★阿修羅♪ > 経世済民123 > 683.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
日本の自動車メーカーはEV化「出遅れ組」と見なされている(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/17/hasan123/msg/683.html
投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 9 月 19 日 17:04:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

        日産自動車は新型「日産リーフ」を発表したが… Photo:Nissan


日本の自動車メーカーはEV化「出遅れ組」と見なされている
http://diamond.jp/articles/-/142349
2017.9.19 真壁昭夫:法政大学大学院教授  ダイヤモンド・オンライン


 ここへ来て急速な勢いで、電気自動車(EV)に注目が集まっている。その背景には、欧州の主要国や中国が、一斉にガソリンエンジン車の禁止、電気自動車への転換を発表していることがある。

 その動きは、今後、さらに大きな“大波”になることが考えられる。自動車業界はすそ野の広い産業分野であり、これから主要国の関連分野が“大波”にいかに対応していくかが注目される。仮にこの“大波”に乗り遅れると、世界の自動車市場から取り残されることも懸念される。

 9月12日、“フランクフルトモーターショー2017”のプレスデーが始まった。ディーゼルエンジンのデータ不正で世界を震撼させたフォルクスワーゲンは、グループ全体でのEV戦略を示した。EV化の動きには、自動車業界の勢力図を根本から覆すほどのマグニチュードがある。まさに“大波”と呼ぶべき構造変化が進もうとしている。

 フランクフルトを訪れたある自動車メーカーの知人は、「今後の競争が電気自動車を軸に進むことがはっきりした」と危機感をあらわにしていた。EV化の波は先進国だけではなく新興国にも押し寄せている。そのスピードはかなり速い。競争に与えるインパクトも計り知れない。新興国メーカーが、先進国メーカーの座を奪う可能性を評価する投資家も増えている。

EV化という自動車業界を襲う
厳しい構造変化


 世界的な自動車のEV化の動きは、ディーゼルエンジン不信の震源地となった欧州からスタートした。

 もともと、欧州各国はガソリン車が排出する温室効果ガスの削減を狙い、ディーゼル車の普及に力を入れてきた。しかし、2015年に独フォルクスワーゲンが、ディーゼルエンジンの排ガスデータを不正に改ざんしていたことが発覚した。

 フォルクスワーゲン以外の不正疑惑も続き、世界中にディーゼルエンジン不信が広がった。この結果、一時はガソリン車よりもクリーンともてはやされたディーゼルエンジン離れが加速し、窒素酸化物(NOx)による健康被害への懸念も増幅された。

 この事態を受けた欧州各国の対応はかなり迅速だった。各国政府は、すぐに新しい技術を政府主導で導入しようと計画をまとめ始めた。昨年9月末、ドイツの連邦参議院は2030年までに内燃機関(ガソリン、ディーゼルを燃料とするエンジン)を搭載した新車の販売禁止を求める決議を採択した。本年7月には仏英の両政府が2040年までに内燃機関を搭載した新車の販売を禁止する方針を示した。

 このように、欧州では政府主導で自動車の脱化石燃料化の動きが加速している。とりあえずは各国が、ハイブリッド車など環境負担の少ない自動車にかかる税率を引き下げるなどして、環境に配慮した車種への乗り換えを促していくだろう。しかし、長い目で見た本命は電気自動車であることは間違いない。

 今後、電気自動車の充電スタンドなどインフラを整備することで、社会全体でEV化の動きがスピードアップしていくことが予想される。言い換えれば、政府がトップダウンで社会全体のイノベーションを進め、新しい需要を生み出そうとしている。こうした取り組みは、将来の潜在成長率にも影響するだろう。

 環境問題に頭を悩ます中国も、脱化石燃料を重視している。電気自動車の開発競争がし烈化することは間違いない。自動車業界全体が、EV化という大きな潮流という構造変化を迎えようとしている。

世界的にし烈化を極める
電気自動車の開発競争


 構造変化に対応するためには、いち早く新しい技術を開発し、その実用化を進めてシェアを獲得することが必須だ。その時、これまでの発想に固執してしまうと、初動動作が遅れてしまう。

 1990年代以降、わが国の電機メーカーは完成品を自社内で生産し、それを輸出して稼ぐビジネスモデルを刷新することができなかった。そうした教訓をもとに、今後の競争戦略を練るべきだ。一言でいえば、これまでの成功体験を捨て、虚心坦懐にゼロから新しい技術・モノを生み出す姿勢が求められる。

 特に、日本の自動車メーカーは、幸か不幸か、ハイブリッドという優秀な技術を持っている。わが国のハイブリッド技術は、ドイツのメーカーにとって大きな脅威だったはずだ。それがディーゼルエンジンのデータ不正問題の一因となった可能性もある。

 EV化の動きが進み、近い将来に脱内燃機関の社会が実現するかを考えると、それは口で言うほど容易なことではないだろう。まだ紆余曲折があるはずだ。ただ、フォルクスワーゲン問題を受けて、ドイツはディーゼルエンジンとの決別を余儀なくされた。ある意味、EV化の流れはドイツメーカーが過去の負の記憶を払しょくし、生まれ変わりを目指すための“渡りに船”かもしれない。

 また、ガソリン車の生産実績が乏しい新興国のメーカーにとっても、EV化の動きは世界の市場に打って出るチャンスになるかもしれない。これは、ベンチャー企業にも当てはまる。それは、自動車業界の勢力図を大きく塗り替えることになる可能性がある。

 特に、中国は国を挙げてEV分野の強化に力を入れている。中国政府はガソリン車などの販売停止に向けた工程表を作成し始め、今後は比亜迪(BYD)などを支援することが見込まれる。

 この動きが加速すると、中国企業の動向が世界の自動車業界での競争を左右する展開も考えられる。これは、中国との関係を強化してきたドイツのメーカーにとって追い風となるだろう。

 わが国の自動車メーカーがこうした状況に対応するためには、技術開発を急ぐだけでなく、中国の政府・メーカーとの関係を強化するなど、これまでの経営戦略の見直しと方針転換が必要だろう。

EVシフトを
織り込み始めた株式市場


 世界的な内燃機関からEVへのシフトの動きを見越して、株式市場でも変化が表れている。国内では、トヨタ自動車をはじめガソリン車を生産してきたメーカーの株価は、足元でやや不安定化している。一方、パナソニックやGSユアサなどバッテリー関連の製品・部材を供給する企業の株価は上昇基調にある。

 9月12日には、アップルが“iPhone X”などの新型スマートフォンを発表したが、株価は期待されたほど堅調ではなかった。一方、同日、プレスデーが開かれたフランクフルトモーターショーで今後の戦略を示した、フォルクスワーゲンをはじめダイムラー、ルノーなどの欧州自動車メーカーの株価は堅調だ。それに加え、中国ではBYDの株価が上昇している。米国のテスラの株価はハイテク株を凌駕する上昇率を遂げてきた。

 明らかに、自動車業界における構造変化をマーケットは認識し始めている。これまで世界のトップシェアを占めてきた企業が、中長期的にその座を維持し続けるとは限らない。競争が激化する中でシェアを維持するためには、他社に先駆けてEVの開発を進めるだけでなく、ネットワーク技術の普及を見越した自動運転技術の導入など、従来にはなかったコンセプトを実用化しなければならない。

 こうした取り組みを進めるためには、国=政府の関与も欠かせない。社会全体でEV化を進めるためのコンセプトをまとめ、規制の緩和、EV自動車の普及を加速させるためのインフラ投資を、欧州各国以上のスピードで進めなければならない。

 すでに、世界のファンドマネージャーらの間では、EV化競争の先頭を走る企業、出遅れた企業の選別が進んでいる。株価を見る限り、わが国の自動車メーカーは出遅れ組と見なされているようだ。従来の発想を続けている以上、テスラや新興国メーカーの台頭に対抗することは難しいかもしれない。

 かつてハイブリッドシステムで世界を席巻したように、EVでも世界の先頭を走る取り組みを進められるか否かが、中長期的な企業の競争力を左右するだろう。

(法政大学大学院教授 真壁昭夫)


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
1. 2017年9月19日 18:15:18 : mINW8bMxUQ : 4BobKM9F48E[1060]

 EVの補助金(中国政府の支出)が どこまで続く(持ちこたえる)のだろうね〜〜

 補助金がなくなった瞬間に 売り上げが バタっと止まるかもしれないよね〜〜
 


2. 2017年9月19日 21:20:48 : vHZNOXH5II : K6y1MEI8y@U[15]
いつもこんな記事がマスコミをにぎわす。ほんとうにいい製品なら競争力があり品質もいいはずでほっておいても普及するはずだがいつも宣伝先行。

二酸化炭素による温暖化防止を前面に立てるのもうさんくさい。そんなものは持ち主にとって何のメリットもないし根拠も定かでない。


3. 2017年9月19日 22:50:46 : nCB5BtahRA : nmmh8zhEt1E[362]
電気自動車なんて当方も三菱アイミーブの中古を買って、充電容量が減ったのだが、日産と違って無料交換してくれた。とは言うものの、実際に使ってみると我慢を強いられることが多い。

確かにエンジンの音がしないのは長所だが、夏の暖房と冬の冷房は効かない上に、駆動用蓄電池の消費が猛烈に進む。だから冷暖房は、ないのと同じ。これで困るのは雨で窓が曇ったとき。エアコンを使ったり消したりの繰り返し。冬はもっと悲惨で、凍った窓を溶かすことが出来ない。アルコールのスプレーで一時的には溶けますが、すぐ再凍結。結局、乗れるのは春と秋くらいなもの。

01さんが中国について書かれていますが、中国東北区(かつての満州)など冬の冷え込みは相当なもの。電気自動車なんて乗っていたら命にかかわりますよ。三菱アイミーブもそうだが、0℃を境に駆動用蓄電池の能力は急激に落ち込みます。最近、駆動用蓄電池を無料交換してもらいましたが、かつて中古車で購入した頃は普通に充電できていました。その頃でも、冬は大敵でした。いつだったか、マイナス6℃に落ち込んだ時に使いましたが、走行距離25kmで駆動用蓄電池は半分になりましたよ。

●日本の自動車メーカーは、EVは出遅れ組だと上の教授は書いていますが、これだから学者と言う奴は世の中で使い物にならないんだ。あのね、日本は世界的な雪国なのです。つまり、電気自動車を使う上で世界一過酷な環境だと断言していい。雪が降ったら、さっきも書いたが駆動用蓄電池の能力の落ち込みは劇的です。

どうして電気自動車に乗っている当方が、電気自動車のデメリットばかりを書くかと言うと、乗ったことのない人に「買って失敗」して欲しくないからです。


4. 2017年9月20日 07:33:41 : BEzfp18LQ1 : Y0gyOahE7R8[14]
温暖化詐欺 EV化詐欺 黒幕は同じ。

二重三重に税金をかけなければガソリン車で十分。

二年車検も撤廃して五年に一回くらいでよい。

EMP兵器対応のため駆動系に電子機器を使用しない

マニュアル車なんかがあれば嬉しい。


5. 2017年9月20日 08:52:07 : u3ndRMPYbk : MNXPdRHySko[187]

燃料電池車は日本だけだったが、水素インフラに時間がかかるのでEVの波に飲み込

まれた。

しかしEVも同じで充電のインフラが必須。駐車場には必ず無線送電装置が必須と思

う。これからの話だが、スーパー、ショッピングモール、有料駐車場、ホームセンタ

ー、自宅車庫などあらゆる所に設置すれば「充電」の脅迫が消える。自宅以外は再エ

ネの電気を使うよう義務付ければ少しは技術が進み輸出含めて活性化する。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法

▲上へ      ★阿修羅♪ > 経世済民123掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
経世済民123掲示板  
次へ