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2017年1月から加入対象が拡大した個人型確定拠出年金
「いまの銀行にお願いしよう」は大間違い iDeCo始めるなら手数料を見よ
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170117-00010002-nikkeisty-bus_all
NIKKEI STYLE 1/17(火) 11:40配信
今月のマネーハックのテーマは2017年1月から加入対象が大幅拡大となった個人型確定拠出年金(愛称iDeCo)です。老後のことを考え、効率的な資産形成を実現したいなら、この制度の活用を避けて通ることはできません。今週は「どの金融機関で口座をつくるか」を考えてみます。
■金融機関によってサービスは大違い
確定拠出年金は確定拠出年金法に基づく国の年金制度です。国の年金制度といえば、基本的にどこで加入しようと誰が加入しようと条件は同一になるような気がします。
会社員などが加入する厚生年金なら、保険料を同じ額、同じ期間払ったとしたら年金額は同じになるはずです。これは国民年金(基礎年金)も同じです(同学年の場合)。自営業者などが任意加入する国民年金基金も金融機関の窓口に関係なく同じ条件で加入し、将来の給付を受けます(国民年金基金は加入時期による差はある)。
しかし、iDeCoに限っていえば、これは違います。
「国の制度ではあるが、それは器だけ」だからです。どこの金融機関で口座開設するかによってあなたの資産形成の条件はまったく違うことになります。
■競争がユーザーにメリットをもたらす
国の制度でありながら、民間の金融機関によってサービス内容が異なるというのは不思議なようですが、NISA(少額投資非課税制度)なども同様です。同じ税制優遇の仕組みであっても、金融機関ごとに取扱金融商品や売買手数料の設定が異なり、金融機関の競争が行われているのです。結果として、手数料が引き下げられたりしており、商品の選択肢は大きく拡充されています。これにより私たちの資産形成の条件は大きく向上しました。
iDeCoも同じです。むしろ各社の違いがあることがサービスの多様化として私たちにメリットをもたらしています。iDeCoの新たなスタートにあたり、新規参入する金融機関(楽天証券など)が手数料の引き下げを打ち出しました。これを受け、既存の金融機関でも商品ラインアップや手数料体系を見直す動き(りそな銀行や野村証券、SBI証券など)が広がりました。サービス競争が激化しており、その多くは私たちのメリットとなっているのです。
■2つの手数料に着目しよう
ただし、サービス競争が行われる中では「取引相手を選ぶ目利き」も必要となります。iDeCoの金融機関を選別したいと考えているなら、2つの手数料に着目してみるといいでしょう。
1つ目は口座管理手数料です。金融機関の他のサービスでは口座管理の手数料は取られない場合が多いのですが、iDeCoでは取られます。もっとも安いところでは月167円(楽天証券やSBI証券)で、高いところだと月600円以上を徴収しています。
この手数料、毎月積み立てをしている会社員や公務員であれば所得税・住民税の軽減メリットが上回るのでナーバスになりすぎる必要はありませんが、だからといって無制限に高いものを許容する必要はありません。よく確認してみるといいでしょう。なお、金融機関によって説明書に無料と書いてあっても完全無料ではなく、167円は必ずかかりますので注意してください。
2つ目は運用にかかる手数料です。銀行預金などは手数料がかかりませんが、株式や債券、投資信託で資産運用する場合、手数料がかかります(運営管理費用や信託報酬という)。
この手数料、年間では高いもので残高の2〜3%、低いもので0.2%程度です。同じ投資対象、投資方針であれば手数料は低いものを選びましょう。超低金利の時代ですから、運用の手数料には敏感になるべきです。
■手数料で商品を選ぶのがマネーハック的発想
運用商品の内容を個別に検討するのは、投資初心者や一般個人にとっては難しいことかもしれません。しかし、手数料は誰にでも簡単にホームページや加入説明資料で確認することができます。マネーハック的には、手数料は誰でも確実に発生し負担しなければならないという意味で「マイナスの利回り」の要素だと考えてみてください。税金もマイナスの利回りであり、だからこそ税が優遇されるiDeCo活用の意義があります。
金融機関のサービスを横断的に比較検討するには、比較サイトを活用するのが便利です。NPOの確定拠出年金教育協会が運営する「iDeCoナビ」などのサイトが役立ちます。
2つの手数料では運用の手数料をより重視すべきです。確定拠出年金の資産は基本的に毎月積み上がっていくのでどんどん増えます。口座管理手数料は定額のままである一方、運用の手数料は残高に対して定率でかかるため、実額としては膨らんでいくからです。
■悩んだらランキングをつくってみよう
もし金融機関の比較に悩んだら、「α+β」という2つの数値を足してランキングをつくってみてください。αは口座管理手数料に関する数値です。具体的には月額口座管理手数料を年間ベースで計算した数値(計算式は、月額・税込みの口座管理手数料×12÷10000)をあてはめます。一方、βは運用手数料に関する数値です。こちらは最も運用手数料が低い商品(バランス型ファンド)の税込み手数料(年率)をあてはめます。
なお「低いほうが優秀」、つまり「安い」ということになります。スコアが高い金融機関をうっかり選ばないように注意してください。この公式で1.0を超えているところは候補から除外していいでしょう。
ちなみに、口座管理手数料が高い金融機関も、運用商品の手数料を低く抑えているところは、このスコアは低く収まることがわかります。確認してみてください。
金融機関は変更可能ですが、手続きに数カ月かかってしまい、あまり頻繁な乗り換えはお勧めできません。最初に「納得できる老後資産形成のパートナー」を選ぶことが大切です。
マネーハックとは ハックは「術」の意味で、「マネー」と「ライフハック」を合わせた造語。ライフハックはITスキルを使って仕事を効率よくこなすちょっとしたコツを指し、2004年に米国のテクニカルライターが考案した言葉とされる。マネーハックはライフハックの手法を、マネーの世界に応用して人生を豊かにしようというノウハウや知恵のこと。
山崎俊輔(やまさき・しゅんすけ) 1972年生まれ。中央大学法学部法律学科卒。AFP、消費生活アドバイザー。企業年金研究所、FP総研を経て独立。退職金・企業年金制度と投資教育が専門。所属は日本年金学会、東京スリバチ学会。近著に『お金が「貯まる人」と「なくなる人」の習慣』(明日香出版社)『誰でもできる 確定拠出年金投資術』(ポプラ新書)などがある。趣味はマンガ読みとまちあるき(看板建築マニアでもある)。Twitterアカウントは@yam_syun。ホームページはhttp://financialwisdom.jp
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