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福島産は「放射性物質に汚染された食品が出回らないとの保証がない」と欧州議会・環境委員会
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2017/09/12(火) 19:43:38| めげ猫「タマ」の日記
福島産などに課している輸入規制の緩和をEUが検討していることについて、9月7日に欧州議会の環境委員会は「放射性物質に汚染された食品が出回らないとの保証がない」として再検討を求める決議を採択しました(1)。これに対して福島県知事は11日の定例記者会見で、「正確な情報が理解されず、県産品輸出の障害となる。国内での風評も助長する」と主張しました(2)。でも福島産は
・汚染された地で栽培されている。
・他よりも低く出る検査で「安全」とされる。
・汚染リスクが高いものを検査せずに「安全」とされる。
・福島産を許容する地域では葬式が増えているが、そうでない地域では葬式は増えていない。
等の特徴があり
「放射性物質に汚染された食品が出回らないとの保証がない」
は正しい見解です。福島県知事の「正確な情報が理解されず」はとんでもない言いがかりです。
原発事故によって福島は汚染されました。
※ (3)のデータを(4)に示す手法で9月1日に換算
図−1 福島県
事故から6年半が経過しましたが、福島では国が除染が必要とする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた地域(5)が広がっています。事故から6年半を経て福島は汚染されたままです。
多くの国で福島産を正しく恐れ世界の多くの国々で輸入規制をしています。以下になんらかの輸入規制をしている国や地域を示します。
※(6)(7)にて作成
図―2 福島産輸入規制国
図に示す通り多くの国で福島産を中心とした輸入規制を実施しています。福島産は世界中で避けられています。このうち欧州委員会(以下EUとする)は、早ければ9月にもEUの動植物・食料・飼料の常設委員会の承認を受け、秋には輸入規制見直が施行されるとみられると今年7月に報じられました(8)。
EUの主要機関の一つに、EUの方が直接に議員を選ぶ「欧州議会」があります(9)。基本的に、欧州委員会が提出した法案を、EU理事会(閣僚理事会)と欧州議会が共同で採択しています(10)。欧州議会の環境委員会は「放射性物質に汚染された食品が出回らないとの保証がない」として福島産等の輸入規制を緩和の再検討を求める決議を採択しました(1)。これに対して福島県知事は「正確な情報が理解されず、県産品輸出の障害となる。国内での風評も助長する」と反発し、欧州連合(EU)が県産農水産品などの輸入規制緩和を予定通り実施するよう、日本政府に働き掛けを要請することにしました(2)。
※(11)を9月12日に閲覧
図−3 EU規制緩和実施を要すると報じる福島県の地方紙・福島民報
欧州議会・環境委員会の決議と福島県知事の主張のうちどちらが正しいか(=^・^=)なりに調べて見ました。
福島産は安全であるとの主張を農林水産省(以下農水省と略す)が日本語、英語、中国語などで掲載した資料を農林水産省がまとめています。日本語版と英語版も内容は同じ(記述する言語が違っているだけ)なので日本語版(12)にそって、その主張を検証してきたいと思います。
農水省の資料は放射線量は事故数年で大幅に減ったと主張しています。
※(12)を引用
図―4 数年で放射線量が大幅に下がったと主張する農水省
食品の安全基準の単位は放射線量の単位であるシーベルト(Sv)でなく、放射能の量を示すベクレル(Bq)です(13)(14)。福島では混用が見られすが放射線と放射能は別の概念です(15)。放射線量が下がったことが、福島産の安全性には直結しません。以下に福島県二本松市の放射性セシウム量を示します。
※(16)を転載
図―5 福島県二本松市の放射性セシウムの量
図に示す通り殆ど減っていません。事故から6年半が経ちましたが福島産の安全を担保するには、今も厳格な検査が必要です。
農水省は福島産米は全袋検査で安全が担保されていると主張しています。
※1(12)を引用
※2 縦横比はいじってます。
図―6 福島産米は全袋検査で安全が担保されていると主張する農水省
福島産米の全袋検査は事故後に導入された検査です。その精度を担保するには従前の検査との比較データが必要です。でも、(=^・^=)が調べた限りそのようなデータは見当たりません。それどころが報道等のから推計すると1キログラム当たりで基準値100ベクレルに対し75ベクレル以上の誤差がり、安全を担保するだけの精度はありません(17)。
農水省は「除染」をしたと主張してます。
※(12)を引用
図―7 除染をしたと主張する農水省
以下に国がほぼ全域の除染を担当した楢葉町、飯舘村、葛尾村および冨岡町(18)の除染実施対象面積と総面積を示します。
表―1 除染実施対象面積と総面積
※除染実施対象面積は(18)、総面積は(19)による。
合計すると除染対象面積は122キロ平方メートルですが、総面積は約4倍の486.5平方キロメートルです。福島の除染は限定的です。
農林水産省はカリウム施肥によって農作物のセシウムの吸収を抑えていると主張しています。
※(12)を引用
図―8 セシウムの吸収を抑えていると主張する農林水産省
一方で厚生労働省はセシウムで他の放射性物質の有無もある程度は分かるので、セシウム以外の検査は不要であると主張しています(14)。この主張に沿ってでしょうか(=^・^=)が調べた限りでは事故後に福島産農産物単品でのストロンチウム90等のセシウム以外放射性物質の検査はありません。セシウムを抑えてしまえばストロンチウム90等の他の放射性物質が見えなくなってしまいます。福島産はセシウム抑制策によってストロンチウム90等のセシウム以外の放射性物質に対する安全性が担保されなくなりました。
農水省は基準超の割合は年々減って行き2015年度には検査340,311件中291件で0.09%まで低下したと主張しています。
※(12)を抜粋
図―9 基準超の割合は0.09%まで低下したと主張する農水省
この主張が正しい為には福島産の検査が正しく行われていなくてはなりません。
以下に今後取り上げる市町村や福島の地域の位置を示します。
※1 (3)のデータを(4)に示す手法で9月1日に換算
※2 避難区域は(20)による
※3 相馬地方は(21)、会津地方は(22)による
図−10 福島県各市と各地方
スズキ等の海で採れる魚(23)に県境は移動の妨げにはなりません。隣県と福島の県境に接する地域の検査結果を比較すれば汚染源に近い分、福島の検査が高くでるはずです。図ー10に示す通り福島県相馬地方は福島県沿岸部北部に位置し、海は宮城県に繋がっています。以下に福島県が検査した福島県相馬地方、宮城と新潟両県が検査したスズキの検査結果を示します。
※1(24)を転載
※2 ()内は検査先を示す。
※3 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
※4 日付けは捕獲日
※5 「海」で採れたもの
図―11 スズキの検査結果
図では検査先を()内に示しますが、宮城産スズキは宮城県の他に新潟県が検査しています。どちらの検査からもセシウムが見つかっており宮城県と新潟県の検査は一致しています。福島県が実施した相馬地方産では図に示す様に全てが検出限界未満(ND)です。厚生労働省を発表を数えると47件あります。
図ー10に示す通り福島県いわき市は福島県沿岸部南部に位置し、海は茨城県に繋がっています。以下に各県が検査した福島県いわき市産、茨城県産、千葉県産のスズキの検査結果を示します。
※1(25)を転載
※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す
※3 日付けは収穫日
※5 「海」で採れたもの
図―12 スズキの検査結果(海)
図に示す様に茨城、千葉産スズキからそこそこセシウムが見つかっていますが、いわき市産からは見つかっていません。宮城県、茨城県では見つかるスズキのセシウムが県境を超え福島にクリと突然に見つからなくなります。福島には汚染源があるのに不思議な話です。
スズキなどの福島産農林水産物の出荷前検査は厚生労働省の発表(26)を見ると福島県農林水産部に所属する福島県農業総合センター(27)です。中立性に疑問があります。福島産は他よりも低く出る検査で安全とされ出荷されます。
福島を代表する果物にモモやナシがあります(28)。以下の生産量を示します。
(a)モモ
(b)ナシ
※(29)を集計
図―13 福島県のモモとナシの生産量
図に示す通り共に福島市がトップです。図に示す様に福島県福島市が共に福島県最大の産地です。図―10に示すように福島市は国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた地域が広がっています。福島のモモやナシは汚染された地で栽培されています。以下に今シーズンの福島県のモモの検査数を示します。
※(26)を集計
図―14 福島産モモの検査件数(2017年)
図−13(a)に示す様に福島のモモは福島市、伊達市、桑折町、国見町で福島の生産の大部分を占めます。図―10に示す様に伊達市、桑折町、国見町も福島市同様に除染が必要な地域が広がっています。図―14に示す様に福島市しの検査件数は2件、この2市2町を合わせた検査数は4件です。図―10に示すように同じ福島県内でも福島県会津地方は除染が必要な地域が殆どありません。会津地方産の検査は11件と主要な2市2町の倍以上です。
図―13(b)に示すように福島のナシは福島市が福島産の半分以上を生産しで相馬市はそれ程のシェアはありません。図―10に示すように相馬市は福島市程には除染が必要な地域は広がっていません。以下に今シーズンの福島県のナシの検査件数を示します。
※(26)を9月5日発表分まで集計
図―15 福島産ナシの検査件数
以下に各年の福島市と相馬市のナシの検査件数を示します
※(26)を2017年は9月5日発表分まで集計
図―16 福島産ナシの検査件数(各年)
図に示す様に汚染が酷く生産量の多い福島市産ナシの検査はどんどん減らされています。福島市に比べ汚染がマシな相馬市産の検査数も減っていますが、福島市産程ではありません。
福島産は汚染が酷い主要産地を避けた検査で「安全」が主張されます。
このような状況では福島産を許容する方の健康が心配です。
福島県のひらた中央病院が福島産米や野菜を避けるか、避けないかのアンケート結果を発表しています(30)。以下に結果を示します。
表ー2 福島産米や野菜を許容すかのアンケート結果
※ (30)を集計
表に示す通り、地域によって大きな差があります。相馬市・南相馬市では福島産米と野菜を共に許容する方は7%ですが、郡山市では46%の方が共に許容しています。いわき市はその中間です。そこで郡山市と相馬・南相馬市の葬式(死者)数を比較してみました。
各年度の福島県郡山市の葬式数を示します。
※1(31)を3−8月について集計
※2 震災犠牲者は(32)により、行方不明者を含み関連死を含まず
図―17 福島県郡山市の各年3〜8月の葬式(死者)数
郡山市の葬式(死者数)は
事故前年(2009年3−8月) 1,414人
事故7年目(2017年3−8月)1,613人
で、事故前に比べ14.1%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら0.03%でした(33)。
福島県発表のデータ(34)は、今の所(9月12日時点)で今年8月中の発表がないので3−7月までの福島県相馬市・南相馬市の合計の葬式(死者数)は
事故前年(2009年3−7月) 540人
事故7年目(2017年3−7月) 530人
で増えていません。
いわき市の葬式(死者数)は
事故前年(2009年3−7月) 1,843人
事故7年目(2017年3−7月)2,190人
で、事故前に比べ12%増えています(33)。郡山と相馬・南相馬の中間でしょうか?これらの結果をまとめると以下の図ができました。
※表―1と本文で作成
図―18 葬式(死亡)増加率と福島産を許容する割合
図に示すように福島産を許容する地域程、葬式が増えています。
以上を纏めると福島産は
・汚染された地で栽培されている。
・他よりも低く出る検査で「安全」とされる。
・汚染リスクが高いものを検査せずに「安全」とされる。
・福島産を許容する地域では葬式が増えているが、そうでない地域では葬式は増えていない。
等の特徴があり、欧州議会・環境委員会の
「放射性物質に汚染された食品が出回らないとの保証がない」
はとの見解は正しい見解です。一方で福島県知事の
「正確な情報が理解されず、県産品輸出の障害となる。国内での風評も助長する」
はとんでもない言いがかりです。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
福島の皆様が欧州議会・環境委員会と福島県知事とどちらの考えに近いは興味があります。
モモやナシだけでなくブドウも福島県福島市が最大の産地です(35)。福島県福島市では先週末よりブドウ狩りが始まりました(36)。今週末には「ぶどうまつり」も開かれます(37)。福島県福島市はブドウの季節です。福島のブドウは美味しいそうです(38)。福島県は福島産ブドウを「安全」だと主張しています(39)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産ブドウはありません。
※(40)を引用
図―19 福島産ブドウが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆様を見習い「福島産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-asyuracom-2272.html
(1)福島産輸入緩和、再検討を 欧州議会委員会が決議:どうしん電子版(北海道新聞)
(2)予定通り実施要請へ EUの県産農水産品輸入規制緩和 | 県内ニュース | 福島民報
(3)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日〜11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(4)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(5)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(6)福島県産食品の輸入規制の状況 - 福島県ホームページ
(7)東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う各国・地域の輸入規制強化への対応:農林水産省
(8)欧州委、日本産食品の輸入規制見直しへ−福島産コメや東北・関東の一部水産物などが対象外になる見込み− | 世界のビジネスニュース(通商弘報) - ジェトロ
(9)欧州議会について教えてください | 駐日EU代表部公式ウェブマガジン EU MAG
(10)EUの法律はどのように決められていますか? | 駐日EU代表部公式ウェブマガジン EU MAG
(11)福島民報
(12)(7)中の「1.日本語版(全体版)(PDF:3,631KB)」
(13)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(14)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(15)めげ猫「タマ」の日記 「放射能は移らない」とデマを報じる福島民友
(16)めげ猫「タマ」の日記 ばら撒かれた放射性セシウムの6割が残ったままの福島県二本松市
(17)めげ猫「タマ」の日記 福島産米全数・全袋検査の測定誤差は75ベクレル以上
(18)除染特別地域(国直轄除染)の概要・進捗|除染情報サイト:環境省
(19)福島県の市町村の面積ランキング | 地域の入れ物
(20)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(21)相馬地方広域市町村圏組合
(22)会津 - Wikipedia
(23)スズキ | 魚類 | 市場魚貝類図鑑
(24)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(9月1週)―山形から基準超のセシウム汚染食品、出荷制限はありません。―
(25)めげ猫「タマ」の日記 復興大臣は福島への教育旅行を呼びかけ、でも止めた方が!
(26)報道発表資料 |厚生労働省
(27)農林水産部 - 福島県ホームページ
(28)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(29)作物統計調査>市町村別データ>平成18年産市町村別データ>年次>2006年中の「10 果樹 ⇒福島県⇒Excel」
(30)研究報告|ひらた中央病院 | 医療法人 誠励会 | 福島県 医療 介護 リハビリ
(31)郡山市の現住人口/郡山市
(32)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(週1回更新) - 福島県ホームページ
(33)めげ猫「タマ」の日記 福島産を許容する郡山市の事故7目の葬式は14.1%増、相馬・南相馬は別(2017年8月末集計)
(34)福島県の推計人口(平成29年8月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(35)めげ猫「タマ」の日記 果物作りが盛んな、汚染された福島盆地
(36)【10組限定】【巨峰や高尾が食べられます!】【9/9〜10/31限定!】人気のぶどう狩り30分食べ放題! 一組一房プレゼント/まるえ観光果樹園 - じゃらん遊び体験
(37)お知らせ | JAふくしま未来
(38)まもなく旬!!ふくしまのぶどう!! | 復興支援通販ふくしま市場〜運営ブログ
(39)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(40)イオン福島店
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