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空自、次期主力戦闘機F-35Aを公開 「グレー日の丸」を初採用
http://trafficnews.jp/post/56021/
2016.08.15 関 賢太郎(航空軍事評論家) 乗りものニュース
日本向けのステルス戦闘機F-35Aの姿が2016年8月15日、初公開されました。機体に描かれている「日の丸」に「ロービジ迷彩」が採用されるなど、これまでの空自機にない特徴を持っています。
■2016年10月までに4機を出荷
航空自衛隊が2016年8月15日(月)、その次期主力戦闘機であるロッキード・マーチンF-35A「ライトニングII」日本向け初号機「#701」の写真を初めて公開。その組み立てが完了したことを明らかにしました。
公開された日本向けF-35Aの初号機。「日の丸」がグレーの「ロービジ(低視認性)迷彩」になっている(写真出典:航空自衛隊)。
公開されたF-35A初号機「#701」は、ロッキード・マーチン社(アメリカ)のフォートワース工場(テキサス州)において飛行試験を行ったのち、航空自衛隊へ引き渡しが行われる見込み。2016年10月までに4機が出荷され、合計42機が航空自衛隊へ導入される予定です。
航空自衛隊で最初のF-35A実戦部隊は三沢基地(青森県三沢市)での編成が決まっていますが、まず出荷される4機はルーク・アメリカ空軍基地(アリゾナ州)へ移され、同基地に所在する「F-35Aアカデミックトレーニングセンター」において、航空自衛隊パイロットらの訓練機材として用いられる予定です。
■航空自衛隊で初の「ロービジ日の丸」
また現在、三菱重工の小牧南工場(愛知県豊山町)に設置されたF-35A最終組み立て検査工場(FACO)においても、国内生産型F-35Aの組み立てが始まっており、2017年中に2機の引き渡しが予定されています。ただこの三菱重工製の機体も、当面はルーク空軍基地で訓練に用いられる見込みです。
F-35Aは、航空自衛隊のF-4EJ改「ファントムII」戦闘機の後継として導入される(写真出典:航空自衛隊)。
F-35Aは2016年8月2日(火)、アメリカ空軍において「初期作戦能力」の獲得(実用化)に至ったばかりの新鋭機。非常に高いステルス性を有するだけでなく、情報収集能力やネットワーク交戦能力に優れ、“次世代戦闘機の標準型”といえる機種です。
また、ステルス性の観点から使用可能な塗料に大きな制限があるため、航空自衛隊機としては初めて国籍を示す「日の丸」がグレー1色の「ロービジ(低視認性)迷彩」になっているなど、これまでの空自戦闘機にない特徴を持っているのもポイントです。
【了】
Writer: 関 賢太郎(航空軍事評論家)
1981年生まれ。航空軍事記者、写真家。航空専門誌などにて活躍中であると同時に世界の航空事情を取材し、自身のウェブサイト「MASDF」(http://www.masdf.com/)でその成果を発表している。著書に『JASDF F-2』など10冊以上。
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