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政界地獄耳 脱原発うねり 自民の対抗策は
http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1733458.html
2016年11月4日8時49分 日刊スポーツ
★来年早々に解散があるのではないかといぶかる声は、与党幹部が「選挙は遠のいた」といえばいうほど強くなるものだ。また、何かの発言でその可能性を探る場合がある。2日夜の首相夫人・安倍昭恵の発言はそれを強く示唆するものだった。昭恵は「福島のようなことが2度とないとは言えない。原発は徐々に廃炉にしていくべきだ。原発再稼働がいいかどうかは別として、いま『原発をやめる』と宣言しなくてもいいと思う」と意味深な発言をした。
★先の新潟知事選では地元柏崎刈羽原発の再稼働を進める自民・公明・労働組合の連合が推薦した候補が、反対した共産・社民・自由の推した候補に6万票の差をつけられ惨敗した。一地方の知事選ながら、自民党本部の締め付けは厳しく、結果的に原発再稼働の是非が選挙の争点になり、自民党幹事長・二階俊博は首相・安倍晋三と現職新潟県知事・泉田裕彦との会談をセット。なりふり構わぬ取り込み作戦を敢行した。
★自民党にとってこの敗戦のショックは大きい。脱原発派の元首相・小泉純一郎は10月19日のインタビューで、間髪入れずに原発再稼働に慎重な候補が当選した新潟などの県知事選に触れ、「目に見えないうねりが出てきた。次期衆院選で野党が統一候補を擁立して『原発ゼロ』を争点化すれば、自民党が敗北する」との見通しを示している。
★昭恵発言のポイントは、脱原発のうねりが出てきたことは選挙結果で明らか。小泉が指摘するように「野党がまとまれば」脅威だが、昨今の原発事業を東京電力から切り離すという分社化案そのものにリンクさせ、自民党が福島第2原発や日本最大の柏崎刈羽原発の廃炉の検討に入れば、野党の再稼働反対キャンペーンは使えない。選挙を与党は廃炉キャンペーンで乗り切るか。(K)※敬称略
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