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2016/02/29 05:17
<民主党の岡田克也代表は27日、三重県四日市市で街頭演説し、維新の党との合流について「自民党と競い合う政党をつくり、政権の暴走を止めなければいけない」と述べ、意義を強調した。「私は民主党が好きだし、誇りもあるが、(政権交代に向けた)最後のチャンスだ」として、党名変更などにも理解を求めた。
同党の枝野幸男幹事長は兵庫県内で講演し、新党の略称名が「民主」にならない場合の影響に関して「『民主』と書いた票が無効になったり、自民党や社民党に案分されたりしたら、誰が責任を取るのか」と指摘した>【以上「共同通信」より引用)
岡田氏は「自民党と競い合う政党をつくり、政権の暴走を止めなければいけない」と述べたというが、その割には民主党がなぜ凋落しているのかを総括しようとしない。なぜ民主党は凋落し安倍自公政権の暴走を許しているのか。
それは国民の信を失ったからだ。なぜ国民の信を失ったのか、2009マニフェストを反故にしたからだ。国民の生活実感とは乖離した仰天動地の政策を次々と打ち出し、自民党と全く変わらない政権に変質したからだ。
子ども手当は「少子高齢化」を止める未来への投資だった。しかしそれをいとも簡単に反故にして、若い世代に芽生えていた「子育て」への希望を打ち砕いた。それのみならず、こともあろうに民主党政権が消費税10%を打ち出してしまった。
消費増税8%は景気回復に向かいつつあった経済を決定的に悪化させた。未だにその影響は尾を引き、平成27年度第三四半期はマイナス成長になている。GDPの主力エンジンたる個人消費を冷やして、経済が成長するなどと主張していた経済評論家たちは総懺悔すべきだ。
TPPを打ち出したのも民主党政権下だった。自公はTPPに反対の公約を掲げて選挙に圧勝するや、TPP推進へと変節した。政治家は選挙に勝つためならどんな嘘をついても良いと思っているのだろうか。
そして民主党は2009マニフェストに掲げていた一律最低年金7万円をアッサリと反故にしてしまった。財源がない、との反対理由に反撃することもなく、民主党は腰砕けになって年金の抜本改革の旗を下ろしてしまった。
年金などという社会保障は「負担は応能で支給は一律」というのが大原則だ。国民年金加入者は生活保護費以下の支給で良い、という論理はいかなる理屈をつけようと正当化できない。論理矛盾に目を瞑って現行の年金制度を維持しようとする論理は既得権擁護でしかない。
しかも既得権の最たるものが公務員が支給対象の共済年金だというのだから開いた口が塞がらない。そうした根本的な社会保障のあり方を正すべき政権が、多くの国民が支持した最低年金一律7万円をアッサリと反故にして信を失うのは当たり前だ。
民主党は「民主」という政党名を残すべきだと愚にもつかない議論にかまけている。愚かというしかない。しかも共産党は入れないだとか、小沢氏にアレルギーがあるだとか、どこの子供会の議論かと耳を疑うレベルだ。
身を捨ててこそ浮かぶ瀬もあれ、という覚悟のない者は政界から身を退くべきだ。我が身を振り返らず、国民の為に一心に尽くす決意があれば「共産党はイヤ」だとか「小沢一郎氏とはチョット」とか恥ずかしい少女趣味のような御託を並べられるはずはない。
相撲ではないが、制限時間いっぱいだ。ガチンコの立ち合いは迫っている。選挙で勝たなければ自公政権の暴走は止められない。岡田氏は「自民党と競い合う政党をつくり、政権の暴走を止めなければいけない」の言葉を実行するために、野党大連合を構築すべきだ。それもグダグダとやっている暇はない。
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