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ポケモンGOに熱中する人々は「愚か」なのか?多くの人が膨大な時間を無駄にしている
http://biz-journal.jp/2016/08/post_16333.html
2016.08.17 文=金子智朗/公認会計士、ブライトワイズコンサルティング代表 Business Journal
ポケモンGOがいろいろな意味で注目を集めている。日本でもリリースされてからというもの、やっている人をよく見かけるようになった。電車の中でもポケモンGOをやっている人をよく見かける。
■有名人を巻き込んでの大論争
ポケモンGOをめぐっては、多くの有名人が賛否両論のバトルを繰り広げている。引き金は漫画家のやくみつる氏が「あんなものは愚かでしかない。現実は面白いことで満ちあふれている」「こんなことに打ち興じている人を心のそこから侮蔑します」と発言したことが発端だ。これは、バーチャルな世界に興じるオタクを批判したとも取れる。
私自身は体育会系であるし、現在も運動以外の趣味はほとんど持ち合わせていないので、オタクの世界とは縁遠い。個人的には、あそこまで熱中するのは理解できない。だからといって、批判するつもりもない。最終的には趣味嗜好の問題だからだ。
やく氏の発言の根底には、「バーチャルな世界よりも現実世界のほうが優れている」「文化部よりも運動部のほうがエライ」「オタクよりアウトドア系のほうが健全」というような価値観が見え隠れする。
ポケモンGOに限らずゲームを批判するときにもうひとつあるのは、「遊ぶことは悪である」という価値観だろう。私自身、子供に対して「遊んでばかりいないで少しは勉強しなさい」とつい言いたくなってしまう。これは「勉強は良くて遊びは悪い」という価値観に基づいている。しかし、エンターテインメントは立派な産業である。米国ハリウッドがそうであるように、エンターテインメント産業が盛んであることは平和な先進国の証でもある。軍事産業が盛んな国よりははるかにいい(米国はその両面を持ち合わせているが)。
考えてみれば、自動車産業もエレクトロニクス産業も、その目的は人々の生活を楽にすることである。「働く」とは「傍を楽にすること」と言われるように、働くとは究極的にはすべて人生を楽しくするためである。
今後、ITやAI(人工知能)のいっそうの進化によって人間が単純作業からますます解放されれば、今まで以上に余暇が増えることは間違いない。エンターテインメント産業こそが、これからの主力産業かもしれないのだ。
■遊ぶだけでは人は成長できない
ゲーム自体を批判するつもりは一切ないが、それでもやはり気になることはある。電車の中であまりにも多くの人がスマホをいじり、その多くがゲームをやっていることだ。先日、電車の中で私の前に若い男性が4人座っていたが、全員がスマホでゲームをやっていた。
その一方で、ごくごくたまにではあるが、なんらかの勉強をしている人を見かけることがある。電車に乗っている時間はごくわずかかもしれないが、その少しの時間の積み重ねがおそらく大きな差になって現れるにちがいない。
私自身、大学受験のときも会計士試験のときも、暗記系の勉強はすべて電車の中でやっていた。覚えるだけなら机に座ってやる必要はないからだ。高校時代は運動部で毎日遅くまで練習があったし、会計士の勉強も働きながらだったので、移動時間は貴重な時間なのである。その地道な努力の積み重ねはいずれも大きな成果に結びつき、明らかに人生を大きく変えた。今でも、移動中はほとんど仕事にかかわる本を読んでいるかなんらかの仕事をしている。この原稿を書いているのも新幹線の中だ。
「忙しくて時間がない」という人がよくいるが、時間はつくり出すものだ。移動のような隙間時間も、つなぎ合わせればかなりの時間になるのだ。
車内で何をやろうと勝手ではあるが、それにしてもあまりにも多くの人が無駄に時間を過ごしているように見える。電車の中での時間をもう少し自分の成長のために使ってみたらどうだろう。
ただ、日本生産性本部の調査によれば、今年の新入社員の6割近くが「人並みに働けば十分」と答えたそうだ。これだけ多くの人が人より秀でた仕事をしようとは思っていないのなら、寸暇を惜しんで努力をしようなどとも思わないのかもしれない。
そうであるならば、通勤時間はご自由にお過ごしくださいと言うほかないが、国力ということを考えると、やはりちょっと心配である。
(文=金子智朗/公認会計士、ブライトワイズコンサルティング代表)
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