http://www.asyura2.com/17/hasan124/msg/797.html
Tweet |
中曽日銀副総裁の不吉な講演内容
http://blog.livedoor.jp/columnistseiji/archives/51735072.html
2017年12月08日 小笠原誠治の経済ニュースゼミ
日銀の中曽副総裁が11月29日に不吉な講演を行っています。
今から20年前の1997年は日本の金融危機がクライマックスを迎えていました。同年11月には、僅かひと月のうちに大手を含む4先もの金融機関が連続破綻し、後に「魔の11月(Dark November)」と呼ばれるようになりました1。日本の金融システムが「メルトダウン」に最も近付いた時期であったと鮮明に記憶しています。当時は、現在と異なり、金融システム安定のための包括的なセーフティネットが未整備であったことから、いわゆる「特融」の発動を含め、日本銀行の金融システム安定化政策に過大な負担がかかりました。金融システムの崩壊はかろうじて回避しましたが、約2,000億円にのぼる特融が回収不能になりました。 (中略) 現状、わが国の金融システムは安定性を維持していますが、潜在的な脆弱性を孕んでいることに注意する必要があると考えています。それが本日お話する、地域金融機関を中心とする銀行の低収益性と銀行間競争の問題です。これには人口や企業数の減少という日本の構造問題が深く絡んでおり、先進国にとってこれまで経験したことのない事象です(図表1)。その意味で、人口や企業数の減少に起因した銀行の低収益性や競争激化の影響は、まさに従来とは異なる姿形をした金融脆弱性です。地域金融機関が地域経済を支える重要な役割を今後とも果たしていくためには、この問題に適切に対処していくことが必要です。また、私たちとしても、プルーデンス政策の新たなフロンティアを自らの手で切り拓いていく必要があります。 |
プルーデンス政策なんて言われても、なんのこっちゃいなという人が多いと思うのですが、要するに、金融機関が破綻しないようにするために政府(金融庁)や日銀がどのような方策を講じたらいいかということなのです。
ということは、今、また金融機関の経営が危うくなっているのか?
でも、不動産バブルが弾けたなんて話はききませんし、また、株価も上昇し続けているので、仮に金融機関の経営が悪化しているとしてもかつての金融危機とは原因が違うのです。
中曽副総裁は、人口や企業数が減少気味であり、それが競争激化をもたらし金融機関の経営が難しくなっていると言う訳ですが…
自分たちにとって都合の悪い事実は見て見ない振りをする、と。
先日も言いましたように、金融機関の経営環境が悪化しているとたら、その主な原因は、日銀が実体経済の動向を無視して今でも金利を異常な水準に誘導するようなことをやっていることにあるのです。
つまり、短期金利はマイナスに、そして、長期金利はほぼゼ%の水準に誘導する、と。
でも、そのような状況のなかでどうやって利鞘を確保することができるのか、と。
利鞘というのは…
利鞘=貸出金利回り−(預金利回り+経費率)
となっており、預金金利が限りなくゼロに近くても、経費率の存在があるために貸出金利回りがゼロ近くの水準では利鞘や確実にマイナスとなってしまうのです。
これが最近の金融機関が抱えている最大の問題なのです。
景気が悪くて、その結果、貸出先がなかなか見つからずに金利が下がるような状況でも普通は今のように長期金利がほぼゼロ%になるなんてことは考えられないのです。
では、何故長期金利がほぼゼロ%の水準で推移しているかと言えば、日銀が無理やりその水準に誘導するようなことをしているからです。
いずれにしても、日銀の副総裁ともあろう人が、金融機関の経営が危うくなっているなんてことを言うのは、昔だったらとうてい考えられないことでした。
そうやって不安を煽るようなことを言えば、取り付け騒ぎが起きてしまう可能性があっからです。
でも、今、中曽副総裁は敢えて金融機関の経営が不安定化していることを指摘している訳です。
多分、金融機関に天下っている先輩OBなどから、金融機関経営が非常に厳しい状況にあることを聞かされている証拠なのでしょう。
これは放っておけない、と。
産業界はこうした日銀の超低金利政策のお蔭で、円安と金利負担の軽減という二重の恩恵を被っている訳ですが、その一方で、金融機関には収益性の低下という負担が重く圧し掛かっているのです。
それに、さらに悩ましいことは、仮に今後何らかの理由で金利が上がり出した場合、今度は金利が上がれば保有している国債等の価格が低下するということで、その分の損失が重く圧し掛かるという構図になっていることなのです。
超低金利政策で産業界が助かっても、その一方で金融機関が破綻するようなことになれば意味ないじゃん思う方、クリックをお願い致します。
↓↓↓
人気blogランキングへ
※リンク省略
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民124掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民124掲示板 次へ 前へ
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。