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トランプ氏、揺らぐ同盟国との信頼関係 日本も矛先か 
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投稿者 軽毛 日時 2017 年 2 月 06 日 17:19:00: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

トランプ氏、揺らぐ同盟国との信頼関係 日本も矛先か
By WILLIAM PESEK
2017 年 2 月 6 日 17:07 JST
 昨年11月7日の米大統領選で勝利し、世界に衝撃を与えたドナルド・トランプ氏は、その10日後に日本の安倍晋三首相が大急ぎでニューヨークに飛び、金色に輝くトランプ・タワーを訪ねてきたことにご満悦だった。安倍首相にとっても、それはホームランを打ったようなものだった。トランプ氏に真っ先に祝意を伝えれば、日本は地政学上の序列で特権的地位を得られると考えたようだ。トランプ氏にとっては、主要国である日本の安倍首相に米国の新たな「信頼できる指導者」と宣伝してもらう効果があった。

 それから80日ほどが過ぎた今、トランプ氏と安倍首相の「信頼関係」は揺らいでいるように見える。トランプ氏は安倍首相の訪問を受けた直後に環太平洋経済連携協定(TPP)からの離脱を宣言し、安倍首相のこれまでの改革努力を台無しにした。トランプ氏はさらに、「日本株式会社」を代表するトヨタ自動車をツイッター上で批判した。最近では、為替操作を行っているとして日本政府と中国政府を同列に非難しているようだ。トランプ氏は、中国と日本が通貨を切り下げている間、「米国はただ指をくわえて見ているだけだ」と述べた。

 トランプ氏と安倍首相の関係はうまくいかないのだろうか。気が早いと思うかもしれないが、日本の思惑通り安倍首相がトランプ氏と「信頼関係」を築くことができる、との考えに疑問を唱える時が来ている。

 オーストラリアのマルコム・ターンブル首相はこの件について物申したいことだろう。日本と同様、米国の主要同盟国であるオーストラリアのターンブル首相とトランプ氏との1月28日の電話会談では、全貌を表しつつある「トランプ主義」を垣間見ることができた。ロシアのウラジミール・プーチン大統領のような「友好国のふりをした敵国」に好意的な態度を示す一方、米国の友好国をないがしろにするというやり方だ。

 この電話会談で難民問題に話が及ぶと、トランプ氏は「次のボストン(マラソン)爆弾テロ犯」を米国に送り込むつもりかとターンブル首相を非難したとされる。同氏は2月1日のツイートでオーストラリア政府への批判をさらに強め、バラク・オバマ前米大統領との間で締結した「ばかげた」取引の内容を精査していると述べた。トランプ氏は本気なのだろうか。同氏が信頼できる友好国と積極的に距離を置くつもりなのかは誰にも分からない。足元でドルを売っている為替トレーダーもそれは同じだ。日米同盟の行方は興味深い先例となりそうだ。

 安倍首相が最初に犯した大きなミスは「流儀」だった。米国でベストセラーとなった1987年出版のトランプ氏の自伝「アメリカを変える男(原題:Art of the Deal)」に軽く目を通していれば、安倍首相はトランプ氏との交渉で不利な立場に立たされることはなかったかもしれない。安倍首相の「トランプ詣で」は、「日本はトランプ氏のお墨付きがどうしても欲しいのでトランプ氏の言いなりになる」という印象を与えた。トランプ氏が日本とのさまざまな交渉の中で11月17日という日をすぐに、そして何度も思い出すのは間違いない。自由貿易交渉をはじめ、円相場の妥当な水準、米国の安全保障網にとどまるために日本が負担すべき対価、米国のアジアでの利益拡大に向けた日本の支援などを巡る交渉でそうした記憶がよみがえるはずだ。

 米国務省の高官だったジェレミー・シャピロ氏はニューヨーク・タイムズ紙に対し、トランプ氏が重んじるのは「力と勝利」であって「人間関係」ではないことがこれまでに明らかになったはずだと言う。「ホワイトハウスまで急行し、そこで出したのが友情関係という弱いカードだったなら、搾取されるのは間違いない」と述べた。

 例えば、英国のテレーザ・メイ首相は、ホワイトハウスを訪れた数時間後にトランプ氏が事実上のイスラム教徒入国禁止令に署名したことを知り、気分を悪くした。

 安倍首相は同じような仕打ちを受けるリスクがあることを認識しておくべきだ。就任から2週間余りという段階で早くも、トランプ氏が言う「米国第一主義」の本当の意味は「米国の一人勝ち」だということが明らかになりつつある。このゼロサムゲームは、日本の利益(輸出拡大を促す取り組みなど)と真っ向から対立する。米国の「最も緊密な関係」について知らないことを文字通り知らない米大統領と連携していく方法を検討中のオーストラリアにも同じことが言える。

 日本の綱渡りの対応は特に心もとない。核開発を進める北朝鮮は大陸間弾道ミサイルを完成させつつあり、中国はアジアの海域で領有権争いを繰り広げている。そうした中、米国の安全保障網の重要性はかつてないほど高まっている。米国の「最高司令官」であると同時に「最高交渉官」と化したトランプ大統領が日本と「取引」しようとしているため、安倍首相の地位は地に落ちた。どれほど地に落ちたかというと、安倍首相は今週フロリダ州でトランプ氏とゴルフを楽しむ予定で、その際に年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)による米国のインフラ事業への投資を約束すると報じられているほどだ。トランプ氏はそれに報いるだろうか。テンプル大学のジェフ・キングストン教授は「日本は米国との『壁』に年金資金を投じるようなものだ」と言う。つまり、安倍首相は、日本が東アジア地域包括的経済連携(RCEP)を巡って交渉中のアジア15カ国よりもトランプ氏から有利な条件を引き出せるという考えを撤回するのが早ければ早いに越したことはない、ということになる。

 安倍首相にとっての最善策は構造改革に真剣に取り組むことだ。そうした改革を通じて競争力の向上や技術革新の促進、労働市場の規制緩和、官公庁の非効率性改善、教育の近代化、さらに女性の地位向上を実現することだ。アベノミクスはこの4年余りで小刻みに得点を上げてはいるが、ホームラン級の成果は上げていない。日本銀行の大規模な金融緩和が企業の一時的なカンフル剤になっているものの、大胆な規制緩和でなければ日本が世界経済の牽引役になることはできない。トランプ氏をその気にさせるには「勝利」する以外にない。日本が経済面で「勝者」となり、米国に対して中国という逆風以上の追い風をもたらせば、トランプ氏も納得するだろう。

 安倍首相は国際社会で日本の影響力を高めようと懸命に取り組んでいるが、うまくいっていない。世界中を訪問し、首脳会談を何度も開催している。トランプ大統領の「親友」であるプーチン大統領とは何度も会談しているが、プーチン大統領の対応はつれない。日本の影響力を高めるには、日本経済を再び強くすることが一番の近道だ。その取り組みは日本国内で始めるべきであって、1万キロ以上も離れた金色のタワーの中ではない。安倍首相が「信頼関係」を妄信しているわけではないのは明らかだ。大事なのは、1億2700万人の日本国民からそうした信者が生まれないようにすることだろう。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwje5uHpg_vRAhUFpZQKHYHMDBEQqOcBCBwwAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB10734999991334983926204582604824023290142&usg=AFQjCNHZ9pnC9LJ2sRJ98DJOipRemmVJQg  

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コメント
 
1. 2017年2月06日 18:26:33 : nwck9sWniU : MCwxBYOCJ2I[2]
中国と仲良くすれば、世界中から見直されるのに。

2. 2017年2月07日 20:49:04 : axdxgm3Wdc : WoR5VAJtx2c[550]
「信頼」と 聞けば心が 寒くなり

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