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4−6月期GDP速報値について
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52994277.html
2017年08月14日 在野のアナリスト
安倍氏が閉会中審査が終わった後、桃の贈呈をうけて「ジューシー」と使いました。かつて何を食べても「ジューシー」としか言わない、との批判を受けて、官邸の贈呈ではスピーチライターがコメントを考えていた時期もありましたが、そんな余裕もなくなったのかもしれません。味覚オンチは政治の能力とは関係ありませんが、言葉が拙いことは政治家としての能力として、疑問符がつくというものです。
4-6月期GDP速報値が発表されました。内需の寄与度が1.4%増で、外需の二期連続のマイナスを補って余りある結果となり、前期比で実質GDPは1.0%増、年率で4.0%と良好な結果です。名目でも前期比1.1%増、年率で4.6%増で、実質の予想が年率で2.5%が中央値だったことをみても、予想を上回る結果といえます。
ただ中身でみると、やや首をかしげる結果もあります。家計消費支出が0.9%増で、エコポイント減税に伴うテレビの買い替え需要、といいますが、家電量販店に出向いても、そうそう賑わった感覚がない。一部、ドンキの5万円4Kテレビが即位り切れ、といった記事もありましたが、家電全体に盛り上がりはあまり感じられません。さらに以前から指摘しているように、今の4Kテレビを買っても、将来の4K8K1放送が始まると、新しくチューナーを買い替えないといけない。買い替えるインセンティブはそう高くなく、一体誰が買っているのか? 不思議という他ありません。
企業の設備投資も好調で、3四半期連続の高い伸びですが、機械受注が落ちてきており、今後は伸びも限られそうです。公的資本形成は5.1%増となるなど、補正予算の影響といいますが、逆からみれば補正予算に関わらない個人消費や設備投資がこれほど伸びるのなら、どうして補正予算を組んだのか? という話にもなる。今回の予想を大幅に上回るGDPの結果も、実は今年、補正を打てる予算的余裕がないため、4-6月期を高くみせかけて補正を打たなくてもよいようにするための仕掛け、などという声も聞かれます。需要が弱いわけではありませんが、こんなに強いのか? という疑問が大きいのです。
そもそも賃金が伸びていないのに、消費が増えるということは家計の負債が増えている、ということ。これは世界的な傾向でもありますが、日本にも愈々その波が訪れた、とするなら、世界の景気も最終局面といえるのかもしれません。日本人ほど慎重な国民性のある国で、借金依存の消費に頼るのなら、世界はもう借金まみれの国民が増えた、ということにもなりかねないからです。
外需が落ちてきているように、トランプ減税期待の消費が剥落し、今はまだ共和党減税への期待が残るものの、増やした分を減らさないといけない局面です。なぜなら賃金の上昇率が低く、ここまで消費を増やせる状況でないにもかかわらず、税金を払わなくてよい、ということだけが消費を押し上げてきたからです。
世界は4-6月期がピークだった、となるのか? 株価も調整色を強めます。本気で北朝鮮との軍事衝突を意識するにしては、金や資源価格の相場がほとんど動いていないので、あくまで夏休みをとるファンドマネージャーのイイワケにすぎないと考えますが、ボラが低下し、とにかく投資を増やしてきたファンド勢も、こうしてリスクを意識するようになったことで、今後はボラの上昇に怯える市場が現出するのかもしれません。誰が買っているのか? それは市場も、消費も同じであり、何か説明がつかないことが、世界的におきている可能性があります。いつまでも「ジューシー」というばかりで、本当の価値が分かっているのか? ジューシーには『お金がもうかる』という隠語的な意味も含みますが、その実態を知ったときは、世界がひっくり返ることになるのかもしれませんね。
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