http://www.asyura2.com/16/hasan117/msg/483.html
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視点:
日本が直視すべき「3つの優先課題」
モハメド・エラリアンアリアンツ 首席経済アドバイザー
[東京 5日] - 日本には、成長志向の構造改革遂行、中国との緊密な協力関係構築、技術革新促進という直視すべき3つの優先課題があると、独アリアンツの首席経済アドバイザー、モハメド・エラリアン氏は指摘する。
同氏の見解は以下の通り。
<成長志向の構造改革>
日本は、第3の矢である成長志向の構造改革で、他の2本の矢(大胆な金融政策と機動的な財政政策)と同じように前進すべきだ。それは、日本が断固たる姿勢で成長率の低位均衡の罠(わな)から脱するために、またデフレリスクにまつわるエピソードが断続的に取り沙汰される可能性を最小限にとどめるためにも必要なことだ。
<日中協力関係の緊密化>
第2に、中国とのより緊密な協力関係を構築していくために、日本はアジアにおける新たな経済・金融の地域化(Regionalization)にあたって、主導的な立ち位置を見つけなければならない。そこには、アジアインフラ投資銀行(AIIB)などとの関係も含まれる。
<有益な破壊をもたらす技術革新促進>
第3に、日本は、起業家的な敏しょう性(Agility)を高めると同時に、国内において技術革新と有益な破壊を促進するようなアプローチをもっと大胆に取るべきだ。
*モハメド・エラリアン氏は、独保険大手アリアンツの首席経済アドバイザー。米資産運用大手パシフィック・インベストメント・マネジメント・カンパニー(PIMCO)の元最高経営責任者(CEO)兼共同最高投資責任者(CIO)。2014年より現職。
*本稿は、ロイター日本語ニュースサイトの特集「2017年の視点」に掲載されたものです。
(編集:麻生祐司)
http://jp.reuters.com/article/view-mohamed-el-erian-idJPKBN14I1QA
12月末マネタリーベースは437.4兆円、過去最高を更新=日銀
[東京 5日 ロイター] - 日銀が5日発表した市中の現金と金融機関の手元資金を示す日銀当座預金残高の合計であるマネタリーベース(資金供給量)12月末の残高は437兆4314億円となり、13カ月連続で過去最高を更新した。
12月中のマネタリーベースの平均残高は前年比23.1%増の426兆3922億円。マネタリーベースの構成要因ごとの月中平均残高は、金融機関の手元資金を示す当座預金が前年比30.8%増の321兆8408億円、紙幣は同4.5%増の99兆8207億円、貨幣は同1.1%増の4兆7307億円だった。
日銀は、昨年9月の金融政策決定会合で「長短金利操作付き量的・質的金融緩和(QQE)」を導入し、政策の軸足をそれまでの「量」から「金利」に転換した。
一方、インフレ期待を強めることを狙いに「物価上昇率の実績値が安定的に2%を超えるまで、マネタリーベースの拡大方針を継続する」との新たなコミットメントを打ち出している。
http://jp.reuters.com/article/monetary-base-idJPKBN14P015
FOMC議事録:現在の予想より急ピッチの利上げ迫られる可能性
Craig Torres、Christopher Condon
2017年1月5日 13:01 JST
物価を安定的に保つ失業率を「大幅に割り込む」労働市場改善あれば
トランプ氏の政策、内容不明でも急成長シナリオに影響
https://assets.bwbx.io/images/users/iqjWHBFdfxIU/iDHS6hLSfOz8/v2/-1x-1.png
米連邦準備制度の当局者は何年間も話題にしてこなかった課題に直面するかもしれない。それは米景気の拡大ペースが予想を上回り、一段と急ピッチでの利上げを強いられる可能性だ。
4日に公表された昨年12月13、14両日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事録では、物価を中長期的に安定的に保つ失業率水準を「大幅に割り込む」ような労働市場の改善に、当局者が備えようとしている実態が示された。実際にそうなれば、インフレ抑制のため「現在予想しているよりも速いペースでフェデラルファンド(FF)金利を引き上げる」よう、当局者は迫られるかもしれないという。
議事録で名指しされることはなかったものの、FOMC参加者が想定する急成長シナリオに大きな影響を及ぼしているのはトランプ次期米大統領自身であり、それに加えて同氏が掲げる税制改革案および財政面の景気刺激策だ。議事録によれば、「今後数年間に一段と拡張的な財政政策が講じられると見込まれる結果、各自の経済成長予測への上振れリスクが高まった」との考えを参加者のほぼ全員が示唆した。
それでも、次の利上げ時期がいつになるかについて、直接的な手掛かりはほとんど示されていない。12月のFOMCでは1年ぶりの利上げを決めるとともに、2017年中に予想する利上げ回数を3回と従来の2回から引き上げて、インフレ抑制のためにこれまでよりも速いペースの利上げに転換する可能性を示唆した。
詳細不明
MFSインベストメント・マネジメントのチーフエコノミスト、エリック・ワイズマン氏(ボストン在勤)は「トランプ次期政権が講じるであろう財政面の刺激策が、成長とインフレに割合早期にプラスの影響を及ぼすとの確信が若干強まった」と指摘。「現時点では詳細が全く分からないため、これは意外だ」と語った。
労働市場に残されたスラック(たるみ)の解消が進むの伴い、当局者はインフレ動向を評価する必要がある。 当局者は、労働市場の需給均衡を中長期的に保つ完全雇用状態の失業率を4.8%と推計。FOMC参加者が12月に示した最新経済予測の中央値によると、17年には実質国内総生産(GDP)の伸び率が2.1%と見込まれる中で、失業率は10−12月(第4四半期)に4.5%に改善するとされる。11月の失業率は4.6%だった。
ソシエテ・ジェネラルの米国担当シニアエコノミスト、オメイア・シャリフ氏(ニューヨーク在勤)は「労働市場の需給逼迫(ひっぱく)が平均時給の上昇につながるなら、米金融当局が金利の道筋をどう見るかに一層大きな影響を及ぼすことになる」とコメント。「17年にはこちらの方が、財政政策策がどうなって成長とインフレに最終的にどのように影響するかよりも、最優先に考慮される対象となるだろう」との考えを示した。
オーバーシュート歓迎
インフレの多少のオーバーシュートは当局にとって歓迎すべきものだろう。FOMCがインフレ指標として重視する個人消費支出(PCE)価格指数は11月が前年同月比1.4%上昇にとどまり、上昇率は4年7カ月連続で当局目標の2%を下回った。
議事録はこの点に関し、「インフレ率がFOMCの目標とする2%を引き続き割り込んでいる中でインフレの下振れリスクは残っており、中長期的に正常とされる失業率をやや下回るようになればインフレ率を2%に回帰させるのに役立つかもしれない」と記している。
BNPパリバの米国担当シニアエコノミスト、ローラ・ロスナー氏(ニューヨーク在勤)は「当局者は賃金とインフレの動向を見守ることになるだろう」と話した。
議事録が発したもう一つの主要なメッセージは、当局者が極めて不確実な世界に直面している事実だ。トランプ次期政権が掲げる財政政策が法律として成立する時期や、経済がそれにどう反応するか、刺激策の規模などはいずれも当局者には分からない。またドル高が進行すればインフレを抑制するとともに、輸出の伸び悩みによって成長にブレーキをかける恐れがある。
議事録は「こうした政策をめぐる不確実性の高まりによって、FF金利の想定される道筋について一般の人々に伝えるのが一層難しくなると、FOMC参加者の多くが強調した」としている。
BNPのロスナー氏は3月の追加利上げの公算は小さいとみる。トランプ次期大統領がどのような政策を推進し、議会が何を支持するかほとんど分からず、当局が漸進的な政策運営のアプローチを放棄する理由がないためだ。同氏は「ここで急ぐことはない」とし、「当局者は不確実性が一部解消されるのを待たねばならないだろう」と論じた。
原題:Fed Officials Grapple With a Welcome New Problem: Faster Growth(抜粋)
コラム:中国の偽造債券問題、レバレッジ懸念が再浮上
1月4日、中国の偽造債券問題は、債券相場の上昇を支えてきたレバレッジに対する市場の懸念を呼び起こしている。写真は人民元紙幣。北京で2011年3月撮影(2017年 ロイター/David Gray)
Rachel Morarjee
[北京 4日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 中国の債券投資家を3つの問題が悩ませている。米連邦準備理事会(FRB)の利上げと、短期融資の減少による債券市場の流動性低下、そして証券会社での偽造債券取引問題だ。中でも、偽造債券問題は、債券相場の上昇を支えてきたレバレッジに対する市場の懸念を呼び起こしている。
中国では、信用取引が2015年の株式市場の上昇を後押しし、そのレバレッジの解消が、株価急落を加速させた。7兆ドル規模に上る中国の債券市場はいま、シャドーバンキング(影の銀行)が焚き付けた同じ問題に直面しており、おそらく、問題としてはこちらのほうが大きいだろう。
問題の一端が浮かび上がったのは、中堅の国海証券(000750.SZ)が、昨年12月、契約は元従業員により偽造されたものであり、その契約に基づいて20社を超えるカウンターバーティから債券を買い戻すつもりはない、と表明した際だ。この一言は市場を混乱に陥れ、債券市場の売りを加速させる結果を招いてしまった。
この偽造された契約とはどういったものだったのか。一言で言えば、いわゆる「レポ取引」のようなものだ。直接契約を結ぶ店頭(OTC)取引が可能で、担保はないことが多く、場合によっては口頭での契約の場合もある。そして、どれだけ同様の契約が存在し、全体でどれだけのレバレッジがかかっているのかは、誰にも分からない。上昇局面では、トレーダーの利益拡大に利用できるためうまみがあり、短期的に債券を現金で置き換えることで、バランスシートの粉飾にも使われる。しかし、債券価格が下落すれば損失は急拡大する。中国ではそうした状況が始まったところだ。
中国証券業協会(SAC)からの圧力を受け、国海証券は投資家の保護を打ち出した。ただ、契約が偽造かどうかに関わりなく、今回の事件は、あまたある証券会社や信託会社、アセットマネジャーなどの間で、新たな問題が発生しようとしていることをうかがわせる。そして、中央銀行によれば、そうしたノンバンク金融機関が抱えるローンは昨年11月時点で3兆7000億ドルにも達している。
ノンバンク金融セクターの監督はいくつもの機関にわたっており、そのことが規制を難しくしている。債券市場に流動性を供給し、経済活動を後押ししているのはノンバンクセクターだが、金融環境が引き締まる中で、銀行はこうしたセクターへの貸し付けには慎重姿勢を強めている。偽造かどうかは関係なく、債券価格が下がれば、不履行となるレポ契約は増えることになる。債券市場の混乱はまだまだ続きそうだ。
●背景となるニュース
*中堅証券会社の国海証券がカウンターパーティ(取引相手)19社と、偽造債券取引問題の解決に向け個別に合意を締結したと12月29日、ロイターが報道。
*国海証券は12月22日、債券の偽装取引に絡み損失が発生した場合、カウンターパーティと共同で負担するとの「統一見解」に達したと発表。これらの偽造債券は166億元(24億ドル)に上る。取引には、一定の期間後に買い戻す約束で売却する形態の契約が含まれていた。こうした手法は、債券投資のレバレッジを高めるために広く活用されている。
*国海証券の偽造証券問題が中国メディアで報じられると、債券市場の流動性は低下し、ボラティリティが上昇、投資家の信頼感は失われた。
*国海証券は12月21日の声明で、買い戻しなどの合意事項は偽造されものではあるものの、尊重すると表明。それまでは、カウンターパーティとは何の合意した契約もなく、国海証券の以前の従業員2人が企業印を偽造してやったことだとしていた。
*中国証券業協会(SAC)は31日、証券各社に自社の評判に関わるリスク(レピュテーション・リスク)への対応を含めたリスク管理強化を要請。レピュテーション・リスクが流動性リスクへとつながらないよう注意を呼びかけた。
*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
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