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オリンピック選手たちは引退後に、いかに生きるべきか? 中国では8割が失業・障害・貧困に苦しむ(ヘルスプレス)
http://www.asyura2.com/16/hasan112/msg/172.html
投稿者 赤かぶ 日時 2016 年 8 月 18 日 01:04:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

                  露天商で生計を立てる唐穎選手
 

オリンピック選手たちは引退後に、いかに生きるべきか? 中国では8割が失業・障害・貧困に苦しむ
http://healthpress.jp/2016/08/-8-1.html
2016.08.16 ヘルスプレス


 リオ五輪の報道では、メダル獲得という成果が出れば賞賛の嵐。メダルが取れなければ、数秒のコメントと映像だけを残して、次のスポーツに移っていく。

 人は、メダルを獲得した人間の晴れ姿を見て感動する。そして、次のオリンピックまで、その競技のことも、メダリストのことも忘れていくのが普通だ。各国のオリンピック選手たちの引退後の人生がどうなっていくかなど誰が考えようか。

 かつて共産圏では、オリンピックで金メダルを獲得すると、一生の生活が保障されると言われた。冷戦構造の鉄のカーテンで仕切られた中、真実はよくわからなかったのだ。しかし、最近になって各国のアスリートの現実が次第にわかってきた。大紀元時報がそんな中国のオリンピック選手の帰国後の現実を伝えている。

■オリンピック選手が大道芸や露天商で食いつなぐ

 中国で飛び込み競技のアジアチャンピオンだった、唐穎(とうえい)選手は、2004年のアテネ五輪に向けての国内予選で敗退し、引退を余儀なくされた。

 水泳の飛び込み競技の世界しか知らなかった唐さんは、普通の社会生活に慣れることに苦労した。とくに就職で困った。彼女と同じようにスポーツ競技をしていた女性たちは、官僚や富裕層の愛人として生きる道を選んだ。
 
 高身長でスタイルも良く、容姿端麗の彼女に、役人も金持ちも「愛人になれば生活の面倒を見てあげる、就職のチャンスをあげる」と誘ってきた。誇り高い唐さんはこれらをすべて断った。「生活は困窮しても愛人になりたくない」。いま彼女は露店経営でぎりぎりの生活をしている(写真)
 
 中国本土に登録されている専業選手は約5万人。で毎年3000人の専業のスポーツ選手が引退し、その内のおよそ40%は失業してしまう。満足のいく待遇を得るのは1000人程度。その他の選手は一次的な補償金を貰うだけで想像以上の困窮生活が待っている。なぜならば中国には就労支援の体制がないからだ。

 スポーツ漬けの人生だけしか知らず、普通の人のような職業生活のノウハウを習得してこなかった選手たちは、生きる術を持たない。ある体操選手の金メダリストは、さまざな職業に失敗、食べるために路上で曲芸まがいの見世物をしてお金を得ている。

 ここ数年、有名な選手が引退後に困窮するケースが非常に多く見られるようになっている。「北京晨報」によると、中国には引退した選手が約30万人いるが、そのおよそ80%が失業や障害、そして貧困に苦しんでいるという。

 就職難以外で選手たちを苦しめるのは病気や後遺症だ。メダル至上主義がすぎるあまり非科学的な訓練が行われたり、過度に負荷を強いる訓練スケジュールを組まれたりすることで、選手が体調を崩したり負傷するリスクが高まる。選手たちの引退を早める重要な一因となっているという。

 日本でも、メダルを獲得するようなトップアスリートでも引退後の生活は厳しい。引退後にコーチや監督になり後進の指導にあたるというやりがいのある仕事を一生続けていけるのは華々しい活躍をしたわずかな選手たちだけだ。

 こうした現状を変えていこうとする動きが出ている。

■真のスポーツ大国に求められる条件とは

 元陸上選手で、2000年シドニー、2004年アテネ、2008年北京に連続出場した経験のある、為末大(ためすえだい)氏は、引退後のアスリートがその経験そのものを「社会還元」するべきだと主張する。単に優れたパフォーマンスによって、国民を感動させる「感動=社会還元」の考え方だけでは限界だというのだ。

 厳しい練習をする中で、体力、競技技術、精神力が向上する。この知見を、一般の市民に伝えることで、本当の社会還元になる、と訴える。確かに、多くの税金や企業スポンサーで育てられた人達が、引退して、まったく別の世界で活躍する、というのは効率的ではない。

 自分のなじみのある、もっとも得意な分野で生きることで社会貢献はできる。たとえば、地域のスポーツ振興や、地域の健康作りに積極的に関わっていく。社会還元の方法はもっとあるはずだ。

 トップアスリートなのだから、その競技のことだけを24時間365日、考え抜いて心身を鍛えるべき、という禁欲的な考えが、スポーツ界には支配的だ。しかし、そのアスリートの人生は引退後も続くし、すべての人間がメダリストになれるわけではない。

 トップアスリートたちに、現役の時から、第二の人生を考え準備する時間を確保させることも必要だろう。引退後の就職支援も求められている。アスリートたちの生活環境を整える、社会還元する仕組みをつくることで、さらに強いスポーツ大国になる道筋ができるのではないか。

 リオのテレビ生中継を見ながら、この選手、引退したあとの生活は大丈夫かな、と考える想像力をもって欲しい。それがスポーツを愛し、アスリートを本当に尊敬する、ということにつながるのではないか。

(文=編集部)
 

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