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インフレ率が上がらなくても欧米で出口戦略が進む理由(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/17/hasan123/msg/882.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 10 月 06 日 17:53:39: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

失業率が低いにもかかわらず、インフレ率が弱いことに、イエレンFRB議長も首をかしげている Photo:UPI/アフロ


インフレ率が上がらなくても欧米で出口戦略が進む理由
http://diamond.jp/articles/-/144817
2017.10.6 加藤 出:東短リサーチ代表取締役社長  ダイヤモンド・オンライン


「ミステリー以上のものがある。FOMC(米連邦公開市場委員会)がその原因をはっきり理解していると言うつもりはない」

 米国の失業率は16年ぶりの低さなのに、インフレ率は目標の2%に届かない状況が続いている。9月20日、その理由について、米連邦準備制度理事会(FRB)のジャネット・イエレン議長は記者会見で冒頭のように語った。

 FRBが重視する個人消費支出(PCE)物価指数前年比のコア部分(食料とエネルギーを除いたもの)は、年初には1.8%だったが、最近は1.4%だ。8月の消費者物価指数(CPI)は表面的には久しぶりに強めとなった。だが、中身はさほどでもなく、住居関連を除いたコアCPIは0.5%の上昇にすぎない。

 携帯電話料金の下落といった一時的な要因もあるとはいえ、FRBはインフレ率の弱さに首をかしげている。それでも彼らは9月にバランスシートの縮小開始を決定した。しかも、年内のさらなる利上げ実施も強くにおわせた。インフレ率の反転上昇を確認せずとも、利上げを推し進めようとしている。

 インフレ率の弱さを「ミステリー」と呼んでいる中央銀行が、そうした判断を示唆することは一般的には珍しい。特にFRBの場合はそうだ。また、コアPCE物価指数は5年以上も目標の2%を下回り続けている。その状況で利上げを継続すると、人々に「インフレ率は低くてもいいと、FRBは思っている」と印象付けてしまう恐れがある。以前のFRBならば、そんな心配をしたと思われる。

 しかも、FRB幹部は今回の経済予測で、長期的に望ましいフェデラルファンド金利(米経済にとって中立的と考えられる短期金利)を2.75%に下げた。この数値は、金融政策正常化の必要性をFRBが示唆し始めた2013年前半ごろは4%だった。中立的な短期金利の水準が下がってきているということは、利上げの余地が本来は減っていることを意味する。

 そういった“建前論”と異なって、なぜFRBは金融政策の正常化を進めたがっているのか。米トランプ政権がちょっかいを出してくる前に、さっさと進めてしまおうという政治的判断が理由の一つだろう。それ以外に、景気の見通しも影響しているに違いない。経済成長率は今年が最も良く、来年以降は緩やかに減速していくイメージをFRBは持っている。できる限り正常化策を進めておかないと、後が大変だと“本音”では思っているのだろう。

 後者に関しては、実は欧州中央銀行(ECB)からも同様の“本音”を感じ取れる。9月発表のインフレ予想は若干引き下げられ、19年は1.5%だった。見通し期間内に目標には届かない予想なのに、ECBは10月の理事会で量的緩和策の縮小を決定する予定だ。

 同政策の証券購入額はインフレ目標達成の行方にひも付けされてきたが、ECBはこっそり話をずらし始めている。ECBも来年以降、景気は緩やかに鈍化していくと予想している。彼らも「今のうちに正常化を進めねば」と“本音”では思っていると考えられる。

 他方で日本銀行の黒田東彦総裁は、ぶれない姿勢をアピールしている。しかし、先行き欧米経済が緩やかに減速して行く中、日銀が今回の景気回復局面でインフレ目標を達成することは絶望的と思われる。

 FRBやECBのような現実対応としての「要領の良さ」が日銀にも求められるといえる。



 

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コメント
 
1. 2017年10月06日 22:25:57 : SqLe6kFooX : IPvoarX9W4k[151]

 よく QEの出口戦略と 安易に言うが〜〜〜

 そもそも QEを止めるだけでは QEの出口にはならない
 
 ===

 QEとは 何なのかが理解できないのに QEの出口が わかるはずがない

 ===

 リーマンショックで 全ての銀行(金融機関)が潰れそうになった時 

 QEで助けたのは 金融だ 

 21世紀に入って 金余りとなって 企業は銀行から金を借りなくなったので

 銀行は 不況産業になったのだ 

 ===

 今でも 銀行は 不況業種で 稼ぐ力は無く QEで発行した 大量の金が

 銀行家の生活費に 消えている

 ===

 QEの出口戦略なら 銀行を廃業させて 銀行で飯を食っている 人たちを解雇するべきだ

 ===

 そのような 本質的な 問題に目をつむって 出口戦略を論じても 意味がない
 


2. 2017年10月07日 06:47:42 : Aq7FRm7SXc : 6l4hCxMsuTk[81]
米国経済がこれほど安定してよい状態になったことはないだろう。

なぜなのだろうか。おそらく金融政策だけで、その政策も、FRBが投資家になって、市場にマネーを提供することで、経済活動を活発にして、完全雇用を達成したからだ。

中央銀行が提供したマネーは、民間が所有するマネーと性格が異なるマネーだ。このマネーはすぐに他の場所に移動することはない。なぜならば、そのマネーはFRBによって創出されたがゆえに、貪欲なマネーでないからだ。

FRBの信用創造は、本来ならば、民間の投資家が行う経済活動である。それでも、FRBの量的緩和政策によって、好景気になった。だから量的緩和をやめることになった。

今まで以上に景気を過熱しようとするなら、民間の投資家が信用創造しなければならない。ところが、超低金利が続いた経済は、需要が飽和した経済に変容していた。供給側も同じように、完全雇用が達成されて、資金より、余剰の労働資源が枯渇した飽和状態である。

成熟経済とはこのような経済なのだ。

FRBは投資業務で肥大した手持ちの金融資産を売却して、市場からドルを吸い上げることとなった。早い話が、FRBが創り上げた成熟経済を自分で破壊することを選択したことになる。

このような政策がどのような効果をもたらすのか。おそらく需要減と、資産デフレの出現であろう。だからFRBは成熟経済を脱却させることができなくなった。


3. 2017年10月10日 08:34:06 : 4hOvzmgORM : x5KIyrUcAs8[5]
FRBも緩和がデフレの芯だとやっと気が付いた、
そこが分かれば緩和は止めてこそ出口となる。


4. 2017年10月10日 16:50:01 : z7ncGU4usA : ob35iw2Z0SY[5]
FRBも緩和がデフレの芯だとやっと気が付いた、

そこが分かれば緩和は止めてこそ出口となる。

デフレ緩和につき合わされたのでは天下り先も無くなる。

副長官のフッシャーは任期を待たずに逃げたし、

長官のイエレンも,今期限りで結構と言うことで、次期は捨てている。

FRBも空席が増えて、成り手不足の状態だ。


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