され、17年4月に帰国していた。
第11次要員は、安全保障関連法の施行に伴う「駆けつけ警護」「共同防護」などの新たな任務を付与されたとともに、最後の派遣部隊ともなったことで注目を浴びていた。
男性陸曹は静岡県富士宮市で自殺した。年齢や所属課、家族がいるのかどうかについては、 「個人情報のため明らかにしていない」という。
自殺の動機については「個人的な問題」といい、PKO派遣との関連性は否定した。一方、遺書の有無などについては「承知していない」としている。
・過去の派遣でも自殺者が
イラクやインド洋に派遣された経験のある56人の自衛隊員が、在職中に自殺していたというデータもある。このうち、精神疾患を原因としたものは14人。
防衛省が全自衛隊員に向け実施したアンケートの結果を見ると、1人の自殺者の陰に、PTSDやうつなどに悩まされている多くの隊員がいることがわかる。
・防衛省への取材結果から作成
この表は、海外や国内災害派遣を経験した隊員のうち、PTSDのリスクや、うつ病や不安障害のリスクが高い隊員の割合を示したものだ。
PTSD傾向にある隊員が毎年1千人以上で推移していることがわかる。
ただ、全隊員でうつ病や不安障害のリスクが高い隊員の割合を見ると、13年度は10%、14年度は7.8%、15年度は7.1%になるため、防衛省は、決して派遣経験者だけが高リスクになるとは言えない、としている。
・民間でメンタルケアを担う動きも
こうした状況に置かれている自衛隊員のメンタルケアを担う動きは、防衛省内部のみならず、民間レベルでも進んでいる。
2017年2月に発足した「海外派遣自衛官と家族の健康を考える会」には、医療者、研究者、カウンセラーなど38名が賛同。情報提供や相談対応を通じて、防衛省が実施しているメンタル・ケアを補完する目的がある。
まったくの民間組織であることから、隊員やその家族が周りを気にせず、気軽に相談できるようにすることを目指しているという。
隊員やその家族たちからのメール相談を受け付けており、ケースに合わせ、提携している医療機関や医師を紹介する仕組みを整えている。
共同代表で精神科医の蟻塚亮二さんは、「不眠だったり、1〜2時間おきに目が覚めたりする、なぜか戦闘を思い出す、イライラするなどの症状は、PTSDと思われる。そうした症状が出た場合は、気軽に相談をしてもらいたい」(団体発足時のシンポジウム)と呼びかけている。」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170619-00010001-bfj-soci&p=1
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