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北朝鮮ミサイル発射に声明を発しない米国など前代未聞だ
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2017-02-14 天木直人のブログ
たったいま(2月14日9時半過ぎ)、安倍首相が国会の集中審議の中で驚くべき発言をした。
それを私は聞き逃さなかった。
自民党議員の八百長質問だったから気が緩んだのかもしれない。
北朝鮮のミサイル発射直後に行われたあのフロリダでの異例の記者会見について、なんとあれは日米共同記者会見ではなく、日本の単独の記者会見だったというのだ。
日本の単独の記者会見に、自分も立ち会ってやろう、日本の立場を支持するといってやろうとトランプ大統領が言ってくれて、あのような記者会見になったというのだ。
この安倍首相の発言が事実なら驚きだ。
トランプ大統領がそこまで安倍首相に好意的だったから驚いたのではない。
あれが日米共同記者会見でなかったとすれば、米国はこの北朝鮮のミサイル発射という一大外交・安保問題について、米国の立場を表明する声明を出さなかった事になる。
そう思って調べてみると、確かに米国は、トランプ大統領の声明はもちろん、いまだ米国政府の公式な声明は発表していないような気がする。
私の思い間違いならそれまでだが、たとえどこかの時点で報道官発言などが行われていたとしても、北朝鮮のミサイル発射直後に大統領声明を出さなかったとすれば驚きだ。
日米首脳会談でアジアの安保に関する協議を話し合ったはずであるから、なおさらだ。
果たしてトランプ政権は北朝鮮のミサイル発射の第一報を受けて、誰が、どのような形で、どのような内容の公式発表を、いつ行ったのか。
あるいはそれが行われずに今に至っているのか。
それを調べればトランプ政権の外交能力がわかる。
日刊ゲンダイあたりは真っ先にそれを検証して記事にすべきだ。
閣僚の多くがいまだ議会承認が得られず、国務省の職員が大挙してトランンプ政権をボイコットしているぐらいだから、トランプ政権はいまだ満足に機能していないのではないか。
側近たちの助言によって、一つの中国を認めたり、米国大使館のエルサレム移転を止めたり、とこれまで言って来た自らの意見をあっさり変えてみたる、あるいは側近同士で意見の食い違いが目立つと報道されたり、トランプ政権の矛盾と弱さが指摘されている。
そんなトランプ大統領との首脳会談を急ぎ、満額回答などと喜んでいる安倍首相は、本当におめでたい首相である。
こんな外交はこれまでにはなかった。
安倍首相に人事を握られ、何も反論できなくなった今の外務官僚は、外務省を、その歴史に汚点を残す恥ずべき外務省に貶めてしまったということだ。
安倍首相が続く限りこれからますます日本外交はその存在感を失っていくに違いない(了)
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