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義務教育世代は戻らない福島県楢葉町
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2018/06/26(火) 19:45:49 めげ猫「タマ」の日記
2015年9月に避難指示が解除された福島県楢葉町(1)の解除前の2013年6月1日の人口は7,230人で(2)、現在(2018年5月末)時点で住んでいる方は3,343人(4)で5年前の46%の人数が楢葉町内に住んでいます。2013年6月1日の0−9歳の人口は531人で(2)、5年を経た現在では5−14歳になっていますが、5−14歳の楢葉町居住者は122人で、23%です。5−14歳は概ね義務教育世代ですが、この値は再居住率とすると全体の半分で、義務教育世代は楢葉町には戻りません。
楢葉町は福島県の沿岸部(浜通り)に立地する町で、町内には福島第二原発が立地し、直ぐ北側(概ね20km以下)には福島第一原発があり、原子力施設が多く立地する町です。原発事故によって全町が避難しました(1)。
※1(5)のデータを元に(6)に示す手法で5月1日に換算
※2 避難地域は(7)による。
図―1 福島県楢葉町
図に示す通り国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルト(8)を超えています。事故から7年が経ちましたが楢葉町は汚染されたままです。同町では高濃度の全ベータに汚染された「物体」がいくつも見つりました。(=^・^=)なりに計算すると1キログラム当たり週十億ベクレルの全ベータで汚染されています(9)。以下に1キログラム当たり40億べレルの全ベータが見つかった物体(9)の外観を示します。
※(10)を引用
図−2 楢葉町で見つかった汚染物体
全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質で、全ベータの半分がストロンチウム90です(11)。楢葉町産のストロンチウム汚染が心配です。ところが厚生労働省はストロンチウム90の検査は不要としています(12)。このためでしょうか?食品単品のストロンチウム90検査は殆ど実施されていません。例外的に東京電力が福島第一原発20km圏内の魚についいて実施しています(13)。以下に結果を示します。
※1(13)を集計
※2 日付けは捕獲日
図―3 福島第一原発20km圏内の魚の検査結果
木戸川は楢葉町を流れ海に注ぎます(14)。途中の木戸ダムの湖底土壌からは1キログラム当たりで、6,000ベクレルのセシウム137が見つかっています。ただし、ストロンチウム90の検査結果はありません(15)。そして図に示す様に木戸川沖で採れた魚からもストロンチウム90が見つかっています。(=^・^=)目にややや高め見えます。すくなくとも1キログラム当たり30ベクレルのストロンチウム90に汚染されたクロダイが木戸川沖から見つかっています(16)(17)。これまの最高値です。それでも「安全」とされ安倍出戻り内閣は2015年9月に避難指示が解除しました(1)(7)。 学校も再開されました(18)。牧場も再開されました(19)。再開された牧場では原乳が生産され福島県内の乳業メーカーに納められています(20)。
※(20)を引用
図―4 安倍出戻り総理が楢葉町の牧場で自社製品を試食したと広報する福島県圏の乳業メーカー
。放射性ストロンチウムは生体内ではカルシウムと同じような挙動をとるそうです(21)。以下に比較的サンプル数が多い福島第二原発沖(T−S7)地点で採れたお魚のストロンチウム含有量とカルシウム含有量の相関を示します。
※ ストロンチウム90含有量は(13)、カルシウム含有量は(22)による。
図―5 カルシウム含有量とストロンチウム含有量の相関(福島第二沖:T−S7)
図に示す通りカルシウム含有量が多い程にストロンチウム90を多く含みます。牛乳はカルシウムが豊富な食品です(23)。楢葉町沖のお魚同様にストロンチウム90が心配です。でも、福島県の発表(24)も厚生労働省の発表(25)の、福島県楢葉町はおろか原乳のストロンチウム90検査結果は全く掲載されていません。それでも福島県は福島の牛乳は「安全」と主張いています(26)。
以下に楢葉町の学校給食を示します。
※(27)を引用
図―6 楢葉町の学校給食
牛乳のパッケージを見ると楢葉町産原乳等を原料としている福島県内の乳業メーカーのパッケージ(28)と同じです。楢葉町の学校では高濃度のストロンチウム90やストロンチウム90由来の全ベータを含む「魚」や「物体」が見つかっているのに、ストロンチウム90を検査しないまま出荷されている同町産原乳等を原料した牛乳が学校給食に出され、子供達は強制的に食べさせられています。お母さん世代の女性に理解が得られるとは思えません。
以下に楢葉町の赤ちゃん誕生数を示します。
※(2)を各年6月から翌年5月の1年間で集計
図−7 楢葉町の赤ちゃん誕生数
図に示す通り事故後を見ると、避難指示解除が行われた2015年をピークに2年連続で減っています。数値を記載すると
避難指示解除時(2015年6月〜17年5月) 61人(男の子26人、女の子35人)
近々1年(2017年6月〜18年5月) 43人(男の子21人、女の子22人)
で、避難指示解除から僅か2年の近々1年で避難指示解除時より3割減っています。福島県の発表(2)には楢葉町の男女別・年齢別の数値は発表していませんが、お母さんとなるべき若い女性は楢葉町との決別を決め、新天地での子育てを決めたようです。
楢葉町はそれまで実施していた避難先での住宅の無償提供を今年(2018年)3月末で打ち切りました(29)。これで楢葉町町民は自分で避難先に住宅を手配するか、楢葉町に戻るかの選択を迫られることになりました。これについて楢葉町は今年1月16日に、今春にも町内の居住者が住民登録者数(約7100人)の半分を超えるとの推計を明らかにしました(30)。住民の帰還を促すことを狙ったのでしょうか?
以下に楢葉町町内在住者の増減と転入者数を示します。
※(2)(3)を集計
図−8 楢葉町町内在住者の増減
図に示すとおり5月には入り急に減っています。また増加分には「転入者」を含まれますが、これを引くともっと減ります。5月中の実績を数値で示すと
町内居住者の増加 42人
新規転入者 22人
で、町内居住者の増加の半分以上が新規転入者です。避難先の住宅支援打ち切りによる帰還促進効果は概ね4月で終わったようです。以下に楢葉町民の町内外の人数を示します。
以下に楢葉町民の町内外の人数を示します。
※(3)を集計
図−9 楢葉町町民の居住先
図に示すとおり半分などは帰還していません。
数値は見ると(4)
住民登録 7,046人中 楢葉町町内在住 3,343人(町内居住率47.5%)
で、半分に達していません。でも、年齢別にみると子供がいません。以下に5月31日時点の楢葉町町内在住者の年齢別の人数を示します。
※(4)を集計
図―10 楢葉町町内在住者人数
図に示し通り60代がピークで5〜14歳の義務教育世代(同町産原乳を強制的食べさせられる世代)が最小です。ただし年齢毎に人数も異なります。5年前の2013年6月1日の楢葉町の人口は7,230人でした。これを分母(母数)にして計算すると、楢葉町の居住者割合は46.5%で、先の居住割合とそれ程には差はりません。減っている慰留は避難先や新たな街での再出発を決め楢葉町と決別した方や、不幸にして帰還前に亡くなった方が含まれています。避難したかたかたのうちどれだけ戻ったかをみるにはより正確な指標ともいえます。先に挙げた「町内居住率」と区別するために「再居住率」とします。すると楢葉町全体の「再居住率」は46.5%です。5年前の2013年6月1日の0−9歳の人口は531人で(2)、5年を経た現在では5−14歳になっています。5−14歳の楢葉町居住者は122人で、「再居住率」は23%です。この値は再居住率とすると全体の半分です。以下に年齢別の「再居住率」を示します。
※(2)(3)を集計
図―11 楢葉町の年齢別「再居率」
図示す通り5〜14歳の義務教育世代で低く、60代で高くなっています。
以下に5〜14歳の「再居率」の推移を示します。
※(2)(3)を集計
図―12 楢葉町の「再居住率」
図に示す通り、上昇のペースが落ちています。楢葉町の義務教育世代は町にあまり戻っていません。そして、今後も戻る事はありません。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
(=^・^=)が調べた限り、年齢別の帰還者数を発表しているのは避難指示が解除された10市町村(避難指示が出された12市町村中大熊町、双葉町は避難指示がだされたまま)中で楢葉町だけと思います。子どもが帰還しないのは他の市町村も同じだと思います。東京電力は柏崎刈羽原発は「安全」だとして(31)、再稼働を目論んでいるようです。一度、事故って子供達が避難したら子ども達が戻る事はないと思います。そして福島に残ったかたも不安だと思います。
福島県福島市長が福島市で合宿いているソフトボール女子日本代表に同市産のサクランボを送りました(32)。
※(33)をキャプチャー
図−13 ソフトボール女子日本代表に福島市産のサクランボを贈る福島市長
福島市のサクランボはつややかな赤い宝石の甘酸っぱさで人気があるそうです(34)。福島産は検査で「安全」とされます(35)。でも福島県福島市のスーパーのチラシには福島産サクランボはありません。
※(36)を引用
図―14 福島産サクランボが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
(=^・^=)も福島県福島市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-2566.html
(1)楢葉町 - Wikipedia
(2)福島県の推計人口(平成30年6月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(3)楢葉町内居住者数について|楢葉町公式ホームページ
(4)(3)中の平成30年5月31日現在⇒行政区別・年代別集計表(H30.5.31)
(5)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日〜11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(6)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(7)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(8)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(9)めげ猫「タマ」の日記 福島・楢葉町から高濃度の汚染が疑われる物体が見つかる。8個目
(10)東京電力 写真・動画集| 放射性物質の調査について
(11)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(12)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(13)報道配布資料|東京電力中の「魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域> 201*年度 第*四半期採取分(*は1〜7の数値)」
(14)木戸川 (福島県) - Wikipedia
(15)2.河川・水源地のモニタリング結果
(16)2017年7月13日魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域> 2016年度 第4四半期採取分(PDF 756KB)
(17)めげ猫「タマ」の日記 福島産クロダイから30(Bq/kg)のストロンチウム90
(18)安倍総理大臣が楢葉町「蛭田牧場」を視察 | 新着情報 | JA全農福島
(19)東北協同乳業株式会社 | 福島県本宮市にある11/19-B1乳酸菌ヨーグルトをはじめ、牛乳・プリンなどを製造している会社です。
(20)東北協同乳業株式会社 | 福島県本宮市にある11/19-B1乳酸菌ヨーグルトをはじめ、牛乳・プリンなどを製造している会社です。
(21)ストロンチウム - Wikipedia
(22)五訂増補日本食品標準成分表 [第2章]中の10 魚介類(PDF:283KB)
(23)大切な栄養素カルシウム:農林水産省
(24)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(25)報道発表資料 |厚生労働省
(26)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(27)楢葉南北小学校 - 給食
(28)東北協同乳業株式会社 | 福島県本宮市にある11/19-B1乳酸菌ヨーグルトをはじめ、牛乳・プリンなどを製造している会社です
(29)福島・楢葉、仮設住宅の無償提供終了へ 進む退去、不安拭えず 帰町か否か選択相半ば | 河北新報オンラインニュース
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(33)Nスタふくしま20180625 TUFchannel
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