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豪カンタス航空機の機内で発火し黒焦げになった携帯電話の残骸(2016年9月28日公開)〔AFPBB News〕
韓国輸出、再びマイナスに。経常黒字も大幅縮小 自動車スト、スマホ回収、韓進海運法定管理も追い討ち
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/48070
2016.10.6 玉置 直司 JBpress
輸出立国・韓国の輸出に再び黄信号が点灯してしまった。2016年9月の輸出は再び前年同月比マイナスに転落した。
現代自動車のスト、サムスン電子のスマートフォンの大量リコールなどが響いた。造船、石油化学なども不振が続く。経常黒字も急減し、経済の先行きを懸念する声も強い。
やっと底を打ったかと思ったら、またマイナスになってしまった。
韓国の産業通商資源部は2016年10月1日、「9月の輸出入動向(暫定値)」を発表した。
■マイナス行進に終止符を打ったが、9月は再び・・・
韓国の輸出は、主要国の景気後退などで2015年1月から前年同月比マイナスに陥っていた。19か月連続マイナスが続いたが、2016年8月に何とかプラスに転じ、景気回復への明るい材料かという楽観論も出てきた。
こんな見方に冷水を浴びせかける結果となってしまった。
9月の輸出額は409億ドル。前年同月比5.9%のマイナスとなってしまったのだ。
産業通商資源部は、いくつかの理由を挙げている。
政府の立場から最も"戦犯"として槍玉に挙げたのが、自動車輸出だった。
輸出額は24億2000万ドル。前年同月比24%減となってしまった。現代自動車、起亜自動車など完成車メーカーでストが相次ぎ、政府は、7万9000台、11億4000万ドルの「輸出機会損失」があったとみる。
さらに追い討ちをかけたのが、輸出のけん引役となるはずだった「無線通信機器」だ。24億ドルで、同27.9%減となった。
■自動車ストに次いでスマホの大量リコール
年末に向けてスマホの需要がピークになるのに合わせて一気に輸出ドライブをかけるはずだったが、サムスン電子の新型大画面スマホ「ギャラクシーノート7」で相次いで発火事故が発生した。サムスン電子は出荷したほぼ全量の回収を決めた。
輸出ドライブどころか後始末に終われる羽目に陥った。サムスン電子にとっては、あってはならない痛恨の事故だったが、韓国の輸出にも影響を与えてしまった。
これに韓国海運最大手の韓進海運の法定管理(日本の会社更生法に相当)申請で、輸出に少なからぬ影響も出た。
自動車スト、スマホ事故、韓進海運の法定管理・・・トリプルパンチを受けた形だ。
だからといって、9月に起きたこの3つの「事件」だけが輸出不振の原因とも言えない。
例えば、自動車だ。
■自動車輸出減は9月だけではない
ストの影響で確かに9月の輸出は大きく落ち込んだ。
だが、すでにかなり前から自動車輸出はマイナスになっていた。
現代自動車、起亜自動車の主要国での販売が不振に陥っているほか、国内の人件費高騰のあおりで徐々に海外生産を拡大していたからだ。
韓国メディアによると、1−8月の韓国の自動車輸出台数は169万2906台。前年同期比14.4%減になった。
韓国の自動車輸出は長年、ドイツ、日本に次いで「世界3位」だったが、1−8月の累計輸出台数で、ついにメキシコ(181万5566台)に追い抜かれてしまった。自動車輸出は今後も急激に回復する見通しは立っていない。
さらに、船舶、家電、液晶パネル、鉄鋼、石油関連製品、石油化学なども軒並みマイナスに陥っている。
9月だけのことではないのだ。
法定管理を申請した韓進海運については、今後の処理の行方次第で韓国の輸出に対する影響が拡大する恐れすらある。
最も懸念すべきは、構造的な問題だ。
自動車、半導体、スマホ、鉄鋼、造船・・・韓国経済を牽引してきた主力産業だが、世界的な競争激化、供給過剰などでなかなか輸出を拡大できない。
では次は何か?
ここ10年以上、韓国でずっと課題になっている「次の有望産業」が出てこない限り、世界景気や為替の動向で、輸出が大きく浮き沈みする状況は変わりようがないのだ。
また、中国への貿易依存を一気に高めたことも響いている。産業通商資源部によると、対中輸出は15か月連続して前年同月比マイナスになっている。
韓国は、2011年に輸出と輸入の合計である貿易額で1兆ドルを突破した。世界で9カ国目だった。これ以降、4年連続して1兆ドルを超えていたが2015年に1兆ドルを切った。2016年もさらに減少することが確実な情勢だ。
■経常黒字が急減
「毎日経済新聞」は10月5日付の1面トップで「警告ランプが灯った貿易韓国 不況型黒字さえ危うく」という記事を載せた。
7月以降、経常黒字額が急速に減少してきたのだ。
6月の経常黒字額は120億6160万ドルだったが、7月には86億7160万ドルに急減、8月にはさらに55億1320万ドルになってしまった。
韓国では、2015年の1月に輸出がマイナスに転じたが、それ以降も巨額の経常黒字を維持してきた。国内景気の不振で輸入も減少し続けたためだ。
「不況型経常黒字」だったが、おかげで外貨準備を積み上げ、体外的には韓国経済は力強い姿を一面では見せてきた。
2015年には経常黒字が1058億ドルに達し、中国、ドイツ、日本に次ぐ世界4位になっていた。
経常黒字の急減は、商品収支の悪化が大きな原因だ。輸出がマイナスになっているうえに、原油価格の上昇や半導体製造装置の輸入増加などで輸入も反転しつつある。
もちろん2013年3月以来、韓国の経常黒字は54か月連続している。ただ、経常黒字の幅が為替動向などにも影響を与えかねない。韓国にとっては、輸出のマイナスとともに、経常黒字の減少は大いに気になる指標である。
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