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経済成長のない社会はゼロ金利になる
http://blog.goo.ne.jp/akiko_019
2017-09-02 23:21:40 ひょう吉の疑問
ある人Aが自己資金100万円と他人Bからの借金100万円の合計200万円を元手に商売をして、1年間で10万円儲け、資産を210(200+10)万円に増やしたとする。
200万円が210万円になったのであるから、資産の増加率は5%(10÷200)である。
だからAは、お金を借りたBに5%の利益を上乗せして105万円の返済をした。
商売は人によって上手下手があるから儲けたり損したりするが、多くの人がAと同じようなことをしてその平均が年間で出資金の5%の利益を手に入れているとしたら、その利息率は5%が妥当ということになる。
もっと景気が良くなれば、その利益率は6%、7%と増えていく。そうするとそれに合わせて金利も6%、7%と上昇していく。それはお金を借りたい人と、お金を貸したい人の需要と供給の関係で、そういうことに落ち着いていく。
逆に景気が悪くなれば、その利益率は4%、3%と減っていく。そうするとそれに合わせて金利も4%、3%と下落していく。
金利と利益率はこうやって歩調を合わせる。
今流にいうと、金利の高低は経済成長率と歩調を合わせるということだ。
このことは、今の日本の経済が超低金利(ゼロ金利)にもかかわらず、なぜ経済成長しないのかと問うよりも、
経済成長しない社会の金利は、自然と超低金利(ゼロ金利)になるということである。
ということは、今のアベノミクスは、経済成長しない社会を無理やり経済成長させようとして、結局失敗しているということになる。
ゼロ金利だけではなく、量的金融緩和(無理やりお金を刷って)で余ったお金は株に流れて株高をもたらしただけで、実体経済は何も成長していないという日本の今の現状を説明している。
そんなゼロ成長のなかで、企業の利益だけが増え、その分個人の所得が減っている。
同じことだが、富める者の所得が増え、貧しい人の所得が減っている。
派遣労働者や契約社員が増え、正規雇用と非正規雇用の二極分化が進んでいる。
逆進性の強い(富める者に有利で貧しい者に厳しい)消費税の税率が上がっている。
つまり国民の間に格差が広がっている。
資本主義は弱い者を見つけ出し、彼らから富を収奪するという構造をもっている。
アベノミクスはその構造を国民の間につくり出そうとしている。
今その構造が、『中心』と『周辺』という概念で、歴史的に説明されようとしている。
もしアベノミクスが成功すれば、それは日本が民主国家らしくない非常に危険な国になるということだ。
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