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必読!あなたの知らない、痛風の真実〜「薬は一生飲み続ける必要ナシ」「最悪の場合、死に至る」「食べ物では予防できない」
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49313
2016年08月02日(火) 週刊現代 :現代ビジネス
■死亡率10%超のリスク
骨が皮膚を通り越して直接打撃を受けるような激烈な痛みが長期間にわたって続き、患部は赤く腫れあがる—かつて「贅沢病」と呼ばれた痛風には、経験した人間にしか分からない塗炭の苦しみがある。
東京都在住の富永達也さん(50代・仮名)は4年前に痛風を発症した。富永さんが自身の経験を振り返る。
「朝起きて、廊下で妻とすれ違ったときに発作が起き、足の親指に激痛が走りました。あまりの痛みに、最初は妻に思い切り指を踏まれたのかと思ったほどです。
車も運転できないような状況だったので、妻に病院に連れていってもらい、診察を受けました。医師から『痛風です』と診断を告げられたのです」
痛風は、その痛みを何とか緩和したいという強い欲求から、患者に複数の薬を使わせる病気でもある。まず痛風患者は、前出の富永さんのように、いきなり襲ってくる発作を予防するために薬を使う。しかしその薬には、激烈な痛みを抑えるのに相応のリスクがある。
熊本大学薬学部臨床薬理学分野教授の平田純生氏が注意を喚起する。
「痛風発作の兆候があった際、予防のために処方されるのが、コルヒチンという薬。効果は高いのですが、副作用が極めて強い。消化管の粘膜や毛根などの細胞に影響を及ぼし、下痢や嘔吐のほかに、脱毛、一過性の無精子症などを引き起こす可能性があります。
また、細菌やウイルスに抵抗する白血球の一種、好中球の作用を阻止する働きがあるため、感染症が重症化しやすいというリスクもあります」
これだけではない。コルヒチンは併用で、最悪の場合には死に至ることもある。平田氏が続ける。
「飲み合わせの相互作用リスクがあります。痛風治療のガイドラインでは、痛風の発作が頻発する際には毎日コルヒチンを1錠飲むのが有効とされていますが、相互作用のリスクを考えると、これは非常に危ない飲ませ方かもしれません。腎機能が低下した患者が抗菌薬として処方されているクラリスロマイシン(クラリス、クラリシッドなど)という薬と同時に服用すると、コルヒチンの血中濃度が上昇し、中毒症状が起きやすくなって、併用した患者の死亡率が10%を超えるという論文が香港で出ているのです。
たとえば、痛風でコルヒチンを服用している人が、同じ時期に、たまたま病院で気管支炎や中耳炎を疑われた場合、クラリスロマイシンを処方される可能性が高い。病院にいる医師や薬剤師が、こうした併用によるリスクをすべて理解しているとは限りません」
そして、いったん痛風の苦しみを経験してしまうと、患者は二度とそれを味わいたくないという思いから尿酸値を下げるべく薬に頼りがちになる。前出の富永さんが言う。
「薬をやめるとまた痛みがぶり返すのではないかと思うと怖くて、痛風薬は手放せません。
病院の先生もすぐに薬を出してくれますし『長く付き合う病気ですから』とよく言われるので、長いスパンで薬を使って、症状を抑えようと思っています」
■皮膚が爛れて剥ける
しかし、患者がこうした尿酸降下薬に「依存」するようになった場合、ことによると痛風そのものよりも大きなリスクを抱えることになる。前出の平田氏が指摘する。
「尿酸降下薬は、尿酸産生抑制薬と尿酸排泄促進薬に分けられますが、なかでも尿酸産生抑制薬のアロプリノール(ザイロリック、サワイ、アロシトールなど)は、稀ではありますが、目や唇、陰部などに水疱が広がって、進行すると触っただけで皮膚がずる剥けになるという悲惨な症状を引き起こす可能性があるのです。
この症状が全身に占める割合が10%未満のものをスティーブンス・ジョンソン症候群(SJS)、30%を超えるものを中毒性表皮壊死症(TEN)と言いますが、厚労省の調査では、アロプリノールはこうした重症皮膚障害の発生原因の第1位となっています。死に至る可能性のある病変で、医師や薬剤師は、高熱を伴う発疹が生じた場合、早めに皮膚科専門医を受診するよう勧めています」
あるベテラン透析医は、アロプリノールによる死亡リスクについて、こう証言する。
「私はかつて医師向けの講演会で、20人ほどの病院長にお話をしたことがありますが、そのなかで、アロプリノールで死亡者を出したことがあるという方が10人もいたのです。危険な薬だとは知っていましたが、さすがにこの結果には驚きました」
また、ベンズブロマロン(ユリノーム、ナーカリシンなど)といった尿酸排泄促進薬は、重篤な肝障害を引き起こしたり、尿中尿酸量の増加が原因で尿路結石を生じたりするリスクがある。
では、一度痛風を発症したら最後、こうした副作用のリスクに怯えながら延々と薬を飲み続けなければならないかといえば、決してそんなことはない。尿酸降下薬に頼らずとも、症状を改善する方法はある。アンチエイジングが専門で東京警察病院に勤める形成外科医の澤田彰史氏が言う。
「発作が起きた直後は薬が必要かもしれませんが、食生活と生活習慣を変えれば、薬に頼らずに済むようになります。
一般的には、プリン体の少ないものを食べるなど、摂取する食品に注目が集まりがちですが、実は最も大きな原因は肥満。太らないようにする努力こそが大切です。食べ物からつくられる尿酸は2~3割で、7割がたは体内でつくられています。
プリン体を含んだ食べ物を摂取していなくても、ほかのものを食べて太っていたら意味がありません。ビールをやめて、焼酎で太っては元も子もない。何よりやせることを意識したほうがいい。
筋力トレーニングや短距離走といった無酸素運動は、尿酸値を上げてしまうので注意が必要。ウォーキングやゆっくりとした水泳など有酸素運動をすることで確実に尿酸値は下げられます」
しかし、こうした「薬に頼らない」対処法があっても、医師は薬を出すことが多い。そこには「医師の都合」という側面もある。前出の透析医が指摘する。
「実はそもそも、尿酸値が基準の値を超えているからといって痛風発作を起こす人は実際にはそれほど多くない。それでも、尿酸値が高くなれば、こうした薬が処方されてしまうのです。製薬メーカーに乗せられ、薬を出すのが仕事だと思っている医師もいる」
痛風の薬は、生活習慣を変えれば、一生付き合わなければならないものではない。思い込みで延々と服用すると、それだけ副作用にさらされることになる。
「週刊現代」2016年8月6日号より
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