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中国オンライン融資市場で起きたデフォルトの衝撃 中国企業の海外買収が減速−投資の規制強化 アップルの圧倒的な利益率に陰り
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投稿者 軽毛 日時 2017 年 1 月 30 日 23:00:46: pa/Xvdnb8K3Zc jHmW0Q
 

中国オンライン融資市場で起きたデフォルトの衝撃

コスンのデフォルトは中国のオンライン金融サービス業界にさまざまな形で打撃を与えたPHOTO: QILAI SHEN/BLOOMBERG NEWS
By
JAMES T. AREDDY
2017 年 1 月 30 日 17:48 JST
 【上海】携帯電話機などの生産を手掛ける中国の僑興集団(コスン・グループ)が約1億6600万ドル(約190億円)相当の債券でデフォルト(債務不履行)を起こしたことの影響は、世界最大の中国オンライン投資市場全体に波及し、同社の債券を購入したことのない投資家にまで打撃を与えている。
 無秩序に拡大する中国のオンライン金融会社ネットワークだが、コスンほど名を知られた会社のデフォルトは、過去にほとんど例がなかった。
 また、中国の電子商取引大手アリババ・グループ・ホールディングも、このデフォルトによって面目を失った。この債券が売られた市場を関連会社のマ蟻金融服務集団(アント・フィナンシャル・サービシズ・グループ)が運営しているためだ。中国では数億人の人々が預貯金からより多くのリターンを得ようと、携帯電話を使って高リスクで規制が緩い投資商品を購入しており、リスクが高まっている。
 投資資金を突然取り戻すことができなくなった投資家の1人、公務員のリュー・ビンさん(29)は、コスンの債券を買ったわけではなかった。アントのサイトでピアツーピア(個人間)の融資をしたのだが、借り手が担保にしたのがコスンの債券だったのだ。
 リューさんは、アントのサイトで提案された融資に自分の資金を振り込んだ。この時利用したのは、アントの最もよく知られたサービスであるオンライン決済システムの支付宝(アリペイ)だった。リューさんは「アリペイのブランドを信頼した」と述べた。リューさんの投資契約を調べたところ、コスンの債券が融資の担保になるとは明記されていなかった。

オンライン金融会社は複雑なネットワークを構成しており、デフォルトの影響の波及の仕方も一筋縄ではいかない
 アントのコメントは得られていない。ただコスンが最初にデフォルトを起こした後、アントの広報担当者は、同社はユーザーがアントを信頼するのが当然とは考えておらず、顧客の投資資金を守るために尽力したと述べた。また、これはサードパーティーのデフォルトだとの認識を示した。
 ネットバンキング、資産運用、その他の金融サービスを扱うアントは、業界の支配的な地位にある。一部のアナリストは同社の価値を約700億ドルと見積もっており、近いうちに1000億ドルを超える可能性があると予想している。これはゴールドマン・サックス・グループの現在の時価総額約950億ドルを上回る水準だ。
 アリババの共同創業者である馬雲(ジャック・マー)氏はアントの経営権を握っている。両社は厳密には別会社だが、アントのアリペイを通じて結びついている。アリババのネット通販サイト、淘宝網(タオバオ)での売り手と買い手は、資金のやり取りにアリペイを利用している。
 コスンの債券デフォルトの数週間後、リューさんをはじめ痛手を受けた一部の投資家は、債券を保証していた保険会社から投資資金を全額取り戻した。この保険会社は「社会的責任」を果たすために投資家に資金を返還したと述べた。この発言は、この出来事による政治的な副作用を食い止めたいとの考えの表れとみられる。
 だが、これでは問題の最終的な責任がどこにあるのかという本質的な問いの答えにはならない。規制が実態に追いついていないため、こうした問題がオンライン金融サービス業界でさらに増えるだろうと警鐘を鳴らす政府関係者もいる。
 コスンの創業者、ウー・ルイリン氏が保有する他の事業は、米国と香港の証券当局から会計処理が疑わしいと指摘され、そのうち3社が米国と香港の証券取引所で上場廃止になっている。

https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwiZsY35gerRAhWIy7wKHTuqAlUQFggcMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB12107231265257393585504582590790977974590&usg=AFQjCNFwrHi6MSTuXphcEeWSmSJrGrgJaA

中国企業の海外買収が減速−対外投資の規制強化で
中国化工集団によるシンジェンタの買収計画は棚上げ状態にある(写真は上海で開催された展示会の同社ブース)

By KANE WU AND JULIE STEINBERG
2017 年 1 月 30 日 17:10 JST

 中国企業による海外企業の買収が減速している。中国政府が資金流出規制や海外買収への監視を強めていることに加え、他国政府も中国からの投資に一段と目を光らせていることが背景にある。

 複数の銀行関係者によると、中国企業が2016年に発表した買収計画は過去最高の2250億ドル(約25兆7300億円)相当に達したが、その多くが現在、資金や規制の面で障害にぶつかり棚上げ状態にある。中国化工集団(ケムチャイナ)によるスイスの種子・農薬大手シンジェンタの買収計画(430億ドル相当)もその一つだ。欧州連合(EU)の独占禁止法当局の役割を担う欧州委員会は今月4日、同計画の承認の是非を巡る判断期限を再び延長し、4月までとした。

 中国企業の買収計画は次々に暗礁に乗り上げている。ディールロジックによると、中国企業が16年に発表した海外買収計画の総額は前年の2倍を超えたが、中止案件は前年の約7倍に増え、383億9000万ドル相当に上った。同じくディールロジックによれば、中国企業が海外企業の買収を完了するまでに要した平均日数は昨年1年間を通して少しずつ増え続け、11月と12月は140日超と過去最長となった。

 買収ペースが鈍化している大きな要因の一つは、海外への資金流出を抑えるために中国規制当局が国内企業による海外企業買収への監視を強めていることだ。

 規制当局の承認が得られるかがはっきりしないため、海外買収案件を冷めた目で見始めた投資家もいる。プライベートエクイティ会社の春華資本集団(プリマベーラ・キャピタル)の創業者兼董事長(会長)、胡祖六氏は「不確実性の高まりに伴い中国の投資家が警戒感を大幅に強めていることは間違いない」と語った。春華資本集団は、取りやめとなった中国の安邦保険集団による米スターウッドホテル&リゾートワールドワイドの買収案件に関わっていた。140億ドルという同案件の提示額は、16年の中止案件の中で最大だ。

 世界のM&A(企業の合併・買収)にはサイクルがあり、中国企業の規模や資金力、野心などを考えると、海外企業買収は恐らく小休止しているだけで、このまま消えてしまうことはなさそうだと投資家らは言う。

 一部の中国企業は依然、小型の買収計画を発表している。電子商取引大手、阿里巴巴里集団(アリババグループ)傘下のマ蟻金融服務集団(アント・フィナンシャル・サービシズ・グループ)は26日、国際送金サービス大手の米マネーグラム・インターナショナルを8億8000万ドルで買収することで合意した。また、カナダの製薬会社バリアント・ファーマシューティカルズ・インターナショナルは今月初め、傘下のデンドレオンが手掛けるがん治療薬事業を中国の複合企業、三胞集団(サンパワー・グループ)に8億2000ドルで売却することで合意した。

 国有の中国建設銀行の王洪章会長は今月、香港でのイベントで、「長期的には、中国企業の海外買収の流れは(現在実施されている外貨統制の)影響を受けないはずだ」と述べた。同行は安邦保険集団のスターウッドホテル買収案など、多くの海外買収案件に融資を行っている。

 とはいえ、今のところ中国企業は海外買収に慎重姿勢を強めている。特に当局の監視が最も厳しい大型案件には及び腰だ。

 事情を知る複数の関係者やウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が確認した文書によれば、中国企業による海外企業の買収は、100億ドルを超える全取引と10億ドル超の取引の一部について、商務省や国家発展改革委員会(NDRC)などから事前に承認を得る必要がある。また、複数の関係者によると、当初承認されたにもかかわらず当局の審査のやり直しで保留となり、買収完了が遅れる案件も多い。

 一方、中国企業の買収案件には引き続き海外の規制当局から監視の目が注がれている。オーストラリア政府は今月、港湾や電力などインフラ基盤に対する中国企業の投資が急増していることを受け、海外からの投資に伴う安全保障上のリスクを評価するための新たな機関を設立すると発表した。また、事情を知る複数の関係者によると、安邦保険集団による米中堅生保フィデリティ・アンド・ギャランティー・ライフ(アイオワ州)の買収計画(15億7000万ドル相当)は、同州当局が求める情報開示に応じていないとして1年余り棚上げされている。

 銀行関係者や弁護士らによると、確実に資金を受け取れるよう海外のエスクロー勘定に買収案が流れた場合の違約金を払い込むよう求める売り手が多い。こうした取り決めはこの1年で一般的になったという。中国の複合企業、海航集団(HNAグループ)は昨年10月、米ヒルトン・ワールドワイド・ホールディングスの株式25%を米投資会社ブラックストーン・グループから65億ドルで取得する計画を明らかにしたが、合意に伴い違約金5億ドルを米国の銀行口座に預けた。

 中国化工集団はシンジェンタの買収で合意する前にすでに多額の負債を抱えていた。複数の関係者によると、こうした重債務への懸念から、国有銀行1行が買収資金の融資を見送った。中国化工はHSBCホールディングスや中信銀行などから330億ドルの融資を取り付けた。大手国有銀行からの強い後押しがなかったため、投資家の間では中国政府がこの案件を全面支援しているのか疑問が浮上した。

 この買収計画は16年8月、ここ数年で中国企業による買収案件を幾つも阻止してきた対米外国投資委員会(CFIUS)から承認を得た。一方、欧州委員会は同計画の承認判断期限を2回延期し、売却すべき資産があるかどうか審査中だ。 

 ある関係者によると、中国商務省のゴーサインもまだ出ていない。NDRCが現在この案件を審査しているかは不明だ。
https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwjyxPSCgurRAhUMabwKHUfXAgAQFggcMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB11303642310634324165204582590743175402590&usg=AFQjCNE35CPm1S3fsP7YnAxMLUBGz_Tpow


 


アップルの圧倒的な利益率に陰り 31日決算発表
アップルのスマホ事業は巨大な上に成熟しているため、同社がかつて経験したような急成長を今後も達成することは難しくなっている
アップルのスマホ事業は巨大な上に成熟しているため、同社がかつて経験したような急成長を今後も達成することは難しくなっている PHOTO: NG HAN GUAN/ASSOCIATED PRESS
By DAN GALLAGHER
2017 年 1 月 30 日 16:23 JST

――WSJの人気コラム「ハード・オン・ザ・ストリート」

***

 米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」の次の機種がどんなものになるかを推測するには時期尚早だが、アップルにとってもユーザーにとってもコスト面について考えるのに早すぎることはない。

 初代機種発売から10年が経ち、その間にアップルは何度か大幅な機能の更新を行ってきた。アイフォーンは6500億ドル以上の売り上げを稼ぎ出し、アップルを時価総額世界一の企業に押し上げた。しゃれたデザインや使いやすさによって、アイフォーンは高価でその上利益率の高い電子機器として業界他社の羨望(せんぼう)の的になっている。

 この利益率が、投資家にとってのアップルの魅力だ。だが、アイフォーンの売上げの伸びが鈍り、スマホ市場での競争力を維持するために必要なコストが高止まりしているため、利益率には下押し圧力がかかっている。バーンスタイン・リサーチのアナリスト、トニー・サコナッチ氏は、アイフォーンの粗利益率は過去5年間で15ポイント落ち込み、2016年度は40.8%と推計している。

 この水準は依然として競合各社を大きく上回っているが、アップルのスマホ事業は巨大な上に成熟しているため、同社がかつて経験したような急成長を今後も達成することは難しくなっている。

 このため、アップルが第4四半期(2016年7-9月期)決算を発表した後、株価は数日間で8%以上下落した。第1四半期(10-12月期)の粗利益見通しが期待はずれだったためだ。同社のルカ・マエストリ最高財務責任者(CFO)は、理由の1つとして、同社の新製品の「コスト構造」を指摘した。

アップルの粗利益率の推移

 10-12月期決算は31日に発表される。同社の1-3月期の粗利益率見通しは、前年同期の39.4%から38.7%に低下すると予想されている。

 アップルは、アイフォーン発売10周年となる今年、大幅な機種更新を準備していると観測されている。うわさでは、OLED(有機発光ダイオード)ディスプレーを採用し、本体はオールガラスにすると言われている。

 アップルは口が固く、新機種についての詳細な情報を得るのは難しい。だが、新機種の製造コストは決して安価ではなさそうだ。アップルは今年すでに、前年度比25%増となる160億ドルの資本投資計画を決定している。これら資本のほとんどは、製造を担当するパートナー企業の生産設備などに利用される見通しだ。

 アップルは利益拡大に向け、ほかの施策も推し進めている。米半導体大手クアルコムやフィンランドの通信機器大手ノキアに対する訴訟は、明らかに重要部品メーカーに払う特許料の減額を狙ったものだ。また、同社はコンテンツやアプリ販売といったサービス部門の構築も引き続き模索中だ。マッコーリーのベン・シャクター氏は、サービス事業の平均粗利益率は約73%と見積もっている。

 そうは言ってもアップルはやはりデバイス・メーカーだ。デザインと機能を融合させる同社の能力は図抜けている。だが、そのために必要なコストは高くなりつつある。

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https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=1&cad=rja&uact=8&ved=0ahUKEwjoysmJgOrRAhWJT7wKHerTBV4QFggcMAA&url=http%3A%2F%2Fjp.wsj.com%2Farticles%2FSB12107231265257393585504582590673358505662&usg=AFQjCNH3-CYrE2HsqNl6o1jVu5MLJCUVmQ

 

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