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6月24日以来の円高水準(C)日刊ゲンダイ
“円高→株安”の流れに異変 1ドル=99円で株価なぜ底割らず
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/188100
2016年8月19日 日刊ゲンダイ
円高→株安の流れが、崩れてきている。
18日午前の東京外為市場では、米国の追加利上げが遠のくという見方が広がり、6月24日のEU離脱ショックから2カ月ぶりに1ドル=99円台に。平均株価も一時185円安まで売られたが、午前の終値は31円安まで戻している。午後は輸出関連株を中心に売られ、前日比259円安の1万6486円で引けたとはいえ、EU離脱ショックで1万5000円を割った時とはまるで様子が違う。
「先月の発表時は『期待外れ』と散々コキ下ろされましたが、やはり黒田日銀の追加緩和が効いている。上場投資信託(ETF)の買い入れ額が、これまでの年間3.3兆円から6兆円と、ほぼ倍増ですからね。円高で株価が下がっても、黒田日銀のETF買い入れ期待から、投資家が思惑買いに走って下支えするというパターンになっています。1ドル=99円でも1万6000円を割らないわけです」(外資系証券会社関係者)
もっとも、こんな“いびつ”な状況がいつまでも続くわけがない。
ブルームバーグの集計によると、日銀は今月初旬時点で、日経平均225銘柄の75%で上位10位に入る大株主に。このままETF6兆円買い入れが続けば、来年末までに55銘柄で筆頭株主になる見通しだという。
「“日銀銘柄”は売るに売れないわけで、当然、流動性が下がって株価は乱高下しやすくなる。そもそも日銀の買い入れ期待で沸騰した“安倍バブル”は、その後どうなったか。それを考えれば、今も同じように危ういわけです。来週23日には米国の景気変動に対する先行性が最も高いといわれる指標のひとつ『新築住宅販売件数』が発表されます。予想より悪い数字が出れば、99円よりさらに円高が進み、株価が底割れしてもおかしくありません」(株式ジャーナリストの長崎憲二氏)
ご用心召され。
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