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薬をやめると元気になる?体調悪い原因は医者による「薬漬け」?
http://biz-journal.jp/2016/08/post_16150.html
2016.08.03 文=新見正則/医学博士、医師 Business Journal
今回は、薬についての激論です。“極論君”は「ちょっと心配なら、どんどん薬を医者からもらう。そしてたくさんの薬を飲むことをまったく厭わない」という立場です。一方で、“非常識君”は「医療産業の手下である医者が出すような薬はまったく信用できない。だから、医者が薬をくれると言ってもまったく飲まないし、もらっても捨ててしまう」と豪語しています。
“常識君”がちょっと非常識君に口を挟みます。「どうせ薬を飲まないなら、そしてもらっても捨ててしまうなら、最初から医者のところに行かなければいいのに」と尋ねます。非常識君の意見は、「がんだったら困るから、医者に行って診てもらうのだ。がんでないとわかれば、それ以上の助言は聞かない。そしてがんであれば外科的な治療だけやってもらって、抗がん剤はお断り」という意見です。
常識君が、「では生活習慣病だったらどうするの?」と尋ねます。非常識君は次のように答えます。
「血圧がとんでもなく高い、たとえば収縮期圧が180とか拡張期圧が120とかであれば、必要最小限の薬は飲む。また糖尿病であれば、ヘモグロビンA1cが9以上であれば、必要最小限の薬は飲むかインスリンを使う。痛風も発作がなければ飲まない。脂質代謝異常の薬はどれも飲まない。風邪薬も飲まない」
一方で極論君は、次のような対応です。
「血圧は異常にならないように、収縮期圧は140未満になるように、そして拡張期圧は90未満になるように、しっかりと降圧剤を飲む。糖尿病の値も、ヘモグロビンA1cが6.5未満になるようにしっかりと糖尿病薬を飲む。痛風も尿酸値が7未満になるように薬を飲む。コレステロールも中性脂肪も正常値に収まるように薬を飲む。風邪でもどんどんと薬を飲む」
■医者から離れたほうが健康には良い?
すると常識君がコメントします。
「生活習慣病は、まず食事制限や運動を行って、それでも検査結果が好転しないようであれば、内服薬を開始することが通常です」
そんな意見に非常識君がかみつきます。
「たくさんの友達に聞いても、そんな食事の指導や体によい運動を教えてくれる医師はごくまれで、多くの場合、すぐに薬を処方される。そして薬漬けになっている友達がたくさんいる。どの薬がどの症状に効いているのかもわからないまま多数の薬を内服している。そんな馬鹿なことはない。だからこそ、僕はそんな医者から離れたほうが健康には良いように思えるのだ」
常識君曰く、「確かに薬は両刃の剣です。素晴らしく効く薬には、当然ある種の副作用があるでしょう。だからこそ、薬は必要最小限がいいと思います」
そして非常識君が続けます。
「生活習慣病の異常値が出ると、それをガイドラインに沿って、一生懸命に是正しようとする医師がたくさんいる。1剤では推奨基準まで是正できないと、2剤、3剤、そして4剤、5剤と増えていくのだ。そんなにたくさん飲んでまで、ガイドラインの推奨基準を求めることは不要だと思う。だからこそ、必要最小限の投薬を指導できる医師を探しているのだ。そんな医者が実は少ないから、いっそ医者のところに行かないほうが健康になるのだと思う」
■薬の影響で元気がない?
確かに、山のように薬をもらって、そして喜んでいる患者さんもいますね。また、山のように薬を出して、そしてガイドラインの推奨基準に収まったとご満悦の医師もいます。薬を飲みたい患者と、薬を出したい医師、そして薬を売りたい製薬会社がいれば、どんどんと薬が増えることは致し方ないようにも思えます。でも薬には副作用があります。
ある老人保健施設の施設長はこんなことを言っていました。
「入所して、そして絶対に必要な薬以外はすべてやめるのです。そうすると見違えるように元気になる入所者がたくさんいますよ」
つまり、薬の影響で元気がないお年寄りが結構いるということにも聞こえます。
そして常識君がまとめます。
「極論君のようなお薬好きも、非常識君のような医者嫌いも、実はご本人が損をしています。絶対に必要な薬、できれば飲んでおいたほうがいい薬、そしてどちらでもいいような薬といった具合に、飲んでいる薬剤を分類して、そして話しやすい主治医の先生と相談しながら、必要最小限の薬剤を内服することが健康にはいいのではないでしょうか」
その通りですね。常識君らしい優等生のコメントで終了です。
(文=新見正則/医学博士、医師)
●新見正則(にいみ・まさのり)
1959年生まれ
1985年 慶應義塾大学医学部卒業
1985年〜 慶應義塾大学医学部外科
1993〜1998年 英国オックスフォード大学医学部博士課程
1998年〜 帝京大学医学部外科に勤務
幅広い知識を持つ臨床医で、移植免疫学のサイエンティスト、そしてセカンドオピニオンのパイオニアで、モダン・カンポウやメディカルヨガの啓蒙者、趣味はトライアスロン。著書多数。なお、診察希望者は帝京大学医学部付属病院または公益財団法人愛世会愛誠病院で受診してください。大学病院は紹介状が必要です。
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