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中国VS米国のライバル争いの場と化す南シナ海
http://jp.sputniknews.com/opinion/20160622/2353078.html
2016年06月22日 21:53(アップデート 2016年06月23日 01:17) Sputnik
フィリピン海での軍事演習ではジョン・C・ステニス 、ロナルド・レーガンと、米国の巨大な空母が同時に2隻も参加している。演習では1万2千人の海兵、140機の軍用機と6隻の軍艦が行動する。米国空母攻撃船団のマークス・ヒッチコック総司令官は「いかなる艦隊もこれだけの軍事力を一つの海域に集中させることはできない」と豪語した。ネイビータイムズ紙が声明を引用して報じた。
米国防総省は、こうした演習はなんらかの危機に対する反応ではなく、こうした軍事力の集中は戦闘準備プログラムに含まれるものだと断言しているが、専門家らは、これは紛れもなく中国に対し、地域での中国の行動を断じて許さぬというシグナルだとの見方を表している。
ロナルド・レーガン号は6月5日、横須賀港を出港、この同日、ステニス号は4月上旬からずっと留まり続けていた南シナ海を出た。南シナ海で中国は数カ国を同時に相手にした領土論争を行なっている。3ヶ月もの間、ステニン号はその船体によって地域における中国の行動が活発化していることへの米国のリアクションを象徴してきた。それは島をめぐる話だ。これは事実上、中国に掌握されているものの、そのほかの国々が領有権を主張する諸島の事をさす。中国は諸島を露骨に開発し、人工島を建設し、中国に対抗する者たちの見解では、南シナ海の著しく大きな水域の管轄権を主張している。これが南シナ海の近隣諸国にも、この水域の交易路に依存している日本にも米国にも気に入らない。中国自身は、こうした諸国はこの地域の緊張をエスカレートさせるために故意に米国の支援を利用していると考えている。特にステニスを参加させた米国、フィリピンの南シナ海での合同警備は「冷戦のメンタリティーを具現化」し、この地域を軍国主義化するものとして中国の厳しい非難を呼んだ。
近い将来に南シナ海情勢に引き込まれている諸国が待っているのはフィリピンが国連仲裁裁判所に起こした訴えの判決だ。フィリピンは中国がスプラトリー(南沙)諸島、南シナ海の他の水域において一連の暗礁、岩礁などの周辺で排他的経済水域を主張しているのは不当だとして訴えを起こした。裁判所の判決が中国の肩を持たないものであった場合、米国とこの地域におけるその同盟国らは中国に対し、判決を認め、判決および海洋法に関する国際連合条約の形式上の義務の遂行を求めることになる。とはいえ米国の立場はこの場合、申し分のないものとはならない。なぜならば米国自身、未だにこの条約を批准していないからだ。
未だに中国を叩き、地域でこれに圧力を講じようとする米国の試みはさしたる効果を上げていない。中国は弱みを一切見せておらず、自国にとって原則的であると考える立場とは妥協する構えだからだ。
ロシアはこの状況では介入しない立場をとっている。東洋学者のイリヤ・ウソフ氏はこれは中国とのパートナー関係を優先しつつもアジア太平洋諸国との多極的な結びつきを発展させるという国益に叶うとして、次のように語っている。
「状況は地域での中国の役割強化に従って変化した。中国は強力なプレーヤーとして、かなり積極的に打って出る立場を示し、歴史的に複雑な関係がある隣国たちに、いまだに不安を覚えさせている。だが!中国に隣接する国々が、東方のベクトルにおいては、ロシアの将来性のあるパートナー国であることは先日のソチでのASEAN−ロシアサミットでも示された。だからロシアは今まで示してきた中立性を退ける構えにはなく、純粋に地理的な理由で論争に参加するわけにもいかない。我々は常に、論争に加わる者たちは平和的対話でそれを解決せねばならないと主張してきた。こうした立場からロシアは離れるつもりはない。」
ウソフ氏は、仮に地政学的にロシアがこうした論争のどちらかの肩を持つことになれば、ASEAN地域におけるロシアの外交政策は完全に瓦解し、地域の隣国との関係に予測不可能なほど多大な影響が及ぼされてしまうと語っている。
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