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トルコ・クーデター未遂で、ビックリすべき10のポイント
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2016年7月26日 マスコミに載らない海外記事
Russia Today
Robert Bridge
公開日時: 2016年7月22日 14:47
編集日時: 2016年7月22日 21:24
トルコのタイップ・エルドアン大統領 Ognen Teofilovski / ロイター
事態が劇的に展開する中、トルコのタイップ・エルドアン大統領は、休暇を切り上げて、反乱軍の戦闘機が大統領機を追尾されながらも、夜行便でイスタンブールに戻り、使える限りのあらゆる手段、ソーシャル・メディアまで使って、支持者に彼の側につくよう訴えた。
10. 危機のさなか、イスタンブールまでの飛行に成功したエルドアン
エルドアン大統領は、彼の政府を打倒する企みのニュースを聞いて、自家用ジェット機に搭乗して、地中海のリゾート地マルマリスから、イスタンブールへの大胆不敵に飛行した。この政治劇にサスペンスを加えたのが、大統領機が反乱支持者がパイロットの戦闘機二機に追跡されたことだ。だがエルドアンの飛行機は決して砲撃されることなく、トルコ指導者は、イスタンブールに無事着陸し、彼に結集するよう国民に呼びかけた。
"少なくとも、二機のF-16が、イスタンブールに向かう飛行中のエルドアン機を執拗に攻撃しようとした。両機はレーダーを彼の飛行機にロック・オンし、他の二機のF-16が彼を守りました" とこの出来事を知っている元軍将校が、ロイターに語った。
"一体なぜ、発砲しなかったのかは謎です"と彼は述べた。
反乱軍のパイロットは、その場で、おじけづいたのだろうか?
9. トルコは膨大なWikileaksの暴露を阻止しようとした
だが失敗した。途方もなく。2010年から2016年7月6日の期間にわたる大量の政府電子メールへのアクセスを阻止しようというアンカラの取り組みにもかかわらず、WikiLeaksは、294,548通の電子メールを公のネットにどっと流すのに成功したのだ。
“WikiLeaksは[トルコ]政府によるクーデター後の粛清に対応して、公表日程を前倒しにした”と、WikiLeaksはプレス・リリースで述べている。
“文書と出所を確認してあるが、クーデター未遂の背後にいた分子とも、トルコの野党とも全く無関係だ”と告発サイトは書いており、危機にあるどの当事者側を支持することはなく、もっぱら "真実"に忠実でありたいとしている。
エルドアン大統領は、Wikileaksの不偏不党という主張に疑問を投じても許されるかも知れない(暴露された電子メールは、トルコ政府の主要ドメイン‘akparti.org.tr’のものだ)。
流出した文書は、究極的に、シリアの「イスラム国」部隊に対して違法な戦争を行っているアメリカ率いるNATO軍部隊に、トルコ領土を攻撃の出撃拠点として利用することを認めているアンカラの同盟諸国は言うまでもなく、エルドアン政権にとって、極めて厄介なものになりかねない。エルドアン政権が、少なくとも「イスラム国」の石油がトルコ領土に入り、闇市場へと流れていたことを知っていたというウワサもある。
8. トルコ、非常事態を宣言
水曜、エルドアン大統領は、クーデター未遂の後で、三カ月間の非常事態宣言をする予定だと述べた。トルコ指導者は、この動きは、市民的自由の侵害だという批判に応えて、この決定は、民主的自由を侵害するものではないと述べた。
"非常事態の狙いは、わが国の民主主義に対する脅威を絶滅するのに必要な手段を、最も効果的かつ、迅速に講じることだ"と彼は述べたと、アナドル通信は報じている。
非常事態を宣言することで、トルコ政府は、ちなみにクーデター未遂の際、反乱軍戦闘機による攻撃を受けた議会を停止させ、新たな法律を押し通すことが可能になる。もし政府がそう決めれば、市民的自由の一部も制限されたり、停止されたりしうるとも、同通信は報じている。
エルドアンはトルコ支配を維持する取り組みで“彼の最後の奥の手を使っているのです”と、カイロ、ヘルワン大学の政治学教授マジド・ボトロス博士はRTに語った。
“エルドアンは、オスマン帝国を復活させたいのです … そこで国内的に、彼は、国の、政府の各府をより強固に掌握すく必要があるのです”とボトロス教授は言う。
一方、海外渡航を望んでいる全てのトルコ人学者に対して旅行禁止が課された。こうした人々の中に、エルドアンが粛清を企むなか、一掃されてしまう人々がいるのだろうか?
7. 亡命中の宗教指導者は、クーデターへのいかなる関与も否定
エルドアン政権は、トルコ政府が、クーデターの企てを起こしたと考えている、アメリカに本拠をおく隠遁した宗教指導者フェトフッラー・ギュレンの信奉者たちへの弾圧を継続している。
ヒズメットとして知られているギュレンの運動は、トルコ全国に多数の信奉者がおり、支持者たちは学校や、治安部隊から、与党のAKP党に到るまで、様々な政府機関の主要な地位についていると言われている。
ところが、1999年以来、アメリカのペンシルバニアア州で亡命暮らしをしているフェトフッラー・ギュレンは、クーデターへのいかなる関与も否定するだけでなく、エルドアン政権によって“仕組まれた”ものだとまで言っている。
“世界が、エルドアン大統領による非難を信じるとは思いません”と、ギュレンは、少数の記者団に語った。“あれは仕組まれたクーデターで、 [ギュレンと彼の信奉者に対する]更なる非難を意図したものである可能性があります。”
これで、こういう疑問が生じる。もしクーデターが、エルドアン打倒に成功していたら、ギュレンはトルコに帰る飛行機に搭乗していただろうか?
“実際、私は祖国をとても懐かしく思っている”と彼は言ったと、ガーディアンは引用している。“しかし、自由という重要な要素があります。私はここにいて、トルコの政治的なトラブルからは離れており、自由に暮らしています。”
エルドアンは、ギュレンがクーデターのまとめ役だと主張しているが、彼は、アメリカに、隠遁した宗教指導者を引き渡すよう正式な要求を決してしていないとされている。とは言え、実際、エルドアン政権は、アメリカからのギュレンの引き渡しを要求したが、要求はアメリカによって無視されているのだという報道もある。
6. 反政府反乱派の迅速な一斉検挙と逮捕
ギュレン支持者容疑者粛清が進行中で、既に数千人が一斉検挙された。一体どうやってこうした人々が、わずか数日のうちに、それほど早く見つかったのか疑問を投じる観測筋は多い。
政府がクーデターを素早く封じ込めたことで、政府と軍から、ギュレンの影響力を追放して、権力掌握を強化すべく、エルドアンが全ての出来事の脚本を書いたと陰謀論者たちが示唆している。
少なくとも、あるトルコの大統領幹部は、エルドアンがクーデターをたくらんだというウワサを否定した。
“現場にいない人々が、反乱者連中のしわざを見もしないで、居心地の良い自宅にいて、トルコで起きたことに関して判断して、ウワサを広めるのは実に失礼なことだ”と、幹部は月曜、エルサレム・ポストに語った。
一方、トルコ大統領は、そのような劇的な鬱憤の晴らし方らし方をすれば、欧州連合加入というトルコの夢を永久に終わらせることになるにもかかわらず、先週の軍事クーデター未遂参加者の処刑を命じる可能性を排除しなかった。
“これらテロリストは殺害されるべきだというのが国民の意見だ”と、エルドアンはCNNのインタビューで語り、更に強烈な政治的終焉を語った。“一体なぜ私が連中を、今後何年も刑務所に留置し、食べさせてやる必要があるだろう? 国民はそう言っている。”
5. ソーシャル・メディアを駆使した、エルドアンの反クーデター活動
過去、ソーシャル・メディアに文句を言っていたエルドアン政権は、クーデターを蕾のうちに摘み取り、国家の敵を糾弾するのにバーチャル・ツールを利用するのに遠慮はしなかった。
トルコ指導者は、例えば電話会社を利用して、ハイテク対クーデター作戦を率いた。ブルームバーグによれば“土曜日、現地時間午前2:22、クーデターがまだ進行している中、[エルドアン]は、チュルクセルIletisim Hizmetleri ASのユーザーにテキストを送り‘この僅かな軍幹部に反対して、国のために街頭に出よう’と熱心に説いた”
後に、トルコ政府のsmsメッセージが、Vodafone Group Plcユーザーに、クーデターの敗北を喜ぼうと呼びかけた。
チュルクセルCEOのKaan Terziogluは、Haberturk TVで、同社は、クーデター主催者たちが、大衆と通信するのに同社が使っている衛星TV施設を破壊しようとした後、エルドアンと、ビナリ・ユルドゥルム首相がメッセージを発信するのを支援したと語った。
最後に、エルドアン大統領は、自家用ジェット機から、iPhoneのFaceTimeサービスを使って、彼の信奉者たちに、自分が健在で、しっかり職務にあることを伝えた。
ソーシャル・メディアに対するエルドアンの新たな認識は、'勝てない相手なら、その仲間になり、連中をまとめて逮捕しよう'ということのようだ。
4. 支援しなかったNATO
クーデター未遂の際、トルコが、50-90発のアメリカ核爆弾をインジルリク空軍基地で保有しており、正体不明の反政府反乱軍の手に落ちかねないという事実にもかかわらず、NATO支援が全くなかったのを信じがたいことと見ている観測筋もある。
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3. トルコは、クーデター未遂への‘関与’でアメリカを非難
事態は複雑化しはじめた。トルコ政府は、アメリカがトルコ政府が先週の軍事クーデター未遂の黒幕だとして非難しているフェトフッラー・ギュレンを引き渡しし損ねていることを間接的に批判した。
実際、クーデター未遂の余波は、一夜にして、シリア内戦から、トルコのNATO加盟資格に到るあらゆることに影響しかねないアメリカ-トルコ関係の溝をさらけ出した。
“この男、このテロリスト集団指導者を支持する国はないだろうと私は思う、特に、昨夜以来。この男を支持する国はトルコの友人ではない。それは、トルコに対する敵対的行為でさえある”とビナリ・ユルドゥルム首相は、アメリカ合州国への見え透いた非難を、記者団に述べた。
ブリュッセルで発言したジョン・ケリー国務長官はトルコ外務大臣に“十分な証拠のない主張ではなく”ギュレン氏の役割に関する証拠を提示するよう“強く促した”。
先週、ケリー国務長官は、トルコのメヴリュト・ チャヴシュオール外務大臣に、トルコにおけるクーデター未遂へのアメリカの関与という言い方は、二国間"関係を傷つけると主張した"と国務省のジョン・カービー報道官は述べた。
2. トルコは、NATO加盟国の資格をあきらめるのだろうか?
クーデターによって、トルコ-NATO関係に大きな疑問符がついた。同盟の中で二番目に大きな常備軍を有するトルコは今や、友人を、日和見主義者と完全な敵とに区分しようとしているのだ。一体どういう結果にするつもりなのかは誰にもわからない。そう、トルコは、1952年以来、北大西洋条約機構の忠実な加盟国だが、今どき、同盟国ほどあてにならないものはないのだ。イギリスが、Brexit賛成票で、これを証明し、ジョージ・W・ブッシュは、2002年、世界の二大核大国の関係を、30年間平和に保っていた弾道弾迎撃ミサイル条約からアメリカを離脱させた。だから、もし28カ国が加盟する軍事同盟が、今後何カ月かの間に、最も重要な加盟国の一つを失っても決して驚くべきことではない。
1. エルドアン-プーチンは、8月に会談予定
これは確かに、今年の最も思いがけない、最も期待されていた政治的出来事だ。トルコ-ロシア関係は、トルコのF-16戦闘機が、2015年11月24日に、シリア内で対テロリスト作戦を行っていたロシア戦闘機を撃墜した後、長年の労苦、困難を味わう運命かに見えた。一晩で、ことは様変わりするものだ。エルドアンが、プーチンに、痛ましい撃墜正式な謝罪をした後、二国間の雪解けが、政治的に可能な状態に近づいて、進行中だったとは言え、トルコの軍事クーデター未遂が、地政学チェス盤をひっくり返して、今や - ワシントンとブリュッセルにとっては大困惑なのだが - エルドアンとプーチンは、来月政治会談のために会う予定なのだ。
地政学ポーカー・テーブルで事態は益々興味深くなるので、賭けはそのままご覧を。
@Robert_Bridge
本コラムの主張、見解や意見は、もっぱら筆者のものであり、必ずしもRTのそれを代表するものではない.
ロバート・ブリッジは、ロシア・モスクワを本拠とするアメリカ人作家、ジャーナリスト。彼の記事は、ロシアのグローバル・アフェアーズ、モスクワ・タイムズ、ロシア・インサイダーや、Global Researchなど多くの刊行物に掲載されている。ブリッジは、2013年に刊行された大企業権力についての本“アメリカ帝国の真夜中”の著者。
記事原文のurl:https://www.rt.com/op-edge/352703-top-10-turkey-failed-coup/
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