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DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー
マーケティング・オートメーションがネット時代の顧客開拓を変革する
SATORI
2017年2月10日
インターネット上の情報が充実し、製品・サービスを簡単に調べられるようになった。候補を絞り込むまで営業担当に会う必要がなくなった顧客の開拓は難しさを増している。いま必要なのは、ネットで事前に情報収集している段階の顧客へのアプローチだ。SATORIのマーケティング・オートメーション(MA)ツールは、そのためのテクノロジーと仕組みを提供。設立1年で100社以上が導入している。
購買プロセスの最初の相手は
人からネットに変わった
SATORI代表取締役 植山浩介氏
「最近、私が体験した家を買うプロセスを考えてみましょう」。マーケティング・オートメーション・サービスを提供するSATORIの代表取締役、植山浩介氏は語り始めた。
「広い運動場がある小学校に子どもを通わせたい」と考えた植山氏は、都心から少し離れた場所へ引っ越すことを検討、評判のよい学校、住環境がある地域をネットで調べ始める。
最初の調査段階で、A市がよさそうだと結論づけた植山氏は、次に、売り手のウェブサイトで不動産情報を収集する。まだこの段階では、植山氏は匿名のまま調査している。連絡先などを不動産業者に初めて明かすのは、その次の段階。
いくつか気になる物件を見つけ、業者に資料請求する際だ。こうして収集した10件の物件情報の比較表をつくった植山氏は、さらに3件ほどの候補に絞り、業者を直接訪問した(図表1)。
この話のポイントは、購入プロセスの大半は、営業担当に直接会う前に終わってしまっているということだ。以前なら、不動産に詳しい人だった最初の相談相手は、いまやネットになった。これは不動産販売に限ったことではない。
BtoBビジネスでも、非対面のネット調査段階で、比較表の候補に残ることができなければ、コンペに参加すらできない。「だからこそ、早い段階で手を打つことが重要」と植山氏は強調する。
見込み客の関心度を察知し
最適アプローチにつなげる
顧客が、資料請求やコンペをする前に行う、ネット上での情報収集の動きを分析して、最適なアプローチのタイミングをつかむことがマーケティング・オートメーション(MA)の目的だ。テクノロジーの進展で、必要なデータの取得が容易になり、導き出されるタイミングの信頼性も高まっている。
自社のウェブサイトを訪れた顧客が、どの情報をチェックしていたかがわかる「行動履歴」のデータを収集、分析すれば、顧客の購買意欲の程度を把握することも可能になっている。BtoBの場合、競合他社との比較に関する情報をチェックし始めた顧客は、コンペに向けた比較表づくりを始めているとみられ、近々購買に至る可能性が高い。また、自社サイトの行動履歴だけでなく、競合他社の情報が掲載された外部サイトの履歴も入手すれば、さらに分析の精度は上がる。
営業担当がアプローチすべき最適なタイミングがわかれば、営業活動自体も大幅に効率化される。SATORIの場合、見込み客(リード)を、まだ買いそうにない「そのうち客」と、購買に向けた動きを見せている「いますぐ客」に分類。
「そのうち客」はマーケティング担当に任せ、営業担当は「いますぐ客」に絞ってアプローチすることで、商談化率80%、成約率30%という驚異的な営業効率を誇る。植山氏は「MAは営業効率化という次元に留まらず、営業のやり方そのものを変革するインパクトを企業にもたらすはずです」と、同社が自ら実践し、ノウハウを蓄積してきた、MAによるマーケティングと新たな営業手法に自信を示す。
MAベンダーは世界に200社、国内に20社あり、MAに対する注目度に比例して市場は着実に拡大している。背景には、クラウドサービスとしてMAを提供することで、大企業以外の小さな組織でも利用できる低価格を実現したことも大きい。植山氏は「当社のSATORIは、中小企業や一事業グループといった小さな単位でもご利用いただいています」と話す。
従来MAの1000倍以上に
アプローチ可能な
SATORI式MA
一般的なMAは「そのうち客」と「いますぐ客」を分類して、営業活動を最適化するが、これまでのMAとまったく異なるアプローチを採用するSATORIでは、それ以外に、連絡先がわかる「実名客」と、だれだかわからないが自社のウェブサイトを訪問している「匿名客」(アンノウン・リード)という独自の分類を行うことが大きな特徴になっている。
SATORIの見込み客は、営業活動の対象となる「いますぐ&実名」と「そのうち&実名」「いますぐ&匿名」「そのうち&匿名」という四つのステージに分けられる(図表2)。従来のMAがカバーしていなかった「そのうち&匿名」を含めることで、「いますぐ&実名」のみに比べて1000倍以上の見込み顧客数を管理することが可能で、「匿名客」を「実名」や「いますぐ」に育てる方策を講じることができる。
具体的には、「いますぐ&匿名」客には、ネット上で「資料請求」や「無料トライアル」を促し、連絡先を登録してもらうことで実名客になってもらう。一方、「そのうち&匿名」客は、購買意欲が高くないのに、いきなり連絡先を求められると不快感を抱くおそれがあるので、サービスを訴求しないマーケティング・ハンドブックなどを提供。無料ダウンロードの代わりに連絡先を登録してもらうといった手法で、実名客になってもらう。
同時に、さまざまな記事を見せて、SATORIへのエンゲージメントを高めることで「いますぐ」化も図る仕掛けだ。SATORIの詳細や活用事例については、東京・大阪で毎週開催しているセミナーでも紹介している。
SATORIを知り「そのうち&匿名」客となった、この記事の読者には、「段階的に実名化、いますぐ化を促されるマーケティングを、顧客側からぜひ体験していただければ」と、植山氏は呼びかけた。
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http://www.dhbr.net/articles/-/4673
ストレスと上手に付き合い
「燃え尽き」を防ぐ5つの方法
キャンディ・ウィーンズ,アニー・マッキー:エグゼクティブコーチ、組織変革コンサルタント
2017年2月14日
大病院の医療責任者らに訊く、ストレス管理法。本記事が示す5つの習慣はどれも、心の知能(EQ)に直結している。
ストレスと燃え尽き(バーンアウト)は同じではない。たしかに、ストレスが燃え尽きにつながることはよくある。とはいえ、長時間労働、強いプレッシャー、仕事上のピンチなどに対し、燃え尽きの症状から自身を守りながら対処することは可能だ。燃え尽きの症状とは、(1)感情の消耗、(2)他者への虚無的・非人間的な対応、(3)個人的達成感の欠如、である(心理学者クリスティーナ・マスラークの定義による)。
カギは、心の知能(EQ)の活用にある。
これは筆者らの1人(ウィーンズ)が、35の大病院で働く35人の最高医療責任者を対象とした最近の調査で明らかにしたことだ(英語論文)。我々は、彼らのストレスのレベルを検証したうえで、燃え尽きへの何らかの対策をしているか、答えがイエスならばそれは何かを調べた。
その結果には驚かされた。医療責任者の大多数(69%)は、現在のストレスレベルは「高い」「非常に高い」または「最悪」と答えた。にもかかわらず、過半数は「マスラーク・バーンアウト尺度(MBI)」で燃え尽きの状態を示さなかったのだ。医療責任者たちへのインタビューのなかで、ストレスをコントロールする共通の要因が見つかった。それがEQである。
筆者らのもう1人(マッキー)が以前にも書いたとおり、EQは慢性的なストレスに対処し燃え尽きを防ぐうえで有効であることが、研究で示されている(本誌論文「EQの高いリーダーが生み出す組織活力」)。
たとえば、EQの一要素である「感情の自己認識」によって、フラストレーションや不安の原因を理解でき、他の反応による対処を考えやすくなる。また「自己コントロール」によって、ストレスに直面しても平静を保ち、衝動を抑制し、適切に行動できる。「対立管理」のスキルがあれば、不安や感情を問題解決モードに転換できるため、一晩中眠れないほど悩むこともない。
「共感」もストレスとの闘いに役立つ。他者を積極的に理解しようとすれば、おのずと相手に配慮できるようになるものだ。「思いやり」は他のポジティブな感情と同様に、ストレスの生理学的影響に対抗できる。そして他者の視点、態度、信念に寄り沿う「同調」は、信頼の獲得と他者への影響力につながる。これは多くの場合、きわめて実際的な意味を持つ。ストレスが燃え尽きに至ってしまう前に、周囲から必要な助けを得られるということだ。
●ストレスと上手に付き合い、燃え尽きを防ぐ方法
人はストレスを抱えると、さまざまな破壊的行動に走る。過食、薬物やアルコールの濫用、力を抜かずに頑張りすぎてしまう、などだ。
医療責任者たちへの調査からわかったのは、ストレスに対処し燃え尽きを防ぐためにEQを活用できるということである。次のような対策を試してみるといいだろう。
1.自分でわざわざストレスを増やさない
あまりにも多くの人が、身体的な反応を伴うほどのストレスを、みずから生み出している。憂鬱になりそうな未来の出来事や出会いを、ただ想像しただけでそうなるのだ。何かをどうしても達成しなければならない人や、完璧主義者ほど、自分でストレスを増やす傾向がある。我々が調査から学んだのは、自分で生み出すプレッシャーについて理解しているリーダーほど、ストレスのレベルをうまくコントロールできるということだ。
ある医療責任者はこう語った。「私のストレスの多くは、長年自分に対して厳しすぎたせいで、みずから招いているものだと気づきました。それが引き起こす問題を悟ったいまでは、自分にプレッシャーをかけ続けないよう自重できています」
2.自分の限界を知る
自分の強みと弱みをしっかり把握していれば、どこで助けを求めるべきかを判断しやすい。我々が調査した医療責任者たちは、臨床医からリーダーの立場への移行が大きなストレスの原因だったと述べている。仕事上の要求が自分の能力を超えていると判断できた人は、1人で難題に立ち向かったりしない。周囲に信頼できるアドバイザーを何人も置いて、助力を求めている。
3.緊張と不安が急激に高まっていると感じたら、深呼吸する
マインドフルネス(目の前の瞬間に意識を集中させることで、惰性から脱却し能動的に気づきを得るプロセス)の実践は、眼前のストレス要因や長期的な困難に対処するうえで有益である。調査対象のうち数人は、ストレス要因に直面したとき、マインドフルネスの手法を使って心拍数と緊張レベルを下げていると述べた。あるリーダーは、マインドフルネスによって「他の解決策に対してオープンになり、頑固さで時間を無駄にすることがなくなる」という。
呼吸に意識を集中するのは、最初は難しいかもしれないが、この注意力は自己コントロールの最たるものであることを覚えておこう。
4.状況の見方を考え直してみる
自分はある状況を、何か大切なものへの脅威だと見ているのか、それとも解決すべき問題だと見ているのか。いま体験しているのが有害なディストレス(distress)なのか、それとも有益なユーストレス(eustress)なのかを見つめ直すことは、ストレスレベルを下げるうえで驚くべき効果をもたらしうる。ある医療責任者は意識の変化をこう説明した。「かつてはただストレスと感じていたものが、いまでは有益なストレスになっています。前向きに解決すべき問題だと捉えるようになったのです」
5.他者の立場になって考えることで、対立を緩和する
他者との対立によるストレスは燃え尽きにつながることが多く、可能であれば対立を和らげるのが得策だ。相手に対する探究心を持ち、質問をし、よく話を聞こう。相手にしっかりと注意を向けて、こちらに伝えようとしているメッセージに集中しよう。相手の立場を理解しようと努めれば、その人から信頼され、こちらから影響を与えやすくなる。
我々がインタビューした1人は、常にこの手法を使っていた。共感を持って話を聞くスキルを磨くことで、同僚との協力関係を強め、支持を得ることができているという。
最近、ある医師が彼のオフィスに飛び込んで来て「すぐにこうしてください、さもないと赤ちゃんたちが死んでしまいます」と言った。ここで防御的な反応を示せば、事態を悪化させる可能性もある。だが彼はしっかりと自分を保ち、医師の立場を理解することに集中した。その対応が対立を緩和し、ストレスの少ない健全な会話に結実した。
心の知能を高め活用することで、自分および他者の燃え尽きを防ぐことができる。ただし、EQを高めるには時間と努力がいることも覚えておこう。自分に対して忍耐強く、寛大で優しくあらねばならない。EQを伸ばすことが新たなストレス要因になるのだけは、誰しも望まないはずだ。
HBR.ORG原文:Why Some People Get Burned Out and Others Don’t November 23, 2016
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成功に必要なのは、自尊心よりも、自分を慈しむ心
EQが高い人材を採用するためにすべきこと、やってはいけないこと
キャンディ・ウィーンズ(Kandi Wiens)
エグゼクティブコーチ、組織変革コンサルタント。主な研究分野は変革に対する個人と組織の柔軟性向上、心の知能、燃え尽き症候群。
アニー・マッキー(Annie McKee)
ペンシルバニア大学のシニアフェロー。ペンシルバニア大学教育大学院でチーフ・ラーニング・オフィサー養成プログラムのディレクターも務める。テレオス・リーダーシップ・インスティテュートの創設者。共著にPrimal Leadership(邦訳『EQリーダーシップ』)、Resonant Leadership(邦訳『実践EQ 人と組織を活かす鉄則』)などがある。
http://www.dhbr.net/articles/-/4686
自己否定の「内なる声」には
4つのステップで打ち勝つ
サビーナ・ナワズ:CEOおよびエグゼクティブへのコーチ、リーダーシップに関する基調講演者、ライター
2017年2月16日
自分を責める「内なる声」が頭から消えない。そんな人たちに贈る、ポジティブ思考への転換法。カギは、「5対1」という比率にあるという。
ほとんどの人が頻繁にやってしまう、自分を消耗させる振る舞いがある。それは、「頭の中の批判的な声」に耳を傾けることだ。
その元々の原因は、外部からの批判か、あるいは自身が抱く恐れや疑いかもしれない。ともあれこの批判的な声は、「自分は力が足りない」「思いやりが足りない」「生産性が足りない」等々と語りかけてくる。研究によれば、マイナス思考を繰り返しているとうつ状態になる確率が増し、周りから孤立し、目標の追求が妨げられる。
某ハイテク企業で10億ドル規模の事業を担当する上級バイスプレジデントのラジーブも、この思考に陥った。彼はスピード昇進し、輝かしい業績をいくつも収めてきた。彼が編成した複数のチームも、協力してうまく機能していた。
だが組織の上に昇るにつれて、彼に対するフィードバックは減っていく。自分の仕事ぶりをさらに改善するには何ができるかについて、とにかく情報が欲しい。そこで彼は、私をコーチとして雇った。自分が周囲にどう認識されているかをもっと理解するために、15人の同僚たちにインタビューするよう私に依頼してきたのだ。
インタビューの結果は、このうえなく肯定的だった。同僚たちはラジーブの頭のよさとビジネス手腕を敬愛し、将来を見据えて断固たる行動を取れる能力を称賛していた。
ところがラジーブは、この肯定的な意見に目を向けない。代わりに、報告書で言及されていたごく些細な批判を重く受けとめた。目標に集中するあまり、その過程で人間関係をおろそかにすることがある。それによって同僚たちは、自分が無視されていると感じたり、焦ったりする場合がある、という指摘だ。
ラジーブはこれを受け、ひどく落ち込んでしまった。
このようなフィードバックは彼にとって初めてではなく、しかも妥当なものであった。だが、彼を失望に陥れるきっかけになったのは、指摘内容に関する実際の認識ではない。一部同僚のコメントのトーンや言い回しに囚われてしまい、頭の中で彼らの声を聞いたのだ。その声が原因で、彼はオフィスにこもるようになり、仕事のペースと生産性が鈍化し、ひいては重要なビジネス上の決断を避けるようになったのである。
ラジーブには立ち直るための戦略が必要だった。いくつかの研究によれば、私たちは精神の安定、幸福感、生産性を実感するためには、頭の中の否定的な声1つに対して、肯定的な声5つが必要だという(英語記事)。ラジーブの場合は幸運にも、さらに5つの声を探し出す必要はなかった。報告書はすでに肯定的な声で溢れていたからだ。それらを利用するだけでよかった。
我々は計画を立て、彼は4つのステップに従った。マイナス思考から抜け出して生産的になる方法を、以下に紹介しよう。
1.自分のよい面を探す
改善の見込みが最も高い策は、自分の弱みを克服することだと思われがちだが、強みを活かすことも重要だ。ギャラップによれば、強みを日々発揮する人は仕事への意欲が6倍高く、強みを重視したチームは生産性が12.5%高いという。
自分が何を誤ったのかだけを尋ねるのではなく、肯定的なフィードバックも求めよう。「私のプレゼンの、どんなところが気に入りましたか」「このプレゼン資料の中で、あなたの役に立ったのはどの箇所でしたか」などと尋ねるとよい。
2.肯定的な意見に耳を傾け、受け入れる
私のクライアントの多くは、肯定的なフィードバックも求めるが、いざメモを取り始めるのは批判的な部分に入ってからだ。よい点も書き留めれば、今後も反復すべき部分がわかる。そしてフィードバック提供者に対し、よい点への言及も要改善点と同等に重要だという合図を送ることにもなる。
3.肯定的な面を掘り下げ、理解する
あえて称賛に身を委ねて、その意味を深く考える。最近受けた賛辞について考えてみよう。そのとき、あなたはどう応じただろう?「運がよかっただけだよ」などと、何か他の要因のせいにしただろうか。「たくさん助けていただいたからです」と卑下して、よい面を最小化してはいないだろうか。せいぜいのところ、「ありがとうございます」で済ませたことだろう。
対照的に、批判的なコメントを受けた場合は、どう応じるだろうか。質問をして、具体例を求めさえするはずだ。称賛を受けたときも、自分の優れた部分に関する具体例を収集する機会にすべきである。たとえばこんな具合だ。「私のワークショップがお役に立ててよかったです。特に有益だったのは、どこでしたか。学びに役立ったのはどの部分でしょうか」
4.肯定的な意見を信じ、それが事実であるかのように行動する
上記3つのステップを何とか実践できたとしても、自分に関する他者の意見を信じるのがどうしても難しい場合もあるかもしれない。もしかすると、フィードバックをくれた相手の魂胆を怪しんでいるのかもしれない。しかしそうせずに、相手の意見が実際に真実である可能性を信じるべきである。
私が「ジャリルの声」と称しているものを自分の中に培えば、人を信じることが容易になる。ジャリルは私の人生で初めて、励ましの言葉で私を助け、命まで救ってくれた人物だ(英語動画。9歳の頃に自殺を考えた筆者を、励ましの言葉で救った)。心からあなたのためを思ってくれる人、必ず本音を語ってくれる人を見つけよう。その人たちの声を何度も繰り返して聞けば、よい面にもっと目が向くようになり、その声を内在化できるのだ。
***
こうしてラジーブは、頭の中に肯定的な声を取り込む方法を習得した。すると仕事がより生産的になったばかりでなく、他者に向ける彼自身の言葉のトーンをいっそう意識するようになった。頭の中の批判的な声が治まったとき、自分が何をどう言えば同僚たちにとって肯定的な声になるのかを自覚したのだ。これが功を奏して、一部の同僚は自身の悲観的思考から解放されて生産性を高め、好循環が生まれた。
5対1の割合を目指すことを、毎日の習慣にしてみよう。頭の中で響かせる肯定的な声と批判的な声の数を、毎日正確に数え続けることは無理かもしれない。だが、ひとたび肯定的なコメントを蓄積し始めれば、自身の活力とアウトプットに違いが生じることに気づくはずだ。タンクがいっぱいになれば、もっと容易に善意を次の人に伝え継ぎ、自分が他者にとっての肯定的な声になれるのである。
HBR.ORG原文:Silence the Critical Voices in Your Head December 05, 2016
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サビーナ・ナワズ(Sabina Nawaz)
CEOおよびエグゼクティブへのコーチ、リーダーシップに関する基調講演者、ライター。26ヵ国以上で活躍し、フォーチュン500企業、政府機関、非営利団体、学術機関の最高幹部にアドバイスを提供している。HBR.orgに加えて、FastCompany.com、Inc.com、Forbes.comにも寄稿している。
http://www.dhbr.net/articles/-/4699
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