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物価2%未達、原油下落・インフレ予想失速が主因=日銀論文
[東京 2日 ロイター] - 日銀は2日、2013年4月の「量的・質的金融緩和」(QQE)導入時に打ち出した「2年程度」で、2%の物価安定目標が達成できなかった理由について、原油価格の下落と予想インフレ率が当初の想定よりも高まらなかったことが主因とする分析結果を論文として公表した。
論文は、日銀の調査統計局スタッフが「ワーキングペーパー」としてまとめた。
QQE導入当初に政策委員が想定していた消費者物価の見通しと実績値について、それぞれ需給ギャップや為替レート、原油価格、インフレ予想の変化などインフレ固有の要因に分解し、その結果を比較することによって消費者物価が見通しから下振れた背景を分析した。
13年4月の「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」における政策委員の消費者物価の前年比上昇率見通し(中央値)は13年度がプラス0.7%、14年度がプラス1.4%、15年度がプラス1.9%だった。これに対して実績は13年度こそプラス0.8%とほぼ見通し通りになったものの、14年度はプラス0.8%、15年度が0.0%と大きく下振れた。
分析の結果、15年度の1.9%下振れのうち、最も大きく押し下げに寄与したのが原油価格でマイナス1.0%ポイントと5割超を占める。次いでインフレ予想の変化などインフレ固有の要因がマイナス0.7%ポイント、需給ギャップがマイナス0.3%ポイントで、為替レートはプラス0.1%ポイントの押し上げ寄与となった。
インフレ予想は14年夏まで上昇傾向をたどっていたが、その後に失速。期待が高まらなかった理由について論文では「ベースアップ賃金の上昇ペースが想定以上に鈍かった影響が大きい」と指摘。
デフレが長期化したことによって「物価は上がらないという社会通念は根強く、金融政策のレジーム変化が労使間の賃金交渉に及ぼした影響も想定より小幅にとどまったと考えられる」とし、QQE導入以降も「インフレ目標によって規定されるフォワードルッキングな期待が賃金・物価形成に与えた影響は限定的なものにとどまった可能性が高い」と分析している。
(伊藤純夫)
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ECBは量的緩和延長へ、いずれ終了との示唆も検討
[ベルリン/フランクフルト 1日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は、来週8日の理事会終了後、債券買い入れ(量的緩和)の期限延長とともに、いずれ買い入れが終了するとのシグナルを正式に示すことを検討している。関係筋が明らかにした。
ECB内や各国中銀の複数の関係筋によると、一段の景気刺激策に疑問を示している理事も、弱いインフレ基調や政治的リスクの高まりを考慮した上で、現在の買い入れ期限である3月からの延長を受け入れた。
現在は延長をどのように構成するかを策定中。今のところ6カ月延長する案が有力だ。
ただ2人の関係筋によると、現在の月間800億ユーロからの減額、例えば9カ月間を600億ユーロの買い入れにするなどが好ましいとする指摘もあるという。単純な延長では無期限とみられる恐れもあるためだ。
このため買い入れはいずれ終了すると、おそらくはフォワードガイダンスとして、無期限に延長することはないとのシグナルを示すとの妥協案が討議されているという。
別の選択肢としては、月間の買い入れ額を特定せず景気動向次第とする案も検討されている。月間で最大800億ユーロとし、必ずしも限度額いっぱいを買い入れる必要はないことを示す。
ある関係筋は「延長とともに、タカ派にとっても量的緩和が永遠に続かないとのシグナルを送る必要があるとの考えがある。緩和縮小ではなく、シグナルを送ることを議論している」と述べた。
別のタカ派ともハト派ともみられていないユーロ圏中銀の関係筋は、このようなシグナルを送ることが好ましいとの考えは、理事会内の過半数になるだろうとの予測を示した。
債券買い入れをめぐっては内部で意見の対立が深まっており、今後についてシグナルを送るという妥協案によってドイツなど慎重派に譲歩する格好となる。
ただ、買い入れ延長支持派の一部は、今後の買い入れ縮小についてシグナルを送るタイミングが悪ければ市場のボラティリティーが高まり、買い入れの効果が薄れる可能性があると警戒している。
関係筋によると、これまで決定された事項はなく、理事会の8日会合に向けた提案はまだユーロ圏の19の中銀に送られてはいない。このため、最終的な決定は検討されている内容から変更される可能性があるとした。
ECBは取材に対してコメントを避けた。
ECBはフォワードガイダンスの微修正を含む変更を加えたうえで一連の施策を公表する見通し。また、長期にわたり金利を低水準に維持するとの認識を再度示す。
インフレ率はここ数カ月で大幅に上昇し、来年初めまでには1%を超えるとみられる。ただ、上昇は原油価格下落の影響が剥落したのが主な要因。
1人の関係筋は「コアインフレ率はまったく動きがない」と指摘、
「ただ、金融政策の余地はほとんどない」と語った。
債券買い入れの延長にはECBが自ら課した制限を一部緩和することが必要になり、検討されている選択肢のほとんどは法律上あるいは政治的な懸念が伴う。
ただ、ECBのドラギ総裁は今週、買い入れプログラムは十分に柔軟なため調整可能との見解を示し、債券買い入れ延長を決定した場合でも問題はないとの認識を示した。
*見出しを修正します。
http://jp.reuters.com/article/ecb-policy-idJPKBN13Q5Z7?sp=true
訂正:債券市場の機能度指数8ポイント上昇の‐38、流動性など改善=日銀
[東京 1日 ロイター] - 日銀が1日公表した「債券市場サーベイ」の11月調査によると、市場参加者の判断する債券市場の使いやすさを示す機能度判断DIがマイナス38となり、過去最低だった前回8月のマイナス46から改善した。
9月から日銀が金利操作を主眼とした緩和手法を導入したことで、市場の流動性を示すビッド・アスク・スプレッドや板の厚みが改善したとの回答が増えたのが理由。一方、ボラティリティーの縮小により(訂正)取引頻度や取引相手の数が減少したとの回答も増えた。
調査対象は40先で、回答期間は11月9日─16日。米大統領選後の米国金利上昇を受けて金利が大きく変動した時期と重なる。
10年債利回り見通しの中央値は、2016年度末がマイナス0.05%で、前回調査のマイナス0.10%より上昇した。一方、17年度末は0.00%で変わらなかった。18年度末はプラス0.04%と前回のプラス0.10%から低下した。日銀は各年限について「足元の見通しは上方修正されたが、先行きの上昇ペースの見通しが緩やかになった」としている。
*第2段落の「金利変動の拡大により」を「ボラティリティーの縮小により」に訂正します。
http://jp.reuters.com/article/boj-survey-idJPKBN13Q3PE
- 「総括的検証」補足ペーパーシリーズ(4):なぜ2%の「物価安定の目標」を2年程度で達成できなかったのか? ―時系列分析 軽毛 2016/12/02 17:46:03
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